伝熱工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 伝熱工学Ⅰ
科目番号 0185 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 見える伝熱工学(小川邦康,コロナ社,2011,10)を教科書として用いる。また適宜プリントを配布する。
担当教員 山本 高久

到達目標

以下の各項目を到達目標とする。
① 熱伝導現象の基本法則を説明できる能力。
② 対流熱伝達現象の基本法則を理解し,取り扱う能力。
③ 熱伝導と熱伝達が組合わさる熱通過現象を取り扱う能力。
④ 無次元数の概念を理解し,無次元数で表された伝熱関連の書式を利用する能力。
⑤ 放射伝熱の基本法則を理解し,簡単な放射現象を解析する能力。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
熱伝導現象に関する問題を80%以上解答することができる。熱伝導現象に関する問題を60%以上解答することができる。熱伝導現象に関する問題を解答することができない。
対流熱伝達現象に関する問題を80%以上解答することができる。対流熱伝達現象に関する問題を60%以上解答することができる。対流熱伝達現象に関する問題を解答することができない。
熱通過現象の取り扱い方法を理解し,熱通過現象に関する問題を80%以上解答することができる。熱通過現象の取り扱い方法を理解し,熱通過現象に関する問題を60%以上解答することができる。熱通過現象の取り扱い方法を理解し,熱通過現象に関する問題を解答することができない。
無次元数を理解し,無次元数に関する問題を80%程度解答することができる。無次元数を理解し,無次元数に関する問題を60%程度解答することができる。無次元数を理解し,無次元数に関する問題を解答することができない。
放射伝熱の基本法則を理解し,放射伝熱に関する問題を80%程度解答することができる。放射伝熱の基本法則を理解し,放射伝熱に関する問題を60%程度解答することができる。放射伝熱の基本法則を理解し,放射伝熱に関する問題を解答することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本授業では熱伝導,対流熱伝達,放射伝熱の伝熱の三形態の基本法則を理解し,単純な系における伝熱現象の評価・計算方法を学習する。その上で熱移動を伴う実際の機器等の設計に要する知識ならびに評価・計算能力の修得を目的としている。
授業の進め方・方法:
本授業は教科書をおよび板書を中心に行う。
注意点:
必ずノートをとるように。また,理解を促進するために演習等を行うので必ず自分の力で解くこと。本授業で取り扱う内容は応用物理(第3学年)ならびに熱力学I(第4学年)と深く関連しているので,事前に復習しておくこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 伝熱の基礎事項 熱移動の三形態と熱流速 熱移動の三形態と熱流速について理解できる。
2週 熱伝導1 フーリエの法則と熱伝導率(ALレベルのC) フーリエの法則と熱伝導率について理解できる。
3週 熱伝導2 平板・円管の熱伝導(ALレベルのC) 熱伝導2 平板・円管の熱伝導(ALレベルのC)
4週 熱伝導3 内部発熱を伴う熱伝導(ALレベルのC) 内部発熱を伴う熱伝導について理解できる。
5週 熱通過1 ニュートンの冷却法則と熱伝達率,熱通過率(ALレベルのC) ニュートンの冷却法則と熱伝達率,熱通過率について理解できる。
6週 熱通過2 平板,円管の熱通過と熱抵抗(ALレベルのC) 平板,円管の熱通過と熱抵抗について理解できる。
7週 熱伝導および熱通過に関する演習 熱伝導および熱通過に関する演習を解くことができる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 対流熱伝達1 対流熱伝達現象の分類と熱伝脱率の定義(ALレベルのC) 対流熱伝達現象の分類と熱伝脱率の定義が理解できる。
10週 対流熱伝達2 対流熱伝達に関する各種無次元数(ALレベルのC) 対流熱伝達に関する各種無次元数が理解できる。
11週 対流熱伝達3 対流熱伝達の整理式(ALレベルのC) 対流熱伝達の整理式が理解できる。
12週 相変化を伴う熱伝達 沸騰熱伝達現象(ALレベルのC) 沸騰熱伝達現象について理解できる。
13週 放射伝熱1 放射伝熱の基本法則(ALレベルのC) 放射伝熱の基本法則が理解できる。
14週 放射伝熱2 平行な二平面間の放射伝熱現象(ALレベルのC) 平行な二平面間の放射伝熱現象について理解できる。
15週 期末試験
16週 総括

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野熱流体伝熱の基本形態を理解し、各形態における伝熱機構を説明できる。4
フーリエの法則および熱伝導率を説明できる。4
平板および多層平板の定常熱伝導について、熱流束、温度分布、熱抵抗を計算できる。4
対流を伴う平板の定常熱伝導について、熱流束、温度分布、熱通過率を計算できる。4
ニュートンの冷却法則および熱伝達率を説明できる。4
自然対流と強制対流、層流と乱流、温度境界層と速度境界層、局所熱伝達率と平均熱伝達率を説明できる。4
平板に沿う流れ、円管内の流れ、円管群周りの流れなどについて、熱伝達関係式を用いることができる。4

評価割合

試験小テスト・課題合計
総合評価割合8020100
得点8020100