機械工作法Ⅱ

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 機械工作法Ⅱ
科目番号 0030 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「絵とき機械工学のやさしい知識」、(小町弘 他、オーム社、1990)、「機械工作法(増補)」(平井三友 他、コロナ社、2000)、適宜プリント配布
担当教員 宮藤 義孝

到達目標

ものづくりは機械設計と機械加工の二つのステップにより実現される。機械工作法Ⅱでは鋳造と溶融加工法、特殊加工技術、電気工学、空油圧制御技術、鉄-炭素系平衡状態図および熱処理法の基礎について理解を深め、機械設計技術者、あるいは機械生産技術者としての素養を身に着けることを目標とする。
① 鋳造方法の概要・特徴を理解する。
② 溶接方法の概要・特徴を理解する。
③ 特殊加工技術の概要・特徴を理解する。
④ 電気工学の一般的な知識を理解する。
⑤ 空油圧機器について理解する。
⑥ 鉄-炭素系平衡状態図を理解する。
⑦ 熱処理法の概要・特徴を理解する。
岐阜高専ディプロマポリシー:(D)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1鋳造方法の概要・特徴を助言なしで説明できる。鋳造方法の概要・特徴を、助言を受けながら説明できる。鋳造方法の概要・特徴を、助言を受けても説明できない。
評価項目2溶接方法の概要・特徴を助言なしで説明ができる。溶接方法の概要・特徴を、助言を受けながら説明できる。溶接方法の概要・特徴を、助言を受けても説明できない。
評価項目3特殊加工技術の概要・特徴について、助言なしで説明できる。特殊加工技術の概要・特徴について、助言を受けながら説明できる。特殊加工技術の概要・特徴について、助言を受けても説明できない。
評価項目4電気工学の一般的な知識を助言なしで説明できる。電気工学の一般的な知識を、助言を受けながら説明できる。電気工学の一般的な知識を、助言を受けても説明できない。
評価項目5空油圧機器について理解しており、助言なしで説明できる。空油圧機器について理解しているが、助言を受けながら説明できる。空油圧機器について助言を受けても説明できない。
評価項目6鉄-炭素系平衡状態図を助言なしで説明できる。鉄-炭素系平衡状態図を、助言を受けながら説明できる。鉄-炭素系平衡状態図を、助言を受けても説明できない。
評価項目7熱処理方法の概要・特徴を助言なしで説明できる。熱処理方法の概要・特徴を、助言を受けながら説明できる。熱処理方法の概要・特徴を、助言を受けても説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
鋳造と溶融加工法、特殊加工技術、電気工学、空油圧制御技術、鉄-炭素系平衡状態図および熱処理法の基礎について理解を深め、機械設計技術者、あるいは機械生産技術者としての素養を身に着けることを目標とする。
授業の進め方・方法:
・授業は、教室における解説が中心である。基本は教科書であるが、技術が多岐に渡るため配布資料と板書による授業が中心となる。教科書と板書を中心に行うので、各自学習ノートを充実させること。
・実習工場で行う実習科目と密接な関連があるため、各自で関連付けを行い理解に努め深めること。
・授業にはビデオを用いることがある。視聴後必要によりディスカッションを行う。
(事前準備の学習)ものづくり入門・機械工学実習Ⅰ・機械工作法Ⅰの復習をしておくこと。
・英語導入計画:なし
※ 設計技術者3級試験の機械工作法に関する問題が6割以上正答できる技術者の育成を目指している。
注意点:
実習工場で行う実習科目と密接な関連があるため、各自で関連付けを行い理解に努め深めること。
授業にはビデオを用いることがある。視聴後必要によりディスカッションを行う。
授業の内容を確実に身につけるために、予習・復習が必須である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 鋳造方法の概要・特徴1(鋳造方法と各種溶解炉)(ALのレベルC) 鋳造方法の概要・特徴を理解する。
2週 鋳造方法の概要・特徴2(特殊鋳造法)(ALのレベルC) 各種の鋳造方法を説明することができる。
3週 溶接方法の概要・特徴1(アーク溶接、ガス溶接、スポット溶接)(ALのレベルC) 溶接方法の概要・特徴を理解する。
4週 溶接方法の概要・特徴2(溶接部の性質)(ALのレベルC) 各種の溶接方法を説明することができる。
5週 特殊加工技術の概要・特徴1(プラズマ加工、レーザー加工) (ALのレベルC) プラズマ加工、レーザー加工を説明することができる。
6週 特殊加工技術の概要・特徴2(ウォータジェット加工他)(ALのレベルC) ウォータジェット加工を説明することができる。
7週 電気工学の一般的な知識1(交流回路と直流回路)(ALのレベルB) 交流回路と直流回路を説明することができる。
8週 中間試験
4thQ
9週 電気工学の一般的な知識2(合成抵抗の算出)(ALのレベルB) 合成抵抗を算出することができる。
10週 空油圧機器1 (油圧の原理)(ALのレベルC) 油圧の原理を理解する。
11週 空油圧機器2 (油圧の計算)(ALのレベルB) 油圧の計算をすることができる。
12週 鉄-炭素系平衡状態図1(ALのレベルC) 鉄-炭素系平衡状態図について理解する。
13週 鉄-炭素系平衡状態図2(ALのレベルB) 鉄-炭素系平衡状態図を説明することができる。
14週 熱処理法の概要・特徴1(ALのレベルC) 各種の熱処理法を説明することができる。
15週 期末試験
16週 期末試験の解答・解説など

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野工作鋳物の作り方、鋳型の要件、構造および種類を説明できる。4
精密鋳造法、ダイカスト法およびその他の鋳造法における鋳物の作り方を説明できる。4
鋳物の欠陥について説明できる。4
溶接法を分類できる。4
ガス溶接の接合方法とその特徴、ガスとガス溶接装置、ガス溶接棒とフラックスを説明できる。4
アーク溶接の接合方法とその特徴、アーク溶接の種類、アーク溶接棒を説明できる。4
サブマージアーク溶接、イナートガスアーク溶接、炭酸ガスアーク溶接で用いられる装置と溶接のしくみを説明できる。4
塑性加工の各加工法の特徴を説明できる。4
降伏、加工硬化、降伏条件式、相当応力、及び体積一定則の塑性力学の基本概念が説明できる。4
平行平板の平面ひずみ圧縮を初等解析法により解くことができる。4
軸対称の圧縮を初等解析法により解くことができる。4
切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。4
バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。4
フライスの種類と各部の名称、フライス盤の種類と構造を説明できる。4
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。4
切削工具材料の条件と種類を説明できる。4
切削速度、送り量、切込みなどの切削条件を選定できる。4
切削のしくみと切りくずの形態、切削による熱の発生、構成刃先を説明できる。4
研削加工の原理、円筒研削と平面研削の研削方式を説明できる。4
砥石の三要素、構成、選定、修正のしかたを説明できる。4
ホーニング、超仕上げ、ラッピングなどの研削加工を説明できる。4

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
試験得点100100