伝熱工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 伝熱工学Ⅱ
科目番号 0207 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 適宜プリントを配布する。また,見える伝熱工学(小川邦康,コロナ社,2011,10)を参考書として用いる。
担当教員 山本 高久

到達目標

以下の各項目を到達目標とする。
① 熱交換器の熱交換量を算出できる能力。
② 非定常熱伝導の基礎方程式を理解し,それを解析する能力ならびに解の特性を理解する能力。
③ 対流場における熱拡散の基礎方程式を導く能力とそれを解析する能力。
④ 沸騰や凝縮など,相変化を伴う熱伝達の特徴を理解し,諸式を利用する能力。
⑤ 放射熱伝達に関する諸法則を理解し,複雑な放射熱伝達現象を取り扱う能力。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1熱交換器に関する問題を正確に解答することができる。熱交換器に関する問題をほぼ解答することができる。熱交換器に関する問題を解答できない。
評価項目2非定常熱伝導の基礎方程式を導き,基本的な条件下の解を正確に求められる。非定常熱伝導の基礎方程式を導き,基本的な条件下の解をほぼ正確に求められる。非定常熱伝導の基礎方程式を導くことができない。
評価項目3対流場における熱拡散の基礎方程式を導き,基本的な条件下の解を正確に求められる。対流場における熱拡散の基礎方程式を導き,基本的な条件下の解をほぼ正確に求められる。対流場における熱拡散の基礎方程式を導くことができない。
評価項目4相変化を伴う熱伝達現象の特徴を理解し,各種実験式を正しく利用できる。相変化を伴う熱伝達現象の特徴を理解し,各種実験式をほぼ正しく利用できる。相変化を伴う熱伝達現象の特徴を理解できておらず,各種実験式をりようすることができない。
評価項目5放射熱伝達に関する諸法則を理解し,複雑な放射熱伝達の演習問題を正しく解くことができる。放射熱伝達に関する諸法則を理解し,複雑な放射熱伝達の演習問題をほぼ正しく解くことができる。放射熱伝達に関する諸法則を理解できておらず,複雑な放射熱伝達の演習問題を解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
伝熱工学Iで習得した知識に基づいて,熱交換器,非定常熱伝導・対流熱伝達の解析・そう変化を伴う熱伝達・複雑な放射熱伝達などの取り扱い方法を修得し,熱移動現象の解析能力を高める。
授業の進め方・方法:
本授業は教科書をおよび板書を中心に行う。
英語導入計画:Technical terms
注意点:
必ずノートをとるように。また,理解を促進するために演習等を行うので必ず自分の力で解くこと。本授業で取り扱う内容は伝熱工学I(第4学年)と深く関連しているので,事前に復習しておくこと。
学習・教育目標:(D-3エネルギー系)50% (D-4)50%

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 Fundamental of Heat Transfer Heat Transferの概略(伝熱の3形態)を理解している。
2週 Transient Heat Transfer 1 非定常熱伝導の基礎式について理解している。
3週 Lumped Heat Transfer 1 Lumped Heat Transferにおける非定常熱伝導の基礎を理解している。
4週 Lumped Heat Transfer 2 Lumped Heat Transferにおける非定常熱伝導を応用することができる。
5週 One-dimensional Transient Heat Transfer 1 1次元非定常熱伝導の基礎を理解している。
6週 One-dimensional Transient Heat Transfer 2 1次元非定常熱伝導を応用することができきる。
7週 Transient Heat Transfer in Semi-infinite Solide 擬似無限固体における非定常熱伝導を理解している。
8週 Review
2ndQ
9週 Transient Heat Transfer in Multi-dimensional System 1 多次元系における非定常熱伝導の基礎を理解している。
10週 Transient Heat Transfer in Multi-dimensional System 2 多次元系における非定常熱伝導の応用をすることができる。
11週 Non-dimensional Numbers Stanton数,Plandtl数,Reynolds数を理解している。
12週 Convective Heat Transfer in Laminar Flow / Turbulent Flow 層流,乱流における対流熱伝達の基礎を理解している。
13週 External Forced Convection 強制対流熱伝達を理解している。
14週 Flow Across Cylinders and Spheres 円筒,球周りの流れにおける対流熱伝達を理解している。
15週 期末試験
16週 総括

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野熱流体定常流と非定常流の違いを説明できる。3
層流と乱流の違いを説明できる。3
境界層、はく離、後流など、流れの中に置かれた物体の周りで生じる現象を説明できる。3
熱力学で用いられる各種物理量の定義と単位を説明できる。3

評価割合

課題合計
総合評価割合1000100
得点1000100