概要:
機械工学におけるものづくりの基本的な事柄について学ぶ。1部(前期10回)では、工作機械の使用における安全作業の講義と工作機械の実習を行う。2部(前期5回+後期)では、ものづくりに必要な図面の基礎知識として、三次元物体を二次元平面に描写する手法を学び、JIS規格や製図則を理解し、具体的製図例を課題として、実際に製図用具を使って手製図することにより、実践的に製図の正しい知識とスキルを身につける。
授業の進め方・方法:
【1部:機械工学実習】
1. 座学と実習授業を併用して、授業を行う。
2. 座学では、安全教育と機械工学概説を行う。
3. 実習授業では、機械の基本操作作業を中心に行う。製作品は期限までに完成し提出すること。
4. 提出レポートとは別に、板書書写、計算用のメモ帳として実習ノートが必要である。
5. 実習中の問題行動については、随時、指導を行う。
6. 「授業」に遅刻した場合は、その都度、授業担当教員に関連の記録を確認することは学生の責務である。
※理解度を深めるために必要であると判断される場合は、周知した上で本シラバスの内容を若干変更することがある。
【2部:機械製図】
1. 立体図から三面図、三面図から立体図を認識できるように、練習や課題を通して理解すること。
2. 寸法公差、ハメアイ公差、表面性状、幾何公差などは、基礎知識を学習した上で、製図課題に取り組み、具体的適用表現を理解すること。
注意点:
1. やむなく遅刻した場合の記録の確認は学生の責任とし、到着後直ちに担当教員に申し出ること。
2. 他人のデータをコピーするなど自らの努力なしに課題を提出したとみなした場合は、その真偽を問わず減点する。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 製図 | 図面の役割と種類を適用できる。 | 2 | 前7 |
製図用具を正しく使うことができる。 | 2 | 前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前16,後1,後2,後5,後6,後14 |
線の種類と用途を説明できる。 | 2 | 前8,前11,前14,前16,後1,後2,後5,後6,後14 |
物体の投影図を正確にかくことができる。 | 2 | 前9,前10,前11,前14,前16,後1,後2,後5,後6,後14 |
図形を正しく描くことができる。 | 2 | 前8,前12,前13,前14,前16,後1,後2,後5,後6,後14 |
図形に寸法を記入することができる。 | 2 | 後3,後4,後5,後6,後14 |
製作図の書き方を理解し、製作図を作成することができる。 | 2 | 前11,後2,後5,後6,後14 |
公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。 | 2 | 後8,後9,後10,後11,後12,後13 |
分野別の工学実験・実習能力 | 機械系分野【実験・実習能力】 | 機械系【実験実習】 | 実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。 | 3 | |
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。 | 3 | |
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。 | 3 | |
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。 | 3 | |
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。 | 3 | |
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。 | 3 | |
けがき工具を用いてけがき線をかくことができる。 | 3 | |
やすりを用いて平面仕上げができる。 | 3 | |
ねじ立て工具を用いてねじを切ることができる。 | 3 | |
ガス溶接で用いるガス、装置、ガス溶接棒の扱いかたがわかる。 | 3 | |
ガス溶接の基本作業ができる。 | 3 | |
ガス切断の基本作業ができる。 | 3 | |
アーク溶接の原理を理解し、アーク溶接機、アーク溶接器具、アーク溶接棒の扱い方を理解し、実践できる。 | 3 | |
アーク溶接の基本作業ができる。 | 3 | |
旋盤主要部の構造と機能を説明できる。 | 3 | |
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。 | 3 | |
フライス盤主要部の構造と機能を説明できる。 | 3 | |
フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削りなどの作業ができる。 | 3 | |
ボール盤の基本操作を習得し、穴あけなどの作業ができる。 | 3 | |
加工学実験、機械力学実験、材料学実験、材料力学実験、熱力学実験、流体力学実験、制御工学実験などを行い、実験の準備、実験装置の操作、実験結果の整理と考察ができる。 | 3 | |
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。 | 3 | |