化学A

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 化学A
科目番号 0015 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:化学基礎(数研出版)/問題集:リードα化学基礎+化学(数研出版)
担当教員 島袋 出,上原 敏之

到達目標

以下の各項目を到達目標とする。
①化学結合の理解
②物質量の理解
③化学反応の量的関係の理解
④中和反応の理解
⑤酸化還元反応の理解
⑥金属のイオン化傾向の理解
⑦電気分解の理解
岐阜高専ディプロマポリシー:(D)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1化学結合を理解し,それに関する問題をほぼ正確に解くことができる。化学結合を理解し,それに関する問題を6割以上解くことができる。化学結合を理解していない。
評価項目2物質量を理解し,それに関する問題をほぼ正確に解くことができる。物質量を理解し,それに関する問題を6割以上解くことができる。物質量を理解していない。
評価項目3化学反応の量的関係を理解し,それに関する問題をほぼ正確に解くことができる。化学反応の量的関係を理解し,それに関する問題を6割以上解くことができる。化学反応の量的関係を理解していない。
評価項目4中和反応を理解し,それに関する問題をほぼ正確に解くことができる。中和反応を理解し,それに関する問題を6割以上解くことができる。中和反応を理解していない。
評価項目5酸化還元反応を理解し,それに関する問題をほぼ正確に解くことができる。酸化還元反応を理解し,それに関する問題を6割以上解くことができる。酸化還元反応を理解していない。
評価項目6金属のイオン化傾向と電池を理解し,それに関する問題をほぼ正確に解くことができる金属のイオン化傾向と電池を理解し,それに関する問題を6割以上解くことができる。金属のイオン化傾向と電池を理解していない。
評価項目7電気分解を理解し,それに関する問題をほぼ正確に解くことができる。電気分解を理解し,それに関する問題を6割以上解くことができる。電気分解を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
目に見えない原子や分子などの微視的概念を通して正しい物質観を身につける。さらに,実験の過程を観察して科学的な見方を養い,それらの現象の根底に内在する原理や法則を見出す能力を習得すると同時に,危険物や劇物の取り扱いを通して化学物質に対する安全意識を高める。

授業の進め方・方法:
授業は教科書を中心に進め,演習には相当の時間を当てる。
英語導入計画:Technical terms
注意点:
よく聞いていれば理解できるはずであるので,板書したことだけでなく理解できたこともノートにメモし,授業時間内に理解するよう努めること。
授業の内容を確実に身につけるために、予習・復習が必須である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 化学と人間生活 化学が人間生活に深く関わっていることを理解する。
2週 混合物と純物質 物質が混合物と純物質に分類されることを理解する。
3週 物質とその成分 物質は,その成分となる元素からできていることを理解する。
4週 物質の三態と熱運動 物質には三つの状態が存在することを理解し,熱運動とのかかわりを理解する。
5週 原子とその構造 原子の構造を理解する。
6週 イオン 原子からイオンができる仕組みを理解する。
7週 周期表 元素の周期律を理解する。
8週 中間試験
2ndQ
9週 イオン結合 イオン結合を理解する。
10週 分子と共有結合 分子は共有結合によってできていることを理解する。
11週 分子間にはたらく力 分子間にはたらく力を理解する。
12週 共有結合結晶,金属結晶 共有結合や金属結合によって,結晶ができることを理解する。
13週 原子量・分子量・式量 原子量を理解し,分子量,式量が計算できる。
14週 物質量 物質量にかかわる計算ができる。
15週 期末試験
16週 復習(答案返却)
後期
3rdQ
1週 化学反応式と物質量 化学反応式を書いて,物質量にかかわる計算ができる。
2週 溶液の濃度 溶液の濃度を計算できる。
3週 実験 基本操作 理化学器具や化学物質の正しい取り扱い方を体得する。
4週 酸と塩基 酸と塩基を理解する。
5週 水の電離,水のイオン積,pH 水の電離を理解する。水素イオン濃度やpHの定義を理解する。
6週 中和反応と塩 中和反応を理解し,その化学反応式が書ける。さらに,その量的関係を理解し,各種計算ができる。
7週 演習 酸塩基の水素イオン濃度や水酸化物イオン濃度,pHを計算で求められる。
8週 中間試験
4thQ
9週 酸化数の変化 酸化数を求め,酸化数の変化を理解する。
10週 酸化剤・還元剤 酸化剤と還元剤を理解する。
11週 金属のイオン化傾向 金属のイオン化傾向を理解する。
12週 ダニエル電池,鉛蓄電池 ダニエル電池と鉛蓄電池の構造を理解する。
13週 水溶液の電気分解 水溶液の電気分解を理解する。
14週 電気分解と電気量 電気分解と電気量の量的関係を理解する。
15週 期末試験
16週 復習(答案返却)

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学化学化学と現代の社会課題との関連性について説明できる。3前1
物質が原子からできていることについて説明できる。3前2
単体と化合物について説明できる。3前3
同素体について説明できる。3前3
純物質と混合物の区別について説明できる。3前2
混合物の分離法について理解し、適切な分離法を選択できる。3前2
物質を構成する分子・原子が常に熱運動していることについて説明できる。3前4
水の状態変化について説明できる。3前4
物質の三態とその状態変化について説明できる。3前4
原子の構造(原子核・電子)や原子番号、質量数について説明できる。3前5
同位体・放射性同位体について説明できる。3前5
原子の電子配置について電子殻を用いて書き表すことができる。3前5
価電子の働きについて説明できる。3前5
イオン化エネルギーと電子親和力について説明できる。3前6
代表的なイオンを化学式で表すことができる。3前6
原子番号と価電子の数との関係について考えることができる。3前7
元素の性質について価電子と周期律から考えることができる。3前7
イオンの化学式とイオンの名称について説明できる。3前9
イオン結合について説明できる。3前9
イオン結晶の性質について説明できる。3前9
共有結合について説明できる。3前10
極性と水素結合について説明できる。3前11
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。3前10
自由電子と金属結合について説明できる。3前12
金属の性質について説明できる。3前12
原子の相対質量と原子量について説明できる。3前13
物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。3前14
分子量・式量について説明できる。3前13
気体の体積と物質量の関係について説明できる。3前14
化学反応式について反応物、生成物、係数を理解し、組み立てることができる。3後1
化学反応式を用いて化学量論的な計算ができる。3後1
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。3後2
質量パーセント濃度について説明でき、質量パーセント濃度の計算ができる。3後2
モル濃度について説明でき、モル濃度の計算ができる。3後2
酸・塩基の定義(アレニウスの定義、ブレンステッド・ローリーの定義)について説明できる。3後4
酸・塩基の化学式と酸・塩基の価数について説明できる。3後4
電離度と酸・塩基の強弱について説明できる。3後4
pHについて説明でき、pHと水素イオン濃度の計算ができる。3後5,後6
中和反応を化学反応式で表すことができる。3後6,後7
中和滴定の計算ができる。3後6,後7
酸化還元反応について説明できる。3後9,後10
イオン化傾向について説明できる。3後11
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。3後11
一次電池についてその反応を説明できる。3後12
二次電池についてその反応を説明できる。3後12
電気分解反応について説明できる。3後13
ファラデーの法則による計算ができる。3後14
化学実験化学実験実験器具(電子天秤やガラス器具など)を目的と精度に応じて選択し正しく使うことができる。3後3
試薬(粉体及び液体)の取扱いができる。3後3
整理整頓により実験環境を適切に保ち、手順に従って安全に実験ができる。(物理実験と共通)3後3
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷など)を説明できる。3後3
実験条件やデータなどを正確に記録できる。(物理実験と共通)3後3

評価割合

試験小テスト・課題合計
総合評価割合40060460
前期20030230
後期20030230