ものづくり入門

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 ものづくり入門
科目番号 0013 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 機械工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 機械製図(林 洋次ほか13名、実教出版・検定教科書)、機械製図練習ノート(関口 剛、実教出版)、 配布プリント、数学AⅠ・数学AⅡおよび数学Bの講義で指定されている教科書と問題集
担当教員 宮藤 義孝,熊田 圭悟

到達目標

以下の項目を目標とする。
【機械工学実習】
① ものづくりに必要な基礎的な作業を理解する
② 機械工具類の取り扱い方法を正しく理解する
③ ものづくりに必要な基礎的な機械工作技術を理解する
④ 工作機械の基本操作を正しく理解する
⑤ ものづくりに必要な機械工学全般の基本的な知識を理解する
⑥ ものづくりに関わる基本的な安全知識を理解する

【機械製図】
⑦ 三面図法の理解と作図
⑧ 等角図法の理解と作図
⑨ 断面図示法、寸法記入法の理解と図面への適用
⑩ 寸法公差方式の理解と図面への適用
⑪ 幾何公差の理解と図面への適用
⑫ 表面性状の理解と図面への適用
岐阜高専ディプロマポリシー:(A)および(D)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
機械工具類の取り扱い方法を理解し、正しく扱う行うことができる。機械工具類の取り扱い方法を理解できる。機械工具類の取り扱い方法を理解できない。
工作機械の基本操作方法を理解し、正しく扱う行うことができる。工作機械の基本操作方法を理解できる。工作機械の基本操作方法を理解できない。
機械工学全般の基本的な知識と専門用語を理解でき、適切に使用することができる。機械工学全般の基本的な知識と専門用語を理解できる。機械工学全般の基本的な知識と専門用語を理解できない。
ものづくりに関わる安全知識を理解し、適切に作業することができる。ものづくりに関わる安全知識を理解できる。ものづくりに関わる安全知識を理解できない。
三次元物体の二次元投影図がイメージでき、図面に描くことができる。三次元物体の二次元投影図がイメージできる。三次元物体の二次元投影図がイメージできない。
投影図から立体的な等角図がイメージでき、図面に描くことができる。投影図から立体的な等角図がイメージできる。投影図から立体的な等角図がイメージできない。
三次元物体の断面がイメージでき、正しい図示法で製図することができる。三次元物体の断面がイメージできる。三次元物体の断面がイメージできない。
ハメアイ公差について、関連する表から寸法許容差などを求めることができ、すきままたはしめしろを計算することができる。ハメアイ公差について、関連する表から寸法許容差などを求めることができる。ハメアイ公差について、関連する表から寸法許容差などを求めることができない。
幾何公差の記号を見て名称および意味を答えられる。幾何公差の記号を見て名称を答えられる。幾何公差の記号を見て名称を答えられない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
機械工学実習および機械製図を通して機械工学におけるものづくりの基本的な事柄を学ぶ。また、ものづくりに必要な数学の学力向上のための演習を適宜行う。(成績評価対象外)
授業の進め方・方法:
【機械工学実習】
1. 座学と実習授業を併用して、授業を行う。
2. 座学では、安全教育と機械工学概説を行う。
3. 実習授業では、機械の基本操作作業を中心に行う。製作品は期限までに完成し提出すること。
4. 提出レポートとは別に、板書書写、計算用のメモ帳として実習ノートが必要である。
5. 実習中の問題行動については、随時、指導を行う。

【機械製図】
1. 立体図から三面図、三面図から立体図を認識できるように、練習や課題を通して理解すること。
2. 寸法公差、ハメアイ公差、表面性状、幾何公差などは、基礎知識を学習した上で、製図課題に取り組み、具体的適用表現を理解すること。

・英語導入計画:なし
注意点:
1. 授業に遅刻した場合は、その都度、授業担当教員に関連の記録を確認することは学生の責務である。
2. 他人のデータをコピーするなど自らの努力なしに課題を提出したとみなした場合は、その真偽を問わず減点する。
3. 理解度を深めるために必要であると判断される場合は、周知した上で本シラバスの内容を若干変更することがある。
4. 授業の内容を確実に身につけるために、予習・復習が必須である。
5. 成績評価、進級及び卒業に関する内規 第19条4項(別表1)に該当する科目である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 設計製図ガイダンス、製図用具の使い方、用器画、文字の書き方 ドラフターを正しく使うことができる
2週 ドラフターの使い方、線の描き方 製図で使う線を理解し、描くことができる
3週 投影図(ALレベルC) 品物の投影図を正確に描くことができる
4週 手製図(ALレベルC) 簡単な部品の製作図を描くことができる
5週 等角図(ALレベルC) 等角図を理解できる
6週 手製図(ALレベルC) 簡単な部品の等角図を描くことができる
7週 断面図(ALレベルC) 断面図を理解できる
8週 手製図(ALレベルC) 簡単な部品の断面図を描くことができる
2ndQ
9週 手製図(ALレベルC) 簡単な部品の断面図を描くことができる
10週 機械工学実習説明・施設紹介・機械工学概説1
(ALレベルC)
実験・実習のの目標と心構えがわかる
11週 安全教育1、切削加工Ⅰ 旋盤主要部の構造と機能がわかる
実験・実習のの目標と心構えがわかる
12週 安全教育2、切削加工Ⅱ フライス盤主要部の構造と機能がわかる
実験・実習のの目標と心構えがわかる
13週 安全教育3、機械の分解・組立 機械の構造がわかり、分解・組立ができる
実験・実習のの目標と心構えがわかる
14週 安全教育4、溶接作業 溶接に用いる用具の構造と機能がわかる
実験・実習のの目標と心構えがわかる
15週 安全教育5、手仕上げ作業 ボール盤の構造と機能がわかる
実験・実習のの目標と心構えがわかる
16週
後期
3rdQ
1週 寸法記入法、数学演習 寸法記入法、寸法補助記号を理解できる
2週 寸法記入法、勾配・テーパ、数学演習(ALレベルC) 寸法記入法、勾配、テーパを理解できる
3週 手製図(ALレベルC) 軸受フタの製作図を描くことができる
4週 手製図(ALレベルC) 軸受フタの製作図を描くことができる
5週 寸法公差、数学演習
(ALレベルC)
寸法公差を理解できる
6週 寸法公差、数学演習
(ALレベルC)
寸法公差を理解できる
7週 寸法公差、数学演習
(ALレベルC)
寸法公差を理解できる
8週 表面性状、数学演習
(ALレベルC)
表面粗さを理解できる
4thQ
9週 手製図(ALレベルC) スパナの製作図を描くことができる
10週 手製図(ALレベルC) スパナの製作図を描くことができる
11週 幾何公差、数学演習
(ALレベルC)
幾何公差を理解できる
12週 幾何公差、数学演習
(ALレベルC)
幾何公差を理解できる
13週 幾何公差、数学演習
(ALレベルC)
幾何公差を理解できる
14週 手製図(ALレベルC) 軸サポートの製作図を描くことができる
15週 手製図(ALレベルC) 軸サポートの製作図を描くことができる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。2
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。2
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図図面の役割と種類を適用できる。2前7,前10,前12,前13,前14,後3,後10,後14
製図用具を正しく使うことができる。2前7,前8,前9,前10,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後10,後14
線の種類と用途を説明できる。2前8,前10,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後10,後14
物体の投影図を正確にかくことができる。2前9,前10,前13,前14,後1,後2,後3,後10,後14
製作図の書き方を理解し、製作図を作成することができる。2前10,前14,後3,後10,後14
公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。2後4,後5,後6,後8,後9,後11,後12,後13
分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。3
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。3
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。3
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。3
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。3
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。3
けがき工具を用いてけがき線をかくことができる。3
やすりを用いて平面仕上げができる。3
ねじ立て工具を用いてねじを切ることができる。3
アーク溶接の原理を理解し、アーク溶接機、アーク溶接器具、アーク溶接棒の扱い方を理解し、実践できる。3
アーク溶接の基本作業ができる。3
旋盤主要部の構造と機能を説明できる。3
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。3
フライス盤主要部の構造と機能を説明できる。3
フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削りなどの作業ができる。3
ボール盤の基本操作を習得し、穴あけなどの作業ができる。3
加工学実験、機械力学実験、材料学実験、材料力学実験、熱力学実験、流体力学実験、制御工学実験などを行い、実験の準備、実験装置の操作、実験結果の整理と考察ができる。3
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。3

評価割合

製図課題レポート(機械工学実習)合計
総合評価割合15050200
前期得点5050100
後期得点1000100