概要:
電気情報工学科の基幹科目としての電気回路について、教科書の1-5章を理解する。Technical termsを紹介する。
授業の進め方・方法:
直流回路について説明した後、教科書の内容に沿って講義をする。例題や演習を重視し ながら学習する。三角関数や指数関数、ベクトルや複素数、微分・積分など電気数学を多く用いるので、数学の力を 育成しておくこと。また、教科書は3年と4年でも用いるので大切に使うこと。MathcadやLMSを多用するので、ICT活用教育に慣れること。iCircuitを用いた自主学修課題を新たに提供予定である。
注意点:
前期・後期とも、中間試験 100 点+期末試験 100 点+課題レポート 50 点とし,合計 500 点の得点率(%)で評価する。 ただし、合格には課題レポートが60%(60点)以上の得点率である事を必須とする。
学習・教育目標:D-4(1) 100%
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
抵抗器 iCircuitを用いた自主学修課題。ALのレベルC |
直流電圧と抵抗と電流の関係、オームの法則について理解する。それらの関係を説明し、計算することができる。
|
2週 |
電圧源と電流源* iCircuitを用いた自主学修課題。ALのレベルC |
電圧源と電流源の等価回路の相互変換ができる。以上について、文字式と数値式で計算をすることができる。オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。
|
3週 |
抵抗の直列接続と並列接続* iCircuitを用いた自主学修課題。ALのレベルC |
抵抗の直列接続と並列接続について、その合成抵抗を求める事ができる。以上について、文字式と数値式で計算をすることができる。合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。オームの法則、キルヒホッフの法則を利用し、直流回路の計算を行うことができる。
|
4週 |
キルヒホッフの法則 LMSを用いた自主学修課題。ALのレベルB |
キルヒホッフの法則について、電流則と電圧則を理解する。以上について、文字式と数値式で計算をすることができる。キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。
|
5週 |
電力とエネルギー* LMSを用いた自主学修課題。ALのレベルB |
電力とエネルギーの関係性を理解する。以上について、文字式と数値式で計算をすることができる。電力量と電力を説明し、これらを計算できる。
|
6週 |
正弦波交流電圧の発生 LMSを用いた自主学修課題。ALのレベルB |
正弦波交流電圧の発生 について理解する。瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。
|
7週 |
正弦交流の用語 LMSを用いた自主学修課題。ALのレベルB |
正弦交流の用語について理解する。正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。
|
8週 |
前期中間試験 |
60%以上の正解率で問題を解くことができる。
|
2ndQ |
9週 |
交流の大きさと波形 LMSを用いた自主学修課題。ALのレベルB |
交流の大きさと波形について、特に合成方法を理解する。以上について、文字式と数値式で計算をすることができる。平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。
|
10週 |
回路素子 LMSを用いた自主学修課題。ALのレベルB |
回路素子として、抵抗以外の素子がある事を理解する。
|
11週 |
R,L,Cの働き Mathcadを用いた自主学修課題。ALのレベルB |
R,L,Cの働きについて電圧と電流の関係から理解する。以上について、文字式と数値式で計算をすることができる。R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。
|
12週 |
RL回路 Mathcadを用いた自主学修課題。ALのレベルB |
RL直列交流回路の電圧と電流の関係について理解する。以上について、文字式と数値式で計算をすることができる。
|
13週 |
RC回路 Mathcadを用いた自主学修課題。ALのレベルB |
RC直列交流回路の電圧と電流の関係について理解する。以上について、文字式と数値式で計算をすることができる。
|
14週 |
RLC回路* iCircuitを用いた自主学修課題。ALのレベルC |
RLC直列交流回路の電圧と電流の関係について理解する。以上について、文字式と数値式で計算をすることができる。
|
15週 |
前期期末試験 |
60%以上の正解率で問題を解くことができる。
|
16週 |
直列共振* Mathcadを用いた自主学修課題。ALのレベルB |
直列共振回路について理解する。特に選択度や半値幅の関係など。以上について、文字式と数値式で計算をすることができる。直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。
|
後期 |
3rdQ |
1週 |
並列共振* Mathcadを用いた自主学修課題。ALのレベルB |
並列共振回路について理解する。以上について、文字式と数値式で計算をすることができる。直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。
|
2週 |
複素数表記 Mathcadを用いた自主学修課題。ALのレベルB |
電気回路の複素数表記について理解する。特にインピーダンスの複素数表記の理解。
|
3週 |
正弦波と複素数の対応 Mathcadを用いた自主学修課題。ALのレベルB |
正弦波と複素数の対応について、フェーザの回転との関係性を理解する。正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。
|
4週 |
複素インピーダンス Mathcadを用いた自主学修課題。ALのレベルB |
複素インピーダンスを用いて、もう一度体系立てて交流回路を理解する。以上について、文字式と数値式で計算をすることができる。ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。
|
5週 |
インピーダンスとアドミタンス Mathcadを用いた自主学修課題。ALのレベルB |
インピーダンスとアドミタンスについて、逆数の関係性を理解する。以上について、文字式と数値式で計算をすることができる。インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。
|
6週 |
閉路方程式* Mathcadを用いた自主学修課題。ALのレベルB |
閉路方程式の解き方を理解する。以上について、文字式と数値式で計算をすることができる。網目電流法を用いて回路の計算ができる。
|
7週 |
節点方程式* Mathcadを用いた自主学修課題。ALのレベルB |
節点方程式の解き方を理解する。以上について、文字式と数値式で計算をすることができる。合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。節点電位法を用いて回路の計算ができる。
|
8週 |
後期中間試験 |
60%以上の正解率で問題を解くことができる。
|
4thQ |
9週 |
電力保存則と最大電力供給定理 Mathcadを用いた自主学修課題。ALのレベルB |
電力保存則と最大電力供給定理について理解する。 以上について、文字式と数値式で計算をすることができる。
|
10週 |
重ねの理 Mathcadを用いた自主学修課題。ALのレベルB |
重ねの理について、電圧源と電流源の取扱の違いを理解する。以上について、文字式と数値式で計算をすることができる。重ねの理を用いて、回路の計算ができる。
|
11週 |
テブナンの定理とノートンの定理* Mathcadを用いた自主学修課題。ALのレベルB |
テブナンの定理とノートンの定理*の双対性を理解する。以上について、文字式と数値式で計算をすることができる。テブナンの定理を回路の計算に用いることができる。
|
12週 |
定抵抗回路 Mathcadを用いた自主学修課題。ALのレベルB |
定抵抗回路について理解する。以上について、文字式と数値式で計算をすることができる。
|
13週 |
三角結線と星形結線の等価変換 Mathcadを用いた自主学修課題。ALのレベルB |
三角結線と星形結線の等価変換について理解する。以上について、文字式と数値式で計算をすることができる。
|
14週 |
円線図* Mathcadを用いた自主学修課題。ALのレベルB |
円線図について理解する。
|
15週 |
後期期末試験 |
60%以上の正解率で問題を解くことができる。
|
16週 |
ベクトル軌跡* Mathcadを用いた自主学修課題。ALのレベルB |
ベクトル軌跡について、円線図との対応を理解する。
|
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
分野横断的能力 | 態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | 自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。 | 3 | |
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。 | 3 | |
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。 | 3 | |
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。 | 3 | |
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。 | 3 | |
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。 | 3 | |
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。 | 3 | |
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。 | 3 | |
企業には社会的責任があることを認識している。 | 3 | |
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。 | 3 | |
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。 | 3 | |
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。 | 3 | |
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。 | 3 | |
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。 | 3 | |
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。 | 3 | |
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。 | 3 | |
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。 | 3 | |
総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。 | 2 | |
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。 | 2 | |
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。 | 2 | |
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。 | 2 | |
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。 | 2 | |
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。 | 2 | |