計測工学

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 計測工学
科目番号 0038 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 計測工学入門第2版(中村邦雄編著,森北出版,2017)
担当教員 小栗 久和

到達目標

以下の各項目を到達目標とする。
①SI単位が理解でき正確に使用できる.
②誤差の種類と伝ぱんが理解でき,正確な有効桁数で物理量を表すことができる.
③物理量の基本である長さの標準について,その種類と使用方法が理解できる.
④多くの物理量の測定に応用されるひずみゲージの測定原理と使用方法が理解できる.
⑤基本的な物理量(角度・力・圧力)の測定原理と測定方法を理解できる.
岐阜高専ディプロマポリシー:(D)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1SI単位が8割以上理解でき,8割以上の正確さで使用できる.SI単位が6割以上理解でき,6割以上の正確さで使用できる.SI単位が理解できず,正確に使用できない.
評価項目2誤差の種類と伝ぱんが8割以上理解でき,8割以上の正確さで有効桁数で物理量を表すことができる.誤差の種類と伝ぱんが6割以上理解でき,6割以上の正確さで有効桁数で物理量を表すことができる.誤差の種類と伝ぱんが理解できず,正確な有効桁数で物理量を表すことができない.
評価項目3物理量の基本である長さの標準について,その種類と使用方法が8割以上理解できる.物理量の基本である長さの標準について,その種類と使用方法が6割以上理解できる.物理量の基本である長さの標準について,その種類と使用方法が理解できない.
評価項目4多くの物理量の測定に応用されるひずみゲージの測定原理と使用方法が8割以上理解できる.多くの物理量の測定に応用されるひずみゲージの測定原理と使用方法が6割以上理解できる.ひずみゲージの測定原理と使用方法が上理解できない.
評価項目5基本的な物理量(角度・力・圧力)の測定原理と測定方法が8割以上理解できる.基本的な物理量(角度・力・圧力)の測定原理と測定方法が6割以上理解できる.基本的な物理量(角度・力・圧力)の測定原理と測定方法が理解できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
計測技術は,正しく物理量を測定・評価するための不可欠な要素技術である.この授業では,SI単位や有効数字,測定値の統計的な取り扱いを正しく理解し使用できること,及び種々の測定機器の原理の理解を目的とする.この授業で得た知識は機械工学実験Ⅰ・Ⅱや卒業研究等における計測の基礎となる.
授業の進め方・方法:
・授業は教科書を参考にしながら,TeamsとLMSを用いて行う.
・授業中,学習内容の理解度を確認する例題を出題するので自ら解答し,復習すること.
・英語導入計画:Technical terms
注意点:
・授業の内容を確実に身につけるために、予習・復習が必須である.
・授業中,データ処理や計算を行うことがあるので,電卓を準備すること.
・遅刻した場合,Teamsのチャット機能またはeメールにより必ず教員にその旨申し出ること.
・学習・教育目標:(D-3)100% 

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 数値の認識を深める、SI単位(ALレベルのC) 数字の種類、数値の表現法について認識を深める。また、SI単位の体系について理解を深める。
2週 SI単位の表記上の注意(ALレベルのC) SI単位の表記上の注意について理解し、正しく使用出来る。
3週 標準とトレーサビリティ、計測用語(ALレベルのC) 測定器の校正における標準とトレーサビリティおよび計測用語について理解を深める。
4週 誤差と有効数字、誤差の伝ぱん1:有効数字の意味・加減乗除の演算における誤差の伝ぱん(ALレベルのC) 有効数字の意味・取り扱いおよび有効数字による演算での誤差の伝ぱん法則を理解し、誤差量の計算が出来る。
5週 誤差と有効数字,誤差の伝ぱん2:誤差の伝ぱんの総合演習(ALレベルのC) 偶然誤差の発生法則に基づいた誤差の伝ぱんについて理解し、具体的な計測例により誤差量の計算が出来る。
6週 誤差と有効数字,誤差の伝ぱん3:不確かさの概念・最小二乗法・計測用語の補足説明(ALレベルのC) 誤差に代わる概念である不確かさの概念を理解する。最小二乗法の式の導出を理解し、実際に計算することが出来る。
7週 長さの測定1:ブロックゲージ,標準尺,サインバー(ALレベルのC) ブロックゲージ、標準尺、サインバーの使用方法が理解出来る。
8週 長さの測定2:各種ゲージ,光波干渉による測定(ALレベルのC) 各種ゲージの使用方法、光波干渉による長さ測定の原理が理解出来る。
2ndQ
9週 長さの測定3:空気マイクロメータ,測長器,差動変圧器(ALレベルのC) 空気マイクロメータ、測長器、差動変圧器の原理が理解出来る。また、アッベの原理が理解出来る。
10週 ひずみゲージによる測定1:測定原理とホイートストンブリッジ回路(ALレベルのC) ひずみゲージによるひずみ測定原理とホイートストンブリッジ回路の原理が理解出来る。
11週 ひずみゲージによる測定2:ホイートストンブリッジの結線方法とその応用(ALレベルのB) ホイートストンブリッジ回路の結線方法とその意味が理解出来る。
12週 ひずみゲージによる測定3:各種計測機器への応用(ALレベルのC) ひずみゲージを使用した各種測定機器の原理が理解出来る。
13週 力の測定:環状ばね形力計,ロードセル,トルク計(ALレベルのC) フックの法則を応用した力測定の原理が理解出来る。また、トルク測定の原理が理解出来る。
14週 圧力の測定:圧力の単位,液体圧力計,弾性体圧力計(ALレベルのC) 圧力の単位、圧力測定方法が理解出来る。
15週 期末試験
16週 期末試験の解答と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野計測制御計測の定義と種類を説明できる。4
測定誤差の原因と種類、精度と不確かさを説明できる。4
国際単位系の構成を理解し、SI単位およびSI接頭語を説明できる。4
代表的な物理量の計測方法と計測機器を説明できる。4

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
得点100100