到達目標
使用する器具・機材を正確かつ安全に取り扱えること.有効数字を考慮しグラフを利用しながらデータを整理すること.科学の基本的な概念を用いて実験結果を説明できること.これらを満足することで,学習・教育目標である(C-1)の達成とする.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
本科目における科学実験において | 実験器具・機材の正しい使用により,実験データを導き,それを基に報告書を作成することができる. | 実験器具・機材の正しい使用により,実験データを導き,それを基に報告書を作成することがある程度はできる. | 実験器具・機材の正しい使用により,実験データを導き,それを基に報告書を作成することができない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
本授業では,科学技術の基礎となる安全操作も含めた測定方法や表現方法を実験・実習を通して身につける.
授業の進め方・方法:
クラス毎の予定は最初の授業日に配布する.実験や演習を行い,レポートとして提出する.期末には試験を行い,理解の程度を確かめる.
注意点:
<成績評価>レポートを70点,試験30点の割合(物理分野),レポート100点(化学分野)でそれぞれ評価し,物理分野,化学分野の授業数の割合で合計して(C-1)を評価し,その6割以上を獲得した者を合格とする.
<オフィスアワー>毎週水曜日14:30 ~ 15:30,機械工学科棟2F 化学実験準備室(板屋),管理一般棟1F 化学教員室(110滝沢),電気電子・機械工学科棟3F 物理教員室(313柳沼,315奥村).この時間にとらわれず必要に応じて来室可.
<先修科目・後修科目>先修科目は化学Ⅰ,後修科目は化学IIと物理I.
<備考>化学Iの授業と連携を取って演習,実験を行なう.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
量をどのように表すか? |
有効数字の取り扱い方を身に付け,演習問題を解くことができる.
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2週 |
化学実験において注意することとは? |
化学実験の基礎知識を学び,事故への対処ができる.
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3週 |
どのように気体を発生させたらいいの? (化学における基本操作 ) |
二又試験管を用いて気体(二酸化炭素)を発生させることができ,二又試験管以外の気体発生方法についても説明できる.さらに,ビタミンCの分析を行い, ホールピペットを使用できる.
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4週 |
量をどのように測るか? |
ノギスやマイクロメータなどを取り扱うことができる.
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5週 |
カンは何でできているか? |
金属材料の密度を有効数字に留意しながら測定し,その材質を推定できる.
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6週 |
アルミニウムの1cm角ブロック中に原子はいくつあるか?(アボガドロ定数) |
アルミニウムのブロックを用いて,アボガドロ定数を求めることができる.また,物質量に関する計算ができる.
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7週 |
ポップコーンができるとき何故はじけるのか?(気体の状態方程式) |
ポップコーンを実際につくり,はじける(水蒸気爆発する)ときの圧力を気体の状態方程式を用いて求めることができる.
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8週 |
モノの運動をどう表すか? |
コンピュータとセンサー技術を用いた測定を行い,物体の運動の様子を調べる.モノの様々な運動を系統的に表現する方法を考える.速度,加速度の概念を感覚的に身につける.ことができる.
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4thQ |
9週 |
モノを引っ張るとどうなるか? |
前週で知った速度や加速度が,モノに及ぼされた何かによって決まることを知る.運動方程式の感覚的な理解を目指す.
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10週 |
温度によって溶解度はどう変化するの?(再結晶) |
硝酸カリウムの再結晶の実験を行うことができる.その際,ガラス器具の正しい取り扱いと吸引ろ過ができる.
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11週 |
グラフをどのように表すか?
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速度や加速度の概念を実感し,グラフを描いて法則性を読み取ることができる.落下運動について実験を行い,グラフを活用して重力加速度を導出することができる.
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12週 |
モノを振らすとどうなるか? |
糸の長さやおもりの質量を変えながら周期を測定して,単振り子の性質を調べることができる.
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13週 |
グラフから法則を探せるか? |
単振り子の周期をグラフ化し,重力加速度を導出することができる.進捗状況に応じて,身近な現象に潜む法則性についても学習する.
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14週 |
食酢の濃度は?(中和滴定) |
中和滴定により食酢の濃度を求めることができる.この実験ではまず溶液調製を学ぶ. さらに, 目的に応じて実験器具を選択し,正しく使用することができる.
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15週 |
食酢の濃度決定(中和滴定)実験を振り返ってみよう |
食酢の濃度決定実験を振り返りながら, 化学Ⅰ(酸・塩基, pH, 中和滴定)の内容についての計算ができる.
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16週 |
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評価割合
| レポート等 | 試験 | 合計 |
総合評価割合 | 170 | 30 | 200 |
物理分野 | 70 | 30 | 100 |
化学分野 | 100 | 0 | 100 |