応用磁気工学

科目基礎情報

学校 長野工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 応用磁気工学
科目番号 0008 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報システム専攻(先端融合テクノロジー連携教育プログラム) 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:担当者が準備したプリントなど  参考書:村上, 内山, 大西,「電磁気工学」,培風館 穴山,「エネルギー変換工学基礎論」,丸善
担当教員 楡井 雅巳

到達目標

エネルギーのつりあいを理解し,電気-機械結合系について磁気回路を用いて物理現象を
説明できること,電気-機械結合系の簡単な事例を解析できること,また,これを通して
エネルギー変換の概念を理解することで(D-1)および(D-2)の達成とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
磁気回路を構成し物理量の計算ができる運動系を含む磁気回路を構成でき、磁測量および起電力の計算ができ基本的な磁気回路が構成でき、磁束量の計算ができ磁気抵抗が計算できない
磁気エネルギーから機械出力への変換ができる運動系を含む磁気回路のエネルギーが計算でき、機械的出力を求められる基本的な磁気回路のエネルギーが計算でき、機械的出力を求められる磁気回路のエネルギーの計算ができない
電気-機械結合系の等価回路を構成できる一般化座標を用いて、電気-機械結合系の等価回路を構成でき、等価回路への変換ができる電気-機械結合系の等価回路を構成でき、等価回路への変換ができる電気-機械結合系の等価回路を構成できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電磁気学,回路理論を基礎として,磁性材料を利用した素子・機器などの応用事例について基礎理論,解析手法を習得する.
授業の進め方・方法:
・授業方法は講義を中心とし,演習を行う.
・適宜レポート課題を課すので,期限に遅れず提出すること.
なお,この科目は学修単位科目であり,授業時間30時間に加えて,自学自習時間60時間が必要である.事前・事後学習として課題等を与える.
注意点:
<成績評価>試験(70%),課題レポート(30%)として評価する.60点以上を合格とする.
<オフィスアワー>水曜日16:00~17:00,電子情報工学科棟1F教員室.
<先修科目・後修科目>先修科目:なし,後修科目:なし.
<備考>電磁気学,電気回路の知識を前提として講義を行なう.毎回の講義を復習して,全体像を把握することが重要である.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 エネルギー資源 ・エネルギー変換の歴史を認識し,世界でのエネルギー
消費の現状を理解できる.
2週 電磁界のエネルギー ・マックスウェルの電磁方程式の物理的意味を説明でき
る.エネルギーのつりあいを理解できる.
3週 ポインティングベクトルと磁界系の性質 ・ポインティングベクトルの物理的意味を説明できる.
4週 静止系磁気回路の磁気抵抗とインダクタンス ・磁気回路を理解し,電気と磁気の物理量の対応が説明
できる.
5週 運動系を含む電磁界の性質 ・ローレンツ変換を用いた慣性座標系における電磁界方
程式を理解できる.
6週 電気-機械結合系の回路的性質 ・電気-機械結合系において,磁気回路を用いて物理現
象を説明できる.
7週 電気-機械結合系のエネルギー ・機械系を含む磁気回路においてエネルギー収支が説明
できる.
8週 磁気エネルギーによる機械力 ・磁気エネルギーと機械的仕事の関係が説明できる.
2ndQ
9週 静電エネルギーによる機械力 ・静電エネルギーと機械的仕事の関係が説明できる.
10週 電気-機械結合系の解析 ・電気-機械結合系の簡単な事例を解析できる.
11週 電気-機械系の伝達関数 ・電気-機械結合系の簡単な事例について等価回路から
伝達関数を求めることができる.
12週 電気系と機械系の類推 ・各系のエネルギー表現相互互換の体系が理解できる.
13週 変分問題とオイラーの方程式 ・一般化座標によるラグランジェの運動方程式の考え方
を理解できる.
14週 ラングランジェの運動方程式 ・簡単な事例についてラグランジェの運動方程式の適用
法が理解できる.
15週 永久磁石の取り扱い ・永久磁石動作点設計の概念を理解できる.
16週 達成度試験

評価割合

試験小テスト平常点レポートその他合計
総合評価割合7000300100
配点7000300100