本授業では、地理的研究の本質である人間活動と自然環境の相互関係である「人間-環境」関係の理解、ならびに「持続可能な開発」を視点に地球的・地域的諸問題の把握や解決策の提案を目的とする。
前期では「人間-環境」関係の各要素である人間活動(経済や生活)および自然環境(地形や気候)を理解するとともに、具体的な地域・空間における「人間-環境」関係を把握する。
後期では「人間-環境」関係を踏まえたうえで、具体的な地域をとりあげ、地球的・地域的視野から諸問題の原因を分析・理解およびその解決の糸口を「持続可能な開発」の視点から考察、提案する。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
前期オリエンテーション:地域・空間を通して「人間-環境」関係を考える |
授業の目標・学び方について理解する。
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2週 |
地域・空間を多様な地図で表現する:岐阜県を事例に(ALのレベルB) |
地図の基本的な読み方、地図の種類について理解できる。
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3週 |
環境:地形①(ALのレベルC) |
大地形の形成理由について説明できる。
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4週 |
環境:地形②/様々な気候と生活①(ALのレベルC) |
小地形の形成理由について説明できる。 ケッペンの気候区分について説明できる。
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5週 |
環境:様々な気候と生活②(ALのレベルC) |
熱帯を中心に、その気候的特徴を理解できる。
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6週 |
人間:都市空間と農村空間の成り立ち(ALのレベルC) |
都市空間と農村空間の成り立ちを理解できる。
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7週 |
人間:農村空間における経済と生活(ALのレベルC) |
人の移動パターンとその背景について説明できる。
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8週 |
前期中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
人間:都市空間における生活と経済(ALのレベルC) |
様々な交通手段と情報通信手段の種類およびその特徴を理解できる。
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10週 |
地域・空間を客観的・主観的に把握する:岐阜県を事例に(ALのレベルB) |
地域・空間を説明する4つの考え方を理解し、活用できる。
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11週 |
北アメリカ地域における「人間-環境」関係①(ALのレベルC) |
アメリカに暮らす人々の特徴を理解できる。
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12週 |
北アメリカ地域における「人間-環境」関係②(ALのレベルC) |
アメリカの経済・産業構造を説明できる。
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13週 |
ヨーロッパ地域における「人間-環境」関係①(ALのレベルC) |
ヨーロッパ統合の歴史を理解できる。
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14週 |
ヨーロッパ地域における「人間-環境」関係②(ALのレベルC) |
ヨーロッパの経済・産業構造、文化的問題を説明できる。
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15週 |
前期期末試験 |
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16週 |
学習のまとめ:「人間-環境」関係 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
後期オリエンテーション:地球的諸問題と地域的諸問題のつながり |
地球的諸問題と地域的諸問題のつながりを説明できる。
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2週 |
「持続可能な開発」の歴史(ALのレベルC) |
持続可能な開発についてその概念を理解できる。
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3週 |
「持続可能な開発」から地球的・地域的諸問題を考える(ALのレベルB) |
持続可能な開発の概念を用いて、地球的・地域的問題を評価することができる。
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4週 |
食糧問題を地球的・地域的視野から考える(ALのレベルC) |
食料問題の背景について説明できる。
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5週 |
食糧問題の解決案を提案する(ALのレベルC) |
食糧問題の解決策を、持続可能な開発の考え方から提案できる。
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6週 |
砂漠化問題を地球的・地域的視野から考える(ALのレベルC) |
砂漠化問題の背景について説明できる。
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7週 |
砂漠化問題の解決案を提案する(ALのレベルC) |
砂漠化問題の解決策を、持続可能な開発の考え方から提案できる。
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8週 |
後期中間試験 |
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4thQ |
9週 |
2つの大国:中国とインド(ALのレベルC) |
中国とインドの共通点・相違点について理解できる。
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10週 |
人口拡大からみた中国とインドの共通点と相違点①(ALのレベルC) |
中国における人口問題の背景を説明できる。
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11週 |
人口拡大からみた中国とインドの共通点と相違点②(ALのレベルC) |
インドにおける人口問題の背景を説明できる。
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12週 |
人口問題の解決に向けたアプローチ(ALのレベルB) |
中国とインドの人口問題を通じて、持続可能な開発の考え方から解決策を提案できる。
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13週 |
日本が抱える地球的・地域的諸問題①(ALのレベルC) |
日本の地域問題を取り上げ、その背景を説明できる。
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14週 |
日本が抱える地球的・地域的諸問題②(ALのレベルC) |
日本の地域問題を取り上げ、持続可能な開発の考え方から解決策を提案できる。
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15週 |
後期期末試験 |
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16週 |
学習のまとめ:地球的諸問題と地域的諸問題のつながり |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 社会 | 地歴 | 産業活動(農牧業、水産業、鉱工業、商業・サービス業等)などの人間活動の歴史的発展過程または現在の地域的特性、産業などの発展が社会に及ぼした影響について理解できる。 | 2 | 前6,前7,前9,前11,前12,前13,前14,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11 |
人間活動と自然環境との関わりや、産業の発展が自然環境に及ぼした影響について、地理的または歴史的観観点から理解できる。 | 2 | 前3,前4,前5,後10,後11 |
社会や自然環境に調和した産業発展に向けた現在までの取り組みについて理解できる。 | 2 | 後2,後5,後7,後12,後16 |
日本を含む世界の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的または地理的観点から理解できる。 | 2 | 前11,前13,後9 |
国家間や国家内で見られる、いわゆる民族問題など、文化的相違に起因する諸問題について、地理的または歴史的観点から理解できる。 | 2 | 前14 |
文化の多様性を認識し、互いの文化を尊重することの大切さを理解できる。 | 3 | 前14,後3 |
地歴・公民 | 今日の国際的な政治・経済の仕組みや、国家間の結びつきの現状とそのさまざまな背景について理解できる。 | 2 | 前13,前14 |
環境問題、資源・エネルギー問題、南北問題、人口・食糧問題といった地球的諸課題とその背景について理解できる。 | 2 | 後4,後5,後6,後7,後12,後13,後14,後16 |
国際平和・国際協力の推進、地球的諸課題の解決に向けた現在までの取り組みついて理解できる。 | 2 | 後1,後3,後4,後5,後6,後7,後12,後13,後14,後16 |