電気情報工学演習Ⅱ

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 電気情報工学演習Ⅱ
科目番号 0069 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気情報工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 LMSや学内用ホームページ等のICT活用学習支援環境を用いて演習を実施する。
担当教員 安田 真,所 哲郎

到達目標

電気、情報分野における演習問題に取り組み、演習問題を自ら考え解く力を身に着ける
電気電子コースでは、電気電子コースのカリキュラム改定に伴い廃止された科目の演習項目を実施する。情報系は情報系の演習項目をコース別に実施する。
将来的にはコンテンツ群の共有を目指すが、次年度の進路選択に向け、自律的学修を継続できる基礎能力と発展問題の学修を支援する能力を演習により育成することを到達目標とする。
岐⾩⾼専ディプロマポリシー:(D)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
フーリエ級数の演習フーリエ級数を利用した演習問題を8割以上解くことが出来る。フーリエ級数を利用した演習問題を基本問題について7割以上解くことが出来る。フーリエ級数を利用した演習問題を例題についても解くことが出来ない。
ラプラス変換の演習ラプラス変換を利用した演習問題を8割以上解くことが出来る。ラプラス変換を利用した演習問題を基本問題について7割以上解くことが出来る。ラプラス変換を利用した例題を解くことができない。
LTIシステムの応答LTIシステムの応答について、任意の入力に対して8割以上求めることができる。LTIシステムの応答について、学修した入力に対して7割以上求めることができる。LTIシステムの応答について、例題の入力に対して求めることができない。
電気回路系への展開上記の数学的な取り扱いを電気回路について8割以上応用できる。上記の数学的な取り扱いの電気回路に関する例題を7割以上理解できる。上記の数学的な取り扱いの電気回路に関する例題を理解できない。
電気磁気系への展開平行平板と同軸の2層問題の最適解が8割以上求められる。平行平板と同軸の2層問題が7割以上求められる。平行平板と同軸の1層問題が求められる。
(情報系)評価項目1集合・写像・関数に関する問題を8割以上解くことができる。集合・写像・関数に関する問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる。集合・写像・関数に関する問題を解くことができない。
(情報系)評価項目2順列・組合せ・確率に関する問題を8割以上解くことができる。順列・組合せ・確率に関する問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる。順列・組合せ・確率に関する問題を解くことができない。
(情報系)評価項目3帰納法・再帰に関する問題を8割以上解くことができる。帰納法・再帰に関する問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる。帰納法・再帰に関する問題を解くことができない。
(情報系)評価項目4関係・順序に関する問題を8割以上解くことができる。関係・順序に関する問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる。関係・順序に関する問題を解くことができない。
(情報系)評価項目5グラフに関する問題を8割以上解くことができる。グラフに関する問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる。グラフに関する問題を解くことができない。
(情報系)評価項目6論理に関する問題を8割以上解くことができる。論理に関する問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる。論理に関する問題を解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気電子系ではカリキュラム改定に伴い廃止された科目で展開されていた、数学を活用した演習問題について学ぶ。また、新教育課程の展開に伴い、より体系的な数学の知識を利用した演習問題について実践的に学ぶ。従って、各コンテンツの導入部分から基準レベル、更には発展レベルまで、項目ごとに学ぶので、毎回の演習の理解を確実に実施すること。今年度は電気情報工学科のコース別にコンテンツ群を開発する。将来的には両者を融合させ、幅広い課題に対応できる演習能力を育成する。
ICT活用教育環境や教育資産を積極的に活用した演習を主体とした学修を展開する。
岐阜高専ディプロマポリシー:(D)
授業の進め方・方法:
電気電子工学コース担当:所 情報工学コース担当:安田
この授業は演習を中心とした授業である。毎回トピックスの導入部分から基準レベル、更には応用レベルまで発展させるので、基準レベルまでの学修はマスターすること。発展レベルの学修にも是非挑戦すること。
電気電子系と情報系で別々に展開するが、コンテンツの共有化を今後検討することで、より幅広い課題解決能力の育成を目指していく。
電気電子系:(事前準備の学習)演習系の学習の復習をしておくこと。特にMathcadの操作方法について大学レベルのスキルを要求する。
情報系:(事前準備の学習)情報数学の復習をしておくこと。
英語導⼊計画:Technical terms Documents(10%)
注意点:
授業に主体的に参加し、演習問題を自力で解けるようになるだけでなく、他人にも説明できるまで理解度を高めることが望ましい。
授業の内容を確実に⾝につけるために、予習・復習が必須である。なお、成績評価には授業外学習の内容が含まれる。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 電気電子系:フーリエ級数の求め方
(授業外学習・事前) LMS接続確認について復習しておく(約 1 時間)
(授業外学習・事後) リモートデスクトップ接続について確認し、課題のMathcadレポートを1週間後の授業までに提出すること。(約3時間)
情報系:集合に関する演習
電気電子系:プログラミングで任意波形のフーリエ級数を求めることができる。
情報系:集合について理解し説明できる。
2週 電気電子系:偶関数と奇関数のフーリエ級数
(授業外学習・事前)EXCELについて復習しておく(約 1 時間)
(授業外学習・事後) 課題のEXCELレポートを1週間後の授業までに提出すること。(約3時間)
情報系:写像・関数に関する演習
電気電子系:偶関数と奇関数のフーリエ級数の性質を理解できる。
情報系:写像・関数について理解し説明できる。
3週 電気電子系:フーリエ級数と実効値および電力の関係
(授業外学習・事前)Mathcadについて復習しておく(約 1 時間)
(授業外学習・事後) 課題のMathcadレポートを1週間後の授業までに提出すること。(約3時間)
情報系:順列・組合せに関する演習
電気電子系:電気回路の歪み波応答としての実効値や電力を求めることができる。
情報系:順列・組合せについて理解し説明できる。
4週 電気電子系:インディシャル応答とインパルス応答
(授業外学習・事前)Mathcadについて復習しておく(約 1 時間)
(授業外学習・事後) 課題のMathcadレポートを1週間後の授業までに提出すること。(約3時間)
情報系:確率・確率分布に関する演習
電気電子系:インディシャル応答とインパルス応答を離散系について求めることができる。
情報系:確率・確率分布について理解し説明できる。
5週 電気電子系:畳み込み積分とラプラス変換
(授業外学習・事前)Mathcadの畳み込み積分とラプラス変換について復習しておく(約 1 時間)
(授業外学習・事後) 課題のMathcadレポートを1週間後の授業までに提出すること。(約3時間)
情報系:数学的帰納法に関する演習
電気電子系:畳み込み積分をミラー法と積分で求めることができ、そのラプラス変換との関係が理解できる。
情報系:数学的帰納法について理解し説明できる。
6週 電気電子系:指数関数応答と正弦波応答
(授業外学習・事前)Mathcadについて復習しておく(約 1 時間)
(授業外学習・事後) 課題のMathcadレポートを1週間後の授業までに提出すること。(約3時間)
情報系:再帰に関する演習
電気電子系:電気回路の指数関数応答や正弦波応答を求めることができる。
情報系:再帰について理解し説明できる。
7週 電気電子系:LTIシステムの任意波形応答
(授業外学習・事前)Mathcadについて復習しておく(約 1 時間)
(授業外学習・事後) 課題のMathcadレポートを1週間後の授業までに提出すること。(約3時間)
情報系:関係に関する演習
電気電子系:任意波計入力時のLTIシステムの応答を求めることができる。
情報系:関係について理解し説明できる。
8週 中間のまとめ 電気電子系:上記問題をMathcadを用いずに解くことが出来る
情報系:中間のまとめに6割以上正答できる。
4thQ
9週 電気電子系:配列演算を用いた電気回路の解法
(授業外学習・事前)Mathcadについて復習しておく(約 1 時間)
(授業外学習・事後) 課題のMathcadレポートを1週間後の授業までに提出すること。(約3時間)
情報系:順序に関する演習
電気電子系:電気回路のループ法と接続点法での表現とその解法をMathcadで表現できる。
情報系:順序について理解し説明できる。
10週 電気電子系:2端子網の周波数特性の可視化
(授業外学習・事前)Mathcadについて復習しておく(約 1 時間)
(授業外学習・事後) 課題のMathcadレポートを1週間後の授業までに提出すること。(約3時間)
情報系:有向グラフに関する演習
電気電子系:2端子網の周波数特性を表現し、その解法をMathcadで可視化できる。
情報系:有向グラフについて理解し説明できる。
11週 電気電子系:4端子網の接続方法と解法
(授業外学習・事前)Mathcadについて復習しておく(約 1 時間)
(授業外学習・事後) 課題のMathcadレポートを1週間後の授業までに提出すること。(約3時間)
情報系:グラフに関する演習
電気電子系:4端子網の接続方法について表現し、その解法をMathcadで可視化できる。
情報系:グラフについて理解し説明できる。
12週 電気電子系:分布定数回路の数式による表現
(授業外学習・事前)Mathcadについて復習しておく(約 1 時間)
(授業外学習・事後) 課題のMathcadレポートを1週間後の授業までに提出すること。(約3時間)
情報系:様々なグラフに関する演習
電気電子系:分布定数回路の数式による表現を理解し、その解法をMathcadで可視化できる。
情報系:様々なグラフについて理解し説明できる。
13週 電気電子系:2層平行平板誘電体系の問題
(授業外学習・事前)Mathcadについて復習しておく(約 1 時間)
(授業外学習・事後) 課題のMathcadレポートを1週間後の授業までに提出すること。(約3時間)
情報系:命題論理・論理回路に関する演習
電気電子系:2層平行平板誘電体系の問題を数式表現し、その解法をMathcadで可視化できる。
情報系:命題論理・論理回路について理解し説明できる。
14週 電気電子系:2層同軸誘電体問題の解法
(授業外学習・事前)Mathcadについて復習しておく(約 1 時間)
(授業外学習・事後) 課題のMathcadレポートを1週間後の授業までに提出すること。(約3時間)
情報系:述語論理・アルゴリズムの解析に関する演習
電気電子系:2層同軸誘電体問題の最適解の解法を数式表現し、その解法をMathcadで可視化できる。
情報系:述語論理・アルゴリズムの解析について理解し説明できる。
15週 期末試験 電気電子系と情報系、それぞれで期末試験を実施する。
16週 電気電子系:自律的学修による問題解決能力の育成に向けて
(授業外学習・事前)Mathcadについて復習しておく(約 1 時間)
(授業外学習・事後) 課題のMathcadレポートを1週間後の授業までに提出すること。(約3時間)
情報系:期末試験の解答の説明
電気電子系:ICT活用教育環境を活用して、未解決の課題に挑戦できる。
情報系:

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオLMS課題演習合計
総合評価割合400000050200650
基礎的能力100000000100
専門的能力50000025075
分野横断的能力50000025075
情報系20000000200400