応用物理Ⅰ

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 応用物理Ⅰ
科目番号 0088 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 物理学基礎(第4版)(原康夫・学術図書),工業力学入門(伊藤勝悦・森北出版),基礎物理学演習(後藤憲一他・共立出版) 学習到達度試験用として,演習書「センサー 物理 I + II」,学習到達度試験用として,演習書「センサー総合物理」を推薦
担当教員 河野 託也

到達目標

以下の各項目を到達目標とする。
①ベクトル表示した速度, 加速度を用いた力学法則を理解する。
②微分・積分を用いた力学法則を理解する。
③質点の放物運動, 等速円運動, 単振動などの具体的な運動について理解する。
④仕事とエネルギーについて理解する。
⑤質点系の運動ついて理解する。
⑥電磁気学の導入部分となる、電荷、クーロン力、電場について理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
ベクトル表示した速度,加速度を用いて力学法則に則り、問題を計算できる。ベクトル表示した速度,加速度を 用いて力学法則にに則り、各種物理量などを説明できる。ベクトル表示した速度,加速度を用いた力学法則を、各種物理量などを理解できない。
微分・積分を用いて力学法則に則り、問題を計算できる。微分・積分を用いて力学法則に則り、各種物理量などを説明できる。微分・積分を用いた力学法則を理解できない。
質点の放物運動, 等速円運動, 単振動などの具体的な運動についての問題を計算できる。質点の放物運動, 等速円運動, 単振動などの具体的な運動について、各種物理量などを理解できる。質点の放物運動, 等速円運動, 単振動などの具体的な運動について理解できない。
仕事とエネルギーについての問題を計算できる。仕事とエネルギーについて理解できる。仕事とエネルギーについて理解できない。
電荷,クーロンカ,電場に関する問題を解くことができる。電荷,クーロンカ,電場について説明できる。電荷,クーロンカ,電場について説明できない。
ガウスの法則に関する問題を解くことができる。ガウスの法則について説明できる。ガウスの法則について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
大学教養物理に相当する, 力学全般と電磁気学(一部)を実施する。
授業の進め方・方法:
・授業は板書を中心に行う。
・演習は課題を与え,グループ学習形式で行う。
・英語導入計画:Technical terms
注意点:
・授業では、各自学習ノートをとること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 イントロダクション,物理量と単位,物理で使う基本となる計算法(ALレベルのC) 物理量と単位,物理で使う基本となる計算法を理解できる。
2週 直線運動の速度,加速度と微分(ALレベルのC) 微分表示を使って速度、加速度を説明できる。
3週 一般の運動の速度と加速度(ALレベルのC) 微分表示を使って速度、加速度を説明できる。
4週 第1回演習(ALレベルのA・B) 運動の速度と加速度が微分を使って計算できる。
5週 運動の法則(ALレベルのC) 運動の3法則を理解できる。
6週 いろいろな力の法則(ALレベルのC) 種々の力の法則について理解できる。
7週 第2回演習(ALレベルのA・B) 運動の3法則およびいろいろな力の法則を扱った問題が解ける。
8週 中間試験 1から7週目までの内容を理解できる。
2ndQ
9週 微分方程式と積分、放物運動(ALレベルのC) 放物運動について積分を使って運動方程式から速度、変位を求められる。
10週 雨滴の落下(ALレベルのC) 雨滴の運動方程式が立てられる。
11週 単振動(ALレベルのC) 単振動の運動方程式が立てられる。
12週 単振動2(ALレベルのC) 積分を使って運動方程式から速度、変位を求められる。
13週 単振り子(ALレベルのC) 単振り子の運動方程式が立てられる。積分を使って運動方程式から速度、変位を求められる。
14週 第3回演習(ALレベルのA・B) 運動方程式から速度、変位を求められる。
15週 期末試験 9から14週目までの内容を理解できる。
16週 期末試験の解答の解説など(ALレベルのC)
後期
3rdQ
1週 仕事と仕事率,エネルギー(ALレベルのC) 仕事と仕事率,エネルギーの計算ができる。
2週 エネルギー保存則(ALレベルのC) エネルギー保存則を説明できる。
3週 質点の回転運動(平面運動の場合)(ALレベルのA・B) 質点の回転運動を説明できる。
4週 惑星,衛星の運動とケプラーの法則(ALレベルのC) 惑星,衛星の運動とケプラーの法則を理解できる。
5週 質点の回転運動(ベクトル積で表した回転運動の法則)(ALレベルのC) 質点の回転運動をベクトル積を使い表現できる。
6週 第4回演習(ALレベルのC) 1から5週目までの内容を理解できる。
7週 中間試験 1から6週目までの内容を理解できる。
8週 質点系と剛体の重心(ALレベルのC) 質点系と剛体の重心の計算ができる。
4thQ
9週 質点系の運動(ALレベルのC) 質点系の運動を説明できる。
10週 質点系の角運動量(ALレベルのC) 質点系の角運動量を計算できる。
11週 第5回演習(ALレベルのA・B) 8から10週目までの内容を理解できる。
12週 電荷,クーロンの法則,電場の定義(ALレベルのC) 電荷,クーロンの法則,電場を説明できる。
13週 ガウスの法則と応用例(ALレベルのC) ガウスの法則を説明できる。
14週 第6回演習(ALレベルのA・B) 12から13週目までの内容を理解できる。
15週 期末試験 8から14週目までの内容を理解できる。
16週 期末試験の解答の解説など

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。3
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
物体に作用する力を図示することができる。3
力の合成と分解をすることができる。3
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。3
慣性の法則について説明できる。3
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3
運動方程式を用いた計算ができる。3
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3
運動の法則について説明できる。3
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。3
最大摩擦力に関する計算ができる。3
動摩擦力に関する計算ができる。3
仕事と仕事率に関する計算ができる。3
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。3
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.3
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
力のモーメントを求めることができる。3
角運動量を求めることができる。3
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。3
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。3
重心に関する計算ができる。3
電気導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。3
電場・電位について説明できる。3
クーロンの法則が説明できる。3
クーロンの法則から、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。3

評価割合

中間試験期末試験課題合計
総合評価割合200200100500
前期10010050250
後期10010050250