ベーシックサイエンスラボ

科目基礎情報

学校 長野工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 ベーシックサイエンスラボ
科目番号 0011 科目区分 一般 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 工学科(一般科目:全系共通) 対象学年 1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「ベーシックサイエンスラボ」(プリント教材) / 参考書:「初歩から学ぶ基礎物理学 力学Ⅰ」大日本図書,「フォトサイエンス物理図録」,「フォトサイエンス化学図録」数研出版
担当教員 板屋 智之,奥村 紀浩,柳沼 晋,滝沢 善洋,大西 浩次

到達目標

使用する器具・機材を正確かつ安全に取り扱えること.有効数字を考慮しグラフを利用しながらデータを整理すること.科学の基本的な概念を用いて実験結果を説明できること.これらを満足することで,学習・教育目標である(C-1)の達成とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
本科目における科学実験において実験器具・機材の正しい使用により,実験データを導き,それを基に報告書を作成することができる.実験器具・機材の正しい使用により,実験データを導き,それを基に報告書を作成することがある程度できる.実験器具・機材の正しい使用により,実験データを導き,それを基に報告書を作成することができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本授業では,科学技術の基礎となる安全操作も含めた測定方法や表現方法を,実験・実習を通して身に付ける.

授業の進め方・方法:
クラス毎の予定は初回の授業日に配布する.実験や演習を行い,レポートとして提出する.期末には試験(物理分野)を行い,理解の程度を確かめる.
注意点:
<成績評価>物理分野はレポート70%・試験30%の合計100点,化学分野はレポート100点を,両分野の授業数の割合で合計して(C-1)を評価し,その6割以上を獲得した者を合格とする.
<オフィスアワー>毎週水曜日14:30 ~ 15:30,機械工学科棟2F 化学実験準備室(板屋),管理一般棟1F 化学教員室(110滝沢),電気電子・機械工学科棟3F 物理教員室(313柳沼,314大西,315奥村).この時間にとらわれず必要に応じて来室可.
<先修科目・後修科目>先修科目は化学Ⅰ,後修科目は化学IIと物理I.
<備考>化学Iの授業と連携を取って演習,実験を行う.物理の授業では,BYODパソコンなどを持参する必要があり,事前に周知する.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 量をどのように表すか? 有効数字の取り扱い方を身に付け,演習問題を解くことができる.
2週 化学実験において注意することとは? 化学実験の基礎知識を学び,事故への対処ができる.
3週 どのように気体を発生させたらいいの? (化学における基本操作 ) 二又試験管を用いて気体(二酸化炭素)を発生させることができ,二又試験管以外の気体発生方法についても説明できる.さらに,ビタミンCの分析を行い, ホールピペットを使用できる.
4週 量をどのように測るか? ノギスやマイクロメータなどを取り扱うことができる.
5週 カンは何でできているか? 金属材料の密度を有効数字に留意しながら測定し,その材質を推定できる.
6週 アルミニウムの1cm角ブロック中に原子はいくつあるか?(アボガドロ定数) アルミニウムのブロックを用いて,アボガドロ定数を求めることができる.また,物質量に関する計算ができる.
7週 ポップコーンができるとき何故はじけるのか?(気体の状態方程式) ポップコーンを実際につくり,はじける(水蒸気爆発する)ときの圧力を気体の状態方程式を用いて求めることができる.
8週 モノの運動をどう表すか? コンピュータとセンサー技術を用いた測定を行い,物体の運動の様子を調べる.モノの様々な運動を系統的に表現する方法を考える.速度や加速度の概念を感覚的に理解できる.
4thQ
9週 グラフをどのように表すか?
モノの運動を表現する前週の内容を踏まえて,グラフの描き方を学び,グラフ上に速度や加速度が現れることを理解できる.
10週 温度によって溶解度はどう変化するの?(再結晶) 硝酸カリウムの再結晶の実験を行うことができる.その際,ガラス器具の正しい取り扱いと吸引ろ過ができる.
11週 モノを引っ張るとどうなるか? 速度や加速度が,モノに及ぼされた何かによって決まること(法則性)に気付ける.運動方程式を感覚的に理解できる.
12週 モノを振らすとどうなるか? 糸の長さやおもりの質量を変えながら周期を測定して,単振り子の性質を調べることができる.
13週 グラフから法則を探せるか? 単振り子の周期をグラフ化し,重力加速度を導出することができる.落下運動についても実験を行い,グラフを活用して重力加速度を導出することができる.
14週 食酢の濃度は?(中和滴定) 中和滴定により食酢の濃度を求めることができる.この実験ではまず溶液調製を学ぶ. さらに, 目的に応じて実験器具を選択し,正しく使用することができる.
15週 食酢の濃度決定(中和滴定)実験を振り返ってみよう 食酢の濃度決定実験を振り返りながら, 化学Ⅰ(酸・塩基, pH, 中和滴定)の内容についての計算ができる.
16週 学年末達成度試験 物理分野の学習内容の理解度を確認する.

評価割合

レポートなど試験合計
総合評価割合17030200
物理分野7030100
化学分野1000100