熱力学Ⅱ

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 熱力学Ⅱ
科目番号 0236 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 わかりやすい熱力学(一色尚次・北山直方共著、森北出版),例題でわかる工業熱力学(平田哲夫・田中誠・熊野寛之、森北出版)を参考書として薦める。
担当教員 石丸 和博

到達目標

以下の項目を到達目標とする。
① 理想気体の一次元流れを理解し、関係式からこれを応用した計算ができる。
② 理想気体のノズル内流れを理解し、関係式からこれを応用した計算ができる。
③ 連続仕事を取り出すためのガスサイクルを理解し、関係式が導出できる。
④ 冷凍と空調のメカニズムを理解できる。
⑤ 燃焼の基本的な計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1理想気体の一次元流れを正確に説明、そして関係式からこれを応用した計算ができる。理想気体の一次元流れを説明、そして関係式からこれを応用した計算ができる。理想気体の一次元流れを説明できず、そして関係式からこれを応用した計算ができない。
評価項目2理想気体のノズル内流れを正確に説明、そして関係式からこれを応用した計算ができる。理想気体のノズル内流れを説明、そして関係式からこれを応用した計算ができる。理想気体のノズル内流れを説明できず、そして関係式からこれを応用した計算ができない。
評価項目3サイクルに関する基本的事項を正確に説明、そして関係式が導出できる。サイクルに関する基本的事項を説明、そして関係式が導出できる。サイクルに関する基本的事項を説明できず、そして関係式が導出できない。
評価項目4燃焼の基本的な計算が正確にできる。燃焼の基本的な計算ができる。燃焼の基本的な計算ができない。
評価項目5燃焼以外の化学反応によるエネルギーが正確に説明できる。燃焼以外の化学反応によるエネルギーが説明できる。燃焼以外の化学反応によるエネルギーが説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本授業では、4学年時の熱力学で学んだ知識を基にした、熱エネルギーの利用に関する知識を身に着ける。
※実務との関係
この科目は企業で半導体デバイス製造における熱プロセス技術を担当していた教員が、その経験を活かし、熱および物質の輸送現象やそれに伴う力学的仕事について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
授業は、教科書と板書を中心に行うので、各自学習ノートを充実させること。
英語導入計画:Technical terms

注意点:
熱力学Ⅰ(第4学年)を十分に復習しておくこと。
学習・教育目標:(D-4)100%
JABEE基準1(1):(d)(100%)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガスの一次元流れ ガスの一次元流れ に関して理解できる。
2週 完全ガスのノズル内の流れと流量 完全ガスのノズル内の流れと流量に関して理解できる。
3週 先細ノズルの臨界流れ 先細ノズルの臨界流れに関して理解できる。
4週 末広ノズル・衝撃波 末広ノズル・衝撃波に関して理解できる。
5週 連続仕事を取り出すためのガスサイクル 連続仕事を取り出すためのガスサイクルに関して理解できる。
6週 冷凍と空調のメカニズム 冷凍と空調のメカニズムに関して理解できる。
7週 総合演習(1)(ALのレベルB) 圧縮性流体の流れ、ガスサイクルおよび冷凍空調のメカニズムに関して理解できる。
8週 中間試験 中間試験
2ndQ
9週 燃焼による反応熱 燃焼による反応熱に関して理解できる。
10週 標準生成エンタルピー 標準生成エンタルピーに関して理解できる。
11週 燃焼による発熱 燃焼による発熱に関して理解できる。
12週 核反応 核反応に関して理解できる。
13週 燃料電池の原理 燃料電池の原理に関して理解できる。
14週 総合演習(2)(ALのレベルB) 燃焼およびその他の化学反応を伴うエネルギーに関して理解できる。
15週 期末試験 期末試験
16週 試験の解説と熱力学全体のまとめ 圧縮性流体、熱エネルギーを用いた様々な現象、機器に関して理解できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野熱流体流体の定義と力学的な取り扱い方を理解し、適用できる。4
流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を理解し、適用できる。4
定常流と非定常流の違いを説明できる。4
連続の式を理解し、諸問題の流速と流量を計算できる。4
ベルヌーイの式を理解し、流体の諸問題に適用できる。4
運動量の法則を理解し、流体が物体に及ぼす力を計算できる。4
熱力学で用いられる各種物理量の定義と単位を説明できる。4
閉じた系と開いた系、系の平衡、状態量などの意味を説明できる。4
サイクルの意味を理解し、熱機関の熱効率を計算できる。4
サイクルをT-s線図で表現できる。4

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8317100
得点8317100