電気回路

科目基礎情報

学校 長野工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 電気回路
科目番号 0044 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 工学科(専門科目:機械ロボティクス系) 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:日髙邦彦・堀桂太郎 監修,「精選電気回路」実教出版
担当教員 中山 英俊

到達目標

機械系技術者として機械・電気電子の複合融合分野に必要な電気回路の基礎知識を習得して,製品開発・生産技術などの現場で電気関連の内容を理解,活用できることを目的とする.
直流回路における電気の諸量が説明でき,オームの法則,合成抵抗,分圧・分流の回路計算ができること.キルヒホッフの法則,重ね合わせの理,テブナンの定理,ブリッジの平衡条件を理解して,回路網の計算ができること.交流回路に関する基礎的な事柄について説明でき,交流回路の諸特性に関する基礎的な計算ができ,交流回路の計算ができること.
これらの内容を満足することで,学習教育目標の(D-1)の達成とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
直流回路の基礎電気の諸量やオームの法則,キルヒホッフの法則,合成抵抗および分圧・分流を理解した上で,他者に説明することができ,直流回路の計算に適用して回路動作を求めることができる.電気の諸量やオームの法則,キルヒホッフの法則,合成抵抗および分圧・分流を理解し,直流回路の計算に適用して回路動作を求めることができる.電気の諸量やオームの法則,キルヒホッフの法則,合成抵抗および分圧・分流を理解できない.直流回路の回路動作を求めることができない.
回路網の計算回路網の計算方法(キルヒホッフの法則,重ね合わせの理,テブナンの定理,ブリッジの平衡条件)を理解した上で,他者に説明することができ,回路網に対して任意の計算方法を適用して回路動作を求めることができる.回路網の計算方法(キルヒホッフの法則,重ね合わせの理,テブナンの定理,ブリッジの平衡条件)を理解し,回路網に対して任意の計算方法を適用して回路動作を求めることができる.回路網の計算方法(キルヒホッフの法則,重ね合わせの理,テブナンの定理,ブリッジの平衡条件)を理解できない.回路網に対して任意の計算方法を適用して回路動作を求めることができない.
交流回路の基礎交流回路の正弦波電圧・電流の表現方法(周波数・位相,瞬時値・平均値・実効値,フェーザ表示・複素数表示),R・L・C素子における正弦波電圧と電流の関係,インピーダンス・アドミタンス等の用語を理解した上で,他者に説明することができ,交流回路の計算方法に適用して回路動作を求めることができる.交流回路の正弦波電圧・電流の表現方法(周波数・位相,瞬時値・平均値・実効値,フェーザ表示・複素数表示),R・L・C素子における正弦波電圧と電流の関係,インピーダンス・アドミタンス等の用語を理解し,交流回路の計算方法に適用して回路動作を求めることができる.交流回路の正弦波電圧・電流の表現方法(周波数・位相,瞬時値・平均値・実効値,フェーザ表示・複素数表示),R・L・C素子における正弦波電圧と電流の関係,インピーダンス・アドミタンス等の用語を理解できない.交流回路の計算方法に適用して回路動作を求めることができない.
交流電力交流回路の電力と力率を理解した上で,他者に説明することができ,それらを計算することができる.交流回路の電力と力率を理解し,それらを計算することができる.交流回路の電力と力率の計算方法を理解できない.それらを計算することができない.
共振回路交流回路の周波数特性(直列共振回路および並列共振回路)を理解した上で,共振回路現象を他者に説明することができ,共振周波数を計算することができる.交流回路の周波数特性(直列共振回路および並列共振回路)を理解し,共振周波数を計算することができる.交流回路の周波数特性(直列共振回路および並列共振回路)を理解できない.共振周波数を計算することができない.

学科の到達目標項目との関係

D D-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電気回路は,電気・電子系科目の根幹をなす重要科目である.本授業では,電気回路の基礎として,電気の基礎から直流回路および交流回路について,その特性や計算方法について学習する.例題や演習を多用しながら,電気回路に関する基礎的な事項を理解し,実際に活用する能力を身につける.
授業の進め方・方法:
・授業方法は講義を中心とし,演習問題や課題を解くことで理解を深める.
・適宜,レポート課題を課すので,期限に遅れず提出すること.
注意点:
<成績評価>中間試験・学年末達成度試験(各40%×2回),授業中に実施する小テストおよびレポート課題(計20%)の合計100点満点で目標(D-1)の達成度を評価する.合計で6割以上を達成した者を合格とする.
<オフィスアワー>月曜日 16:00~17:00,電子制御工学科棟2階第3教員室.時間外も必要に応じて来室可.出張・会議等の場合は不在.
<先修科目・後修科目>先修科目はものづくり基礎工学,後修科目は電磁気学,電子工学,電子回路となる.
<備考>ものづくり基礎工学,ものづくり基礎実験および工作実習における電気関連の内容,数学および物理における関連内容を十分に理解しておくこと.予習復習が不可欠.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電気回路の基礎,オームの法則 電気回路の電荷・電流,電圧の関係を理解し,オームの法則やキルヒホッフの法則などについて,理解できる.
2週 抵抗の直列・並列接続 抵抗の直列・並列接続において,合成抵抗や分圧則・分流則の考え方を用いて,回路の計算ができる.
3週 電池と電力・電力量
電池の接続,ジュールの法則を理解し,電力・電力量の計算ができる.
4週 キルヒホッフの法則 キルヒホッフの法則を理解し,回路網の電圧や電流を計算できる.
5週 重ね合わせの理,テブナンの定理 重ね合わせの理,テブナンの定理を理解し,回路網の電圧や電流を計算できる.
6週 ブリッジの平衡条件 ブリッジの平衡条件を理解し,回路網の計算ができる.
7週 直流回路のまとめ 電気回路の直流回路の基礎を理解し,各種回路計算ができる.
8週 交流回路の基礎,正弦波交流の瞬時値・周波数・位相 交流回路の基礎を理解し,正弦波交流の瞬時値を周波数・各周波数,位相を用いて表現できる.
2ndQ
9週 平均値・実効値 交流回路における平均値と実効値を説明し,これらを計算できる.
10週 フェーザ表示・複素数表示 正弦波交流回路のフェーザ表示・複素数表示を理解し,回路計算に用いることができる.
11週 抵抗・インダクタンス・キャパシタンス 抵抗・インダクタンス・キャパシタンスの交流回路の計算ができる.
12週 インピーダンス・アドミタンス インピーダンスとアドミタンスを説明し,これらを計算できる.
13週 交流電力・力率 交流電力として,皮相電力・有効電力・無効電力・力率を説明し,これらを計算できる.
14週 直列共振・並列共振 直列共振回路および並列共振回路の計算ができる.
15週 三相交流,まとめと総復習 電気回路の基礎を総合的に理解し,各種回路計算ができる.三相交流の概要を理解できる.
16週 学年末達成度試験

評価割合

試験その他(レポート)合計
総合評価割合8020100
専門的能力8020100