応用数学Ⅱ

科目基礎情報

学校	岐阜工業高等専門学校	開講年度	令和04年度 (2022年度)
授業科目	応用数学Ⅱ
科目番号	0069	科目区分	専門 / 必修
授業形態	講義	単位の種別と単位数	履修単位: 1
開設学科	機械工学科	対象学年	4
開設期	後期	週時間数	2
教科書/教材	新確率統計（高遠ほか，大日本図書，2013/12）
担当教員	佐藤 敦

到達目標

以下の各項目を到達目標とする．
(1) 確率の定義や性質によって計算できる
(2) 確率分布について概念的・視覚的に理解できる
(3) 特に2項分布と正規分布について計算できる
(4) 統計量を計算できる
(5) 推定について理解し計算できる
(6) 検定について理解し計算できる
岐阜高専ディプロマポリシー：（Ｄ）

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
評価項目1	確率を個別に求める計算問題を8割以上解くことができる．	確率を個別に求める計算問題を6割以上解くことができる．	確率を個別に求める計算問題を解くことができない．
評価項目2	確率分布の概念を理解し、視覚的な説明とともに，計算問題を8割以上解くことができる．	確率分布の概念を理解し，視覚的な説明とともに，計算問題を6割以上解くことができる．	確率分布の概念を理解し，視覚的な説明とともに，計算問 題を解くことができない．
評価項目3	特に2項分布と正規分布についての計算問題を8割以上解くことができる．	特に2項分布と正規分布についての計算問題を6割以上に解くことができる．	特に2項分布と正規分布についての計算問題を解くことができない．
評価項目4	データの基本的な統計量に関する計算問題を8割以上解くことができる．	データの基本的な統計量に関する計算問題を6割以上解くことができる．	データの基本的な統計量に関する計算問題を解くことができない．
評価項目5	確率分布を基礎とした母集団と標本という考え方により，推定に関する計算問題を8割以上解くことができる．	確率分布を基礎とした母集団と標本という考え方により，推定に関する計算問題を6割以上解くことができる．	確率分布を基礎とした母集団と標本という考え方により，推定に関する計算問題を解くことができない．
評価項目6	同様に，母集団と標本という考え方により，検定に関する計算問題を8割以上解くことができる．	同様に，母集団と標本という考え方により，検定に関する計算問題を6割以上解くことができる．	同様に，母集団と標本という考え方により，検定に関する 計算問題を解くことができない．

教育方法等

概要:

確率・統計を基礎数学の知識のひとつとして捉えるとともに，工学的応用に現れるデータや偶然的量を確率分布の視点から取扱うように，確率・確率分布・統計的推定・検定を理解し計算できることを目標とする．具体的には以下の項目を目標とする．特に微分積分を含む数学は基礎知識として関連があり，微分積分などの応用事例としての理解が深まることも期待できる．

授業の進め方・方法:

授業で教科書を利用する．
（事前準備の学習）数学ＡⅠ，数学ＡⅡ，数学Ｂの復習をしておくこと
英語導入計画：Technical terms

注意点:

授業の内容を確実に⾝につけるために，予習・復習が必須である．(例題等を参考に)多くの演習問題を自分の手で解いて，自然科学特有の思考の流れをつかみ他に適用できるように努めてもらいたい．また単に公式適用の練習で済ませるのではなく，本質にある不可欠な概念とそれらの関係を考えてもらいたい．授業と演習を通じて自分の数学の知識を確認して，復習や予習の自宅学習も必要である．１～３年数学の教科書を持参して利用すると良い．

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング

ICT 利用

遠隔授業対応

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
後期
	3rdQ
		1週	確率(確率の定義，確率の基本性質)（ AL のレベル C ）	確率の定義と基本性質を理解する．
		2週	確率(条件付き確率と乗法定理，事象の独立，ベイズの定理)（ AL のレベル C ）	条件つき確率と乗法定理，事象の独立，ベイズの定理を理解する．
		3週	確率(試行の独立，反復試行の確率)（ AL のレベル C ）	試行の独立，反復試行の確率を理解する．
		4週	確率分布(確率変数と確率分布，二項分布)（ AL のレベル C ）	確率変数と確率分布，二項分布を理解する．
		5週	確率分布(平均，分散・標準偏差) （ AL のレベル C ）	確率分布の平均，分散・標準偏差を理解する．
		6週	これまでの復習と試験方針の説明	1から5週目までの内容を理解できる．
		7週	中間試験
		8週	確率分布(ポアソン分布)（ AL のレベル C ）	ポアソン分布を理解する．
	4thQ
		9週	データの整理(2次元のデータ，相関，回帰直線)（ AL のレベル C ）	2次元のデータ，相関，回帰直線を理解する．
		10週	確率分布(連続型確率分布，正規分布)（ AL のレベル C ）	連続型確率分布，正規分布を理解する．
		11週	確率分布(確率変数の関数，母集団と標本，統計量と標本分布)（ AL のレベル C ）	標本の平均と分散，中心極限定理を理解する．
		12週	統計(母集団と標本，統計的推定(1))（ AL のレベル C ）	母集団と標本，統計的推定(1)を理解する．
		13週	統計(統計的検定(1)) （ AL のレベル C ）	統計的検定(1)を理解する．
		14週	これまでの復習と試験方針の説明	8から13週目までの内容を理解できる．
		15週	期末試験
		16週	期末試験の解答の解説など，確率統計のまとめ，統計(統計的推定(2)，統計的検定(2))

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類		分野	学習内容	学習内容の到達目標	到達レベル	授業週
基礎的能力	数学	数学	数学	独立試行の確率、余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解し、簡単な場合について、確率を求めることができる。	3
				条件付き確率、確率の乗法定理、独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。	3
				1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。	3
				2次元のデータを整理して散布図を作成し、相関係数・回帰直線を求めることができる。	3

評価割合

	中間試験	課題等	期末試験	課題等	合計
総合評価割合	90	10	90	10	200
得点	90	10	90	10	200