流体力学Ⅱ

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 流体力学Ⅱ
科目番号 0098 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:JSMEテキストシリーズ 流体力学(日本機械学会,2005)
参考:JSMEテキストシリーズ 演習 流体力学(日本機械学会,2012)
担当教員 今井 伸哉

到達目標

以下の項目を到達目標とする。
① 流体の運動方程式(ナビエ・ストークスの式)の基礎に関係する説明および計算ができる。
② せん断流(境界層理論・自由せん断流)の基礎に関係する説明および計算ができる。
③ 基礎的なポテンシャル流れに関係する説明および計算ができる。
岐阜高専ディプロマポリシー:(D)

ルーブリック

理想的な到達レベル(優)標準的な到達レベル(良)未到達レベル(不可)
① 流体の運動方程式の基礎流体の運動方程式の基礎に関係する説明および計算が8割以上正確にできる。流体の運動方程式の基礎に関係する説明および計算が6割以上正確にできる。流体の運動方程式の基礎に関係する説明および計算が6割未満しか正確にできない。
② せん断流の基礎せん断流の基礎に関係する説明および計算が8割以上正確にできる。せん断流の基礎に関係する説明および計算が6割以上正確にできる。せん断流の基礎に関係する説明および計算が6割未満しか正確にできない。
③ ポテンシャル流れの基礎基本的なポテンシャル流れに関係する説明および計算が8割以上正確にできる。基本的なポテンシャル流れに関係する説明および計算が6割以上正確にできる。基本的なポテンシャル流れに関係する説明および計算が6割未満しか正確にできない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
流体力学IIでは、流体力学Iに引き続き流体分野の基礎を勉強する。よって、本授業で扱う内容も、機械系技術者にとってほぼ必須の内容で構成される。
授業の進め方・方法:
教科書/教材に示す専門書と演習本を踏まえて重要な箇所を板書、またはパワーポイント等の資料を用いて説明する。
なお、理論や定理に関連する証明、及び練習問題は教室外学習で取り組む。

(事前準備の学習)流体力学Iを復習しておくこと。

英語導入計画:Technical terms
注意点:
高専機構が提示するモデルコアカリキュラム(MCC)には含まれていない内容(ナビエ・ストークスの式、ポテンシャル流れ)も取り扱う。
しかし、これらの内容は本来であれば機械工学系の学生が身に付けておくと良い内容となっている。

遅刻した場合は授業を中断しても良いので遅れた旨を教員に知らせること。
授業の内容を確実に身につけるために、予習・復習は必須である。
なお、成績評価には授業外学習の内容は含まれる。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,流体力学Iの復習
(ALのレベルC)
既習の流体力学の内容について説明できる。
(教室外学習・事前)流体力学Iの復習(2時間)
(教室外学習・事後)流体力学IIの要点をめとめる(2時間)
2週 ナビエ・ストークスの式の基礎
(ALのレベルC)
ナビエ・ストークスの式の基本について説明できる。
(教室外学習・事前)教科書の該当箇所を予習する(2時間)
(教室外学習・事後)教科書の該当箇所に取り組む(2時間)
3週 ナビエ・ストークスの式の近似
(ALのレベルC)
ナビエ・ストークスの式の近似について説明できる。
(教室外学習・事前)教科書の該当箇所を予習する(2時間)
(教室外学習・事後)教科書の該当箇所に取り組む(2時間)
4週 ナビエ・ストークスの式に関する演習
(ALのレベルC)
ナビエ・ストークスの式に関する演習問題について解答できる。
(教室外学習・事前)教科書の該当箇所を予習する(2時間)
(教室外学習・事後)教科書の該当箇所に取り組む(2時間)
5週 境界層理論の基礎
(ALのレベルC)
境界層理論の意味、各種境界層厚さについて説明できる。
(教室外学習・事前)教科書の該当箇所を予習する(2時間)
(教室外学習・事後)教科書の該当箇所に取り組む(2時間)
6週 運動量積分方程式
(ALのレベルC)
運動量積分方程式の基礎について説明できる。
(教室外学習・事前)教科書の該当箇所を予習する(2時間)
(教室外学習・事後)教科書の該当箇所に取り組む(2時間)
7週 境界層の剥離
(ALのレベルC)
境界層の剥離について説明できる。
(教室外学習・事前)教科書の該当箇所を予習する(2時間)
(教室外学習・事後)教科書の該当箇所に取り組む(2時間)
8週 噴流、後流、混合層流
(ALのレベルC)
噴流、後流、混合層流について説明できる。
(教室外学習・事前)教科書の該当箇所を予習する(2時間)
(教室外学習・事後)教科書の該当箇所に取り組む(2時間)
2ndQ
9週 せん断流に関する演習
(ALのレベルC)
せん断流に関する演習問題について解答できる。
(教室外学習・事前)教科書の該当箇所を予習する(2時間)
(教室外学習・事後)教科書の該当箇所に取り組む(2時間)
10週 ポテンシャル流れの基礎
(ALのレベルC)
ポテンシャル流れがどのような流れか説明できる。
(教室外学習・事前)教科書の該当箇所を予習する(2時間)
(教室外学習・事後)教科書の該当箇所に取り組む(2時間)
11週 速度ポテンシャルと流れ関数
(ALのレベルC)
速度ポテンシャルと流れ関数について説明できる。
(教室外学習・事前)教科書の該当箇所を予習する(2時間)
(教室外学習・事後)教科書の該当箇所に取り組む(2時間)
12週 複素速度ポテンシャル
(ALのレベルC)
複素速度ポテンシャルについて説明できる。
(教室外学習・事前)教科書の該当箇所を予習する(2時間)
(教室外学習・事後)教科書の該当箇所に取り組む(2時間)
13週 ポテンシャル流れの基礎①(一様流、吹き出しと吸い込み、渦)
(ALのレベルC)
基本的なポテンシャル流れについて説明できる。
(教室外学習・事前)教科書の該当箇所を予習する(2時間)
(教室外学習・事後)教科書の該当箇所に取り組む(2時間)
14週 ポテンシャル流れの基礎②(二重吹き出し、円柱まわりの流れ)
(ALのレベルC)
合成されたポテンシャル流れについて説明できる。
(教室外学習・事前)教科書の該当箇所を予習する(2時間)
(教室外学習・事後)教科書の該当箇所に取り組む(2時間)
15週 期末試験
16週 流体力学IIのまとめ 流体力学IIで学習した内容について説明でき、物理量が計算できる。
(授業外学習・事前)教科書の該当箇所を復習しておく(約2時間)
(授業外学習・事後)期末試験の内容を復習する(約2時間)

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野熱流体オイラーの運動方程式を説明できる。4
層流と乱流の違いを説明できる。4
レイノルズ数と臨界レイノルズ数を理解し、流れの状態に適用できる。4
境界層、はく離、後流など、流れの中に置かれた物体の周りで生じる現象を説明できる。4

評価割合

期末試験授業内演習授業外学修合計
総合評価割合1003030160
得点1003030160