弾性力学

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 弾性力学
科目番号 0199 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 プリント
担当教員 小栗 久和

到達目標

以下の各項目を到達目標とする。
①総和規約,テンソル量の考え方が理解できる.
②テンソル量としての応力,ひずみが理解できる.
③弾性体の構成式が理解できる.    
④仮想仕事の原理による有限要素法の基礎式が理解できる.
⑤簡単な有限要素モデルの演習問題により,平面応力問題の有限要素解析が理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
総和規約,テンソル量の考え方が8割以上理解できる.総和規約,テンソル量の考え方が6割以上理解できる. 総和規約,テンソル量の考え方が理解できない.
テンソル量としての応力,ひずみの問題が正確に(8割以上)解ける.テンソル量としての応力,ひずみの問題がほぼ正確に(6割以上)解ける.テンソル量としての応力,ひずみの問題が解けない.
弾性体の構成式が8割以上理解できる.弾性体の構成式が6割以上理解できる.弾性体の構成式が理解できない.
弾性解析のための有限要素法の基礎式の導出が8割以上理解できる.弾性解析のための有限要素法の基礎式の導出が6割以上理解できる.弾性解析のための有限要素法の基礎式の導出が理解できない.
簡単な有限要素モデルの演習問題が正確に解け,平面応力問題の有限要素解析が8割以上理解できる.簡単な有限要素モデルの演習問題が正確に解け,平面応力問題の有限要素解析が6割以上理解できる.簡単な有限要素モデルの演習問題が解けず,平面応力問題の有限要素解析が理解できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本授業ではテンソル量としての応力,ひずみおよび応力・ひずみ関係の学習と,弾性解析に多用されている有限要素法の原理の理解を目標とする.
授業の進め方・方法:
・授業は板書を中心に行い,必要に応じてプリントを配布する.
・授業中,学習内容の理解度を確認する例題を出題するので,自ら解答し,復習すること.
注意点:
・平面の方程式,ベクトル解析が基礎となるので十分復習しておくこと.
・遅刻した場合,必ず教員にその旨申し出ること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 弾性力学の基礎 連続体とは・弾性力学の体系 連続体力学の体系と、弾性力学の位置付け・目的について理解出来る。
2週 直交座標系におけるベクトルとテンソル 総和規約(ALレベルのC) クロネッカーのデルタ、交替記号、総和規約について理解出来る。
3週 座標変換(ALレベルのC) 直交座標系の座標変換公式について理解出来る。
4週 応力と応力の平衡方程式1 応力・応力の平衡方程式(ALレベルのC) 応力と意味が理解でき、応力の平衡方程式が導出できる。
5週 応力と応力の平衡方程式2 コーシーの関係・主応力と応力の不変量(ALレベルのC) コーシーの関係が理解でき、3次元状態における主応力・主応力方向・応力の不変量を計算することが出来る。
6週 変形とひずみ1 変形・ひずみ 変形の意味と、ひずみの導出過程が理解出来る。
7週 変形とひずみ2 ひずみの適合方程式・主ひずみとひずみの不変量(ALレベルのC) ひずみの適合方程式の意味、主ひずみ・ひずみの不変量を計算することが出来る。
8週 中間のまとめ
2ndQ
9週 弾性体の構成式1 弾性材料と線形弾性理論(ALレベルのC) 弾性体の構成式、弾性体の応力ひずみ関係について理解することが出来る。
10週 弾性体の構成式2 等方弾性体の構成式(ALレベルのC) 等方弾性体の応力ひずみ関係の導出過程が理解出来る。
11週 有限要素法による2次元弾性解析1 平面問題の構成式・変形とひずみ(ALレベルのC) 平面問題における応力ひずみ関係が理解でき、有限要素法における変形とひずみの表し方が理解出来る。
12週 有限要素法による2次元弾性解析2 形状関数・仮想仕事の原理(ALレベルのC) 要素の形状関数、仮想仕事の原理の式が理解出来る。
13週 有限要素法による2次元弾性解析3 剛性マトリックス(ALレベルのC) 三角形要素における剛性マトリックスの導出過程が理解出来る。
14週 有限要素法による2次元弾性解析4 境界条件・連立一次方程式の解法(ALレベルのC) 有限要素法における境界条件の表し方、連立一次方程式の解法が理解出来る。
15週 期末試験
16週 期末試験の解答と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。4
応力とひずみを説明できる。5
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。5

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合8020100
得点8020100