塑性加工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 塑性加工学Ⅰ
科目番号 0119 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 小坂田宏造・森謙一郎編著,「塑性加工学(改訂版)」,養賢堂
担当教員 加藤 浩三

到達目標

機械加工法のひとつである塑性加工法についての理解を深め,機械設計技術者,あるいは機械加工技術者としての素養を修得することを目的としている。この背景となる力学分野は塑性力学であり,この素養を養うことも本講義の目的のひとつである。
①主要な塑性加工の特徴,種類,用途を理解し説明できる。
②金属の塑性,降伏,加工硬化等の用語の意味を理解し,図を用いて説明することができる。
③初等解析法の力学的背景を理解し,平面ひずみ問題,及び軸対称問題を解くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1主要な塑性加工の特徴,種類,用途を理解し説明できる(8割以上)。主要な塑性加工の特徴,種類,用途を理解し説明できる(6割以上)。主要な塑性加工の特徴,種類,用途を説明することができない。
評価項目2金属の塑性,降伏,加工硬化等の用語の意味を理解し,図を用いて説明することができる(8割以上)。主要な塑性加工の特徴,種類,用途を理解し説明できる(6割以上)。金属の塑性,降伏,加工硬化等の用語の意味について図を用いて説明することができない。
評価項目3初等解析法の力学的背景を理解し,平面ひずみ問題,及び軸対称問題を解くことができる(8割以上)。初等解析法の力学的背景を理解し,平面ひずみ問題,及び軸対称問題を解くことができる(6割以上)。初等解析法の力学的背景を理解していないし,平面ひずみ問題や軸対称問題をも解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
授業の進め方・方法:
本教科目は力学分野を中心とした積上げ方式の教科目である。教育目標達成のためには,毎回の講義後の復習により,講義内容を完全に習得した上で次回の講義に臨むこと。
講義中はノートを採ることに夢中にならず,手を休め教員の解説に充分に耳を傾けて欲しい。
なお,やむなく遅刻した場合に,その都度,授業担当教員に関連の記録を確認することは学生各自の責任である。
欠席した場合は,次の講義の前日までに教員室まで配布物を取りに来ること。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバス解説,塑性加工法の特徴・分類・用途・鉄鋼製造法と塑性加工
2週 真ひずみと真応力,真ひずみの特徴2つ,応力-ひずみ線図の分類
3週 n乗硬化則,3次元の応力状態の表記,2階のテンソル,座標とは
4週 主応力,平均垂直応力,偏差応力,せん断変形,せん断応力
5週 平面ひずみ,平面応力,軸対称解析
6週 釣り合い方程式,降伏条件式,相当応力,単軸引張降伏応力
7週 せん断降伏応力,摩擦の仮定2つ,構成式とは,塑性の構成式
8週 増分とは,変位,変位増分,速度,ひずみ増分,ひずみ速度,相当ひずみ
2ndQ
9週 中間試験
10週 塑性力学の主要な7つの式,境界値問題,塑性力学の近似解法の概要
11週 初等解析法による平面ひずみ圧縮の解析,力の釣り合い
12週 平面ひずみの場合のミーゼス降伏条件式の導出
13週 圧力分布の計算,加工力の計算,平均圧力の計算,演習問題をグループ討議する
14週 初等解析法による軸対称鍛造・深絞り加工の解析
15週 期末試験
16週 期末試験の解説・半期の総復習

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
得点100100