材料力学Ⅱ

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 材料力学Ⅱ
科目番号 0127 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 材料力学第3版(黒木剛司郎著,森北出版)
担当教員 小栗 久和

到達目標

以下の各項目を到達目標とする。
①不静定はりの解法が理解でき,実際の不静定はりを解くことができる.
②組合せはりの解法が理解でき,実際の問題を解くことができる.
③応力の変換およびモールの応力円が理解でき,主応力,主せん断応力,主応力方向を求めることができる.
④ひずみの変換が理解でき,ひずみゲージによるひずみ計測に応用することができる.
⑤組合せ応力状態における応力とひずみの関係が理解でき,応用問題を解くことができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1不静定はりの解法が理解でき,基本的な不静定はりを正確に解くことができる.不静定はりの解法が理解でき,基本的な不静定はりをほぼ正確に解くことができる.不静定はりの解法が理解できず,基本的な不静定はりを解くことができない.
評価項目2組合せはりの解法が理解でき,基本的な問題を正確に解くことができる.組合せはりの解法が理解でき,基本的な問題をほぼ正確に解くことができる.組合せはりの解法が理解できず,基本的な問題を解くことができない.
評価項目3応力の変換およびモールの応力円が理解でき,主応力,主せん断応力,主応力方向を正確に求めることができる.応力の変換およびモールの応力円が6割以上理解でき,主応力,主せん断応力,主応力方向をほぼ正確に求めることができる.応力の変換およびモールの応力円が理解できず,主応力,主せん断応力,主応力方向を求めることができない.
評価項目4ひずみの変換が理解でき,ひずみゲージによるひずみ計測問題を正確に解くことができる.ひずみの変換が理解でき,ひずみゲージによるひずみ計測問題をほぼ正確に解くことができる.ひずみの変換が理解できず,ひずみゲージによるひずみ計測に問題を解くことができない.
評価項目5組合せ応力状態における応力とひずみの関係が理解でき,応用問題を正確に解くことができる.組合せ応力状態における応力とひずみの関係が理解でき,応用問題をほぼ正確に)解くことができる.組合せ応力状態における応力とひずみの関係が理解できず,応用問題を解くことができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
はりの変形およびはりのやや複雑な問題と組合せ応力を学習する.この学習により強度設計における,より実用的な問題の解決法の習得を目指す.
授業の進め方・方法:
・授業は教科書を参考に,TeamsとLMSを利用して行う.
・授業中,学習内容の理解度を確認する例題を出題するので,自ら解答し,復習すること.
・英語導入計画:Technical terms
注意点:
・3年生の材料力学Ⅰの中で特に応力・ひずみ関係およびはりについて十分復習しておくこと.
・遅刻した場合,メールまたはTeamsのチャット機能を利用して必ず教員にその旨申し出ること.
・学習・教育目標:(D-2)100%

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 静定はりのたわみの復習(ALレベルのC) 3年生で学習した静定はりのたわみを求めることが出来る。
2週 不静定はり1一端固定他端単純支持はり(ALレベルのC) 一端固定他端単純支持はりの支点反力とせん断力・曲げモーメントを求めることが出来る。
3週 不静定はり2 両端固定はり(ALレベルのC) 両端固定はりの支点反力・モーメントとせん断力・曲げモーメントを求めることが出来る。
4週 不静定はり3 さまざまな不静定はり(ALレベルのC) 様々な不静定はりの支点反力とせん断力・曲げモーメントを求めることが出来る。
5週 組合せはり1 組合せはりの中立軸(ALレベルのC) 組合せはりの中立軸を求めることが出来る。
6週 組合せはり2 組合せはりの曲げ応力(ALレベルのC) 組合せはりの曲げ応力を求めることが出来る。
7週 組合せはり3 鉄筋コンクリートはり(ALレベルのC) コンクリートの作製方法と機械的性質を説明出来る。また、鉄筋コンクリートはりの強度計算の考え方が理解出来る。
8週 組合せはり4 鉄筋コンクリートはり(ALレベルのC) 鉄筋コンクリートはりの応力や、必要な鉄筋の計算が出来る。
2ndQ
9週 組合せ応力1 応力の変換・モールの応力円(ALレベルのC) 組合せ応力の意味が理解でき、任意の方向の応力への変換式とモールの応力円が理解出来、主応力・主せん断応力・主応力方向が計算出来る。
10週 組合せ応力2 ひずみの変換(ALレベルのC) 任意の方向へのひずみの変換式が理解出来る。
11週 組合せ応力3 ひずみゲージによるひずみ計測(ALレベルのC) ひずみゲージによる主応力等の計算方法が理解出来る。
12週 組合せ応力4 組合せ応力における応力とひずみの関係(ALレベルのC) 組合せ応力状態における応力ひずみ関係が理解出来る。
13週 組合せ応力5 弾性係数間の関係(ALレベルのC) 縦弾性係数、ポアソン比および横弾性係数の関係を求めることが出来る。
14週 組合せ応力6 曲げとねじりを受ける軸,内圧を受ける薄肉円筒(ALレベルのC) 曲げとねじりを受ける丸棒および内圧を受ける薄肉円筒の応力を計算することが出来る。
15週 期末試験
16週 期末試験の解答と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。4
応力とひずみを説明できる。4
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。4
許容応力と安全率を説明できる。4
両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。4
各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。4
多軸応力の意味を説明できる。4
二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力をモールの応力円を用いて計算できる。4

評価割合

試験課題合計
総合評価割合6040100
得点6040100