電気電子設計製図

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 電気電子設計製図
科目番号 0001 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 電気情報工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 講義 :わかりやすい電気基礎(高橋寛、増田英二・コロナ社, 2003.05)
担当教員 冨田 睦雄,白木 英二

到達目標

電気情報工学科へ入学し、初めて学ぶ専門科目として、電気電子工学の基礎と情報工学の基礎となるコンピュータリテラシーを学習する。この授業は、5年間の専門教育における導入的内容を取り扱う。
週 1 時間の講義では論理的な考え方とAL手法の目的、実施方法を学んだ後に、電気電子工学の基礎を学ぶ。
週 1 回の製図・実習・実技では、実際にコンピュータや各種プログラム・機器等にふれながら演習を行う。具体的には達成度評価の基準で示した各項目を達成することにより、以下の項目を習得することを目標とする。

① 電気電子および製図に関する基礎知識の習得
② 情報発信と収集を可能とするコンピュータの基礎知識の習得

岐阜高専ディプロマポリシー:(B), (D) および(D)

ルーブリック

理想的な到達レベル(優)標準的な到達レベル(良)未到達なレベル(不可)
評価項目1オームの法則、キルヒホッフの法則について理解し、基本的な問題に適用して8割以上解くことができる。オームの法則、キルヒホッフの法則について理解し、基本的な問題に適用して7割以上解くことができる。オームの法則、キルヒホッフの法則について理解し、基本的な問題に適用して6割以上解くことができない。
評価項目2三角関数を使って、交流回路を記述する方法を理解し、これを利用して基本的な問題を8割以上解くことができる。三角関数を使って、交流回路を記述する方法を理解し、これを利用して基本的な問題を7割以上解くことができる。三角関数を使って、交流回路を記述する方法を理解し、これを利用して基本的な問題を6割以上解くことができない。
評価項目3複素数を使って、交流回路を記述する方法を理解し、これを利用して基本的な問題を8割以上解くことができる。複素数を使って、交流回路を記述する方法を理解し、これを利用して基本的な問題を7割以上解くことができる。複素数を使って、交流回路を記述する方法を理解し、これを利用して基本的な問題を6割以上解くことができない。
評価項目4電気回路図をCADソフトウェアを用いて作成し、適切に他のソフトウェアで活用することができる。電気回路図をCADソフトウェアを用いて作成することができる。電気回路図をCADソフトウェアを用いて作成することができない。
評価項目5意欲的に学習・実習に取り組み、また協調性を十分に持って実習ができている。意欲的に学習・実習に取り組み、また協調性を持って実習ができている。意欲的に学習・実習に取り組み、また協調性を持って実習ができていない。
評価項目6自分の考えをまとめ発表するための発表資料の制作や、質疑応答などが適切に行える。自分の考えをまとめ発表するための発表資料を適切に作り、発表することが。自分の考えをまとめ発表するための基礎技術が身に付いていない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
5年間の電気情報工学科科目の入り口として、電気情報工学の基礎を学ぶと共に、基本的なソフトウェアの使い方や実習の方法を身に着ける。
授業の進め方・方法:
最初の3回は共通授業とし、4週目以降は講義と実習に分けて行う。
講義は教科書と補助プリントを用いるが、授業ノートを取り充実させること。
また、実習でもノートと筆記用具は常に用意し、必要なことは板書を書き写すこと。

(事前準備の学習)数学AI・数学Bの復習をすること。

【英語導入計画】Technical terms, Documents(10%)
注意点:
授業の内容を確実に身につけるために、予習・復習が必須である。

成績評価,進級及び卒業に関する内規 第19 条4 項(別表1)に該当する科目

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 LMSの使い方、遠隔授業のテスト
電気情報工学科の紹介、情報リテラシー(AL のレベルB)
本授業の学習目標、目的を把握する
インターネットを用いた犯罪例などを知り、インターネットの正しい利用方法を身に着ける
2週 電気情報工学科教員紹介(AL のレベルC) 電気情報工学の教員とその研究内容を知る
3週 電気情報工学科教員紹介(AL のレベルC) 電気情報工学の教員とその研究内容を知る
4週 (講義)直流回路の基礎(冨田)(AL のレベルC)
(実習)コンピュータリテラシー1(白木)(AL のレベルC)
(講義)直流回路について理解する
(実習)コンピュータの原理と構成を理解する
5週 (講義)オームの法則(冨田)(AL のレベルC)
(実習)コンピュータリテラシー2(白木)(AL のレベルC)
(講義)オームの法則について理解する
(実習)コンピュータにおけるデータ表現を理解する
6週 (講義)直並列回路(冨田)(AL のレベルC)
(実習)レポート作成演習(白木)(AL のレベルA)

(講義)直並列回路について理解する
(実習)MS Word,Excelの使い方を実践的を理解する
7週 (講義)抵抗の性質(冨田)(AL のレベルC)
(実習)キャリア教育(白木)(AL のレベルC)
(講義)抵抗の性質について理解する
(実習)電気系・情報系エンジニアを招き進路に関する話をする
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 (講義)試験返却(冨田)(AL のレベルC)
(講義)前半のまとめ(AL のレベルC)
(実習)実験室の使い方・電子機器用部品(白木)(ALのレベルB)

(講義)前期前半のまとめについて復習を行い、理解を深める
(実習)電気機器用の部品の種類を知り、回路図と実際の回路を対応づけれるようにする
10週 (講義)キルヒホッフの法則①(冨田)(AL のレベルC)
(実習)実験1:電圧計の取り扱い(白木)(AL のレベルA)
(講義)キルヒホッフの法則について理解する
(実習)電圧計の取り扱いについて実習を行い、使い方を習得する
11週 (講義)キルヒホッフの法則②(冨田)(AL のレベルC)
(実習)電子回路のコンピュータシミュレーション1(白木)(AL のレベルA)
(講義)キルヒホッフの法則について理解する
(実習)コンピュータを利用して回路のシミュレーションを行うことができる
12週 (講義)キルヒホッフの法則を使った演習問題(冨田)(AL のレベルC)
(実習)実験2:電流計の取り扱い(白木)(AL のレベルA)
(講義)キルヒホッフの法則について理解する
(実習)電流計の取り扱いについて実習を行い、使い方を習得する
13週 (講義)電力と電力量(冨田)(AL のレベルC)
(実習)電子回路のコンピュータシミュレーション2(白木)(AL のレベルA)
(講義)電力と電力量について理解する
(実習)コンピュータを利用して実践的な回路のシミュレーションを行うことができる
14週 (講義)直流回路と交流回路(冨田)(AL のレベルB)
(実習)実験3:キルヒホッフの法則(白木)(AL のレベルA)
(講義)交流回路の電圧変化と実効値について理解する
(実習)キルヒホッフの法則について実習を行い、実践的を理解する
15週 (講義)期末試験
16週 到達度評価期間
(講義)試験問題の返却と解説(冨田)(AL のレベルC)
(実習)コンピュータリテラシー3(白木)(AL のレベルC)
(講義)試験問題について解説する
(実習)コンピュータとプログラムの関係を理解する
後期
3rdQ
1週 (講義)三角関数の復習(冨田)(AL のレベルC)
(実習)プログラミングの基礎1(白木)(AL のレベルB)
(講義)sin,cos,tanおよびその逆関数の計算ができるようになる
(実習)簡単なプログラムを作り、processingにより画像を描画できる
2週 (講義)三角関数:正弦波の遅れと進み(冨田)(AL のレベルC)
(実習)プログラミングの基礎2(白木)(AL のレベルB)
(講義)三角関数と正弦波の関係を確認し理解する
(実習)条件分岐とループにより簡単なグラフを作成できる
3週 (講義)ベクトル図と位相(冨田)(AL のレベルC)
(実習)実験4:オシロスコープ(白木)(AL のレベルA)
(講義)ベクトル図を用いて正弦波の位相を表す方法について理解する
(実習)オシロスコープの使い方ついて実習を行い、実際に利用することができる
4週 (講義)コンデンサの原理と静電容量・コイルとインダクタンス(冨田)(AL のレベルC)
(実習)CADによる電気図面の作成(白木)(AL のレベルB)
(講義)コンデンサ・コイルの特性を理解し、静電容量やインダクタンスと誘導起電力について理解する
(実習)コンピュータを利用して回路図を作成できる
5週 (講義)コンデンサ・コイルと交流回路(冨田)(AL のレベルC)
(実習)実験5:論理回路1(白木)(AL のレベルA)
(講義)コンデンサ・コイルに交流電圧を加えた場合の回路について理解する
(実習)ブレッドボードの回路シミュレーションを行うことができる
6週 (講義)RC及びRL回路と位相(冨田)(AL のレベルC)
(実習)実験5:論理回路2(白木)(AL のレベルA)
(講義)RC及びRL回路に交流電圧を加えた場合に起こる位相差について理解する
(実習)ブレッドボード上に論理回路を構成する方法を理解する
7週 (講義)RLC回路(冨田)(AL のレベルC)
(実習)プログラムと電子回路①(白木)(AL のレベルA)
(講義)RLC回路について理解し問題が解けるようになる
(実習)Arduinoの基本的な使い方について学ぶ(デジタル入出力)
8週 後期中間試験
4thQ
9週 (講義)試験返却(冨田)(AL のレベルC)
(実習)プログラムと電子回路②(白木)(AL のレベルA)
(講義)後期前半のまとめについて復習を行い、理解を深める
(実習)Arduinoの基本的な使い方を理解する(アナログ入出力)
10週 (講義)交流電力。共振回路(冨田)(AL のレベルC)
(実習)プログラミング実習1(白木)(AL のレベルA)
(講義)交流電力及び共振回路を理解する
(実習)processingでプログラミングし、自分の作りたいプログラムを実現する
11週 (講義)複素数とベクトル図(冨田)(AL のレベルC)
(実習)プログラミング実習2(白木)(AL のレベルA)
(講義)複素数をベクトル図に記述し関係性を理解する
(実習)processingでプログラミングし、自分の作りたいプログラムを実現する
12週 (講義)記号法による交流回路の取り扱い1(冨田)(AL のレベルC)
(実習)プログラミング実習3(白木)(AL のレベルA)
(講義)複素数を用いた交流回路の取り扱いについて理解する
(実習)processingでプログラミングし、自分の作りたいプログラムを実現する
13週 (講義)記号法によるRLC直列回路(冨田)(AL のレベルC)
(実習)プレゼンテーションの作成(白木)(AL のレベルB)
(講義)複素数を用いたRLC直列回路の問題が解けるようになる
(実習)プレゼンテーション資料を作成する
14週 (講義)記号法によるRLC並列回路(冨田)(AL のレベルC)
(実習)制作物のプレゼンテーション(白木)(AL のレベルA)
(講義)複素数を用いたRLC並列回路の問題が解けるようになる
(実習)他の学生に向けてプレゼンテーションを行う
15週 後期期末試験
16週 (講義)試験の解答(冨田)(AL のレベルC)
(実習)成績の確認(白木)(AL のレベルC)

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー社会の情報化の進展と課題について理解し説明できる。3前1
代表的な情報システムとその利用形態について説明できる。3前1
情報の真偽について、根拠に基づいて検討する方法を説明できる。4前1
情報の適切な表現方法と伝達手段を選択し、情報の送受信を行うことができる。4前1
情報セキュリティの必要性を理解し、対策について説明できる。4前1
情報セキュリティを支える暗号技術の基礎を説明できる。4前1
情報セキュリティに基づいた情報へのアクセス方法を説明できる。4前1
情報や通信に関連する法令や規則等と、その必要性について説明できる。4前1
情報社会で生活する上でのマナー、モラルの重要性について説明できる。4前1
情報セキュリティを運用するための考え方と方法を説明できる。4前1

評価割合

前期中間試験前期期末試験前期課題前期授業参加前期実験スキル後期中間試験後期期末試験後期課題後期実験スキルコンテスト合計
総合評価割合16016013020401608013040801000
講義(得点)80808020080808000500
実習(得点)808050040800504080500