工学解析

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 工学解析
科目番号 0124 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 有限要素法入門 改訂版(三好俊郎・培風館)
担当教員 片峯 英次

到達目標

機器の設計や性能評価のために数値解析法が広く利用されている。その中でも有限要素法は、構造解析、熱・流体解析などで幅広く普及しており、工学解析において欠かすことのできない存在になっている。本授業では、有限要素解析の基礎を修得し、また実際に汎用有限要素解析ソフトを利用して、その解析の実際的側面を経験する。具体的には以下の項目を目標とする。
① 弾性問題の基礎となるばねモデルの剛性マトリックスについて理解する。
② 二次元弾性問題の有限要素法の基礎を理解する。
③ 重み付き残差法に基づいた定式化により、熱伝導場および流れ場の有限要素法の基礎を理解する。
④ 汎用有限要素解析ソフトを利用して実際に数値解析を行い、その解析の流れや機能を理解する。
⑤ 解析ソフトの利用において、境界条件などの問題設定が解析結果に及ぼす影響を検証する能力を身につける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ばねモデルの全体剛性マトリックスの作成に関する計算問題を正確(8割以上)にできる。ばねモデルの全体剛性マトリックスの作成に関する計算問題をほぼ正確(6割以上)にできる。ばねモデルの全体剛性マトリックスの作成に関する計算問題ができない。
評価項目2二次元弾性問題の有限要素法の基礎を理解し,それに関連した計算問題を正確(8割以上)にできる。二次元弾性問題の有限要素法の基礎を理解し,それに関連した計算問題をほぼ正確(6割以上)にできる。二次元弾性問題の有限要素法の基礎を理解し,それに関連した計算問題ができない。
評価項目3重み付き残差法に基づく有限要素法の定式化を正確(8割以上)に行うことができる。重み付き残差法に基づく有限要素法の定式化をほぼ正確(6割以上)に行うことができる。重み付き残差法に基づく有限要素法の定式化が導出できない。
評価項目4汎用有限要素法プログラムを用いて実際に数値解析を行い,そのプログラムの流れや機能について,正確(8割以上)に理解できる。汎用有限要素法プログラムを用いて実際に数値解析を行い,そのプログラムの流れや機能について,ほぼ正確(6割以上)に理解できる。汎用有限要素法プログラムを用いて実際に数値解析を行い,そのプログラムの流れや機能について,理解できない。
評価項目5解析ソフトの利用において,境界条件などの問題設定が解析結果に及ぼす影響などについて,正確(8割以上)に理解できる。解析ソフトの利用において,境界条件などの問題設定が解析結果に及ぼす影響などについて,ほぼ正確(6割以上)に理解できる。解析ソフトの利用において,境界条件などの問題設定が解析結果に及ぼす影響などについて,理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
授業の進め方・方法:
授業に関する補足資料を下記のアドレスに準備しているので、予習・復習に役立てること。また、思考力と創造力を養うため、演習問題は必ず自らの手で解くこと。
http://www.gifu-nct.ac.jp/mecha/katamine/katamine-classes.html
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 有限要素法の概説・数学的基礎,解析ソフトの概要
2週 解析ソフトによる強度解析(4点曲げ問題),理論解との比較
3週 バネの力と変位 (1本のバネ,バネの組み合せ)と演習
4週 バネの力と変位 (2次元バネ)と演習
5週 2次元トラス構造の解析と演習
6週 弾性体の支配方程式1 (釣り合い方程式と仮想仕事の原理)
7週 弾性体の支配方程式2 (二次元問題)
8週 弾性体の支配方程式3 (2次元弾性体の解法)
2ndQ
9週 2次元弾性体の有限要素法・演習1(2要素問題)
10週 2次元弾性体の有限要素法・演習2(2要素問題)
11週 重み付き残差法に基づく有限要素法(1次元)
12週 重み付き残差法に基づく有限要素法(熱伝導場問題)
13週 最近の工学解析における話題(最適化解析)
14週 解析ソフトによる熱伝導解析,振動解析
15週 期末試験
16週 期末試験の解答・解説,解析ソフトによる解析

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題提出合計
総合評価割合5050100
得点5050100