数値解析

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 数値解析
科目番号 0079 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 教科書: C言語による数値計算入門(皆本晃弥,サイエンス出版)、参考書: Cによる数値計算入門(堀之内總一ほか,森北出版),Cで学ぶ数値計算アルゴリズム(小澤一文,共立出版)
担当教員 山田 博文

到達目標

① 数値計算における誤差について理解すること
② 連立一次方程式の解法を理解すること
③ 非線形方程式の解法を理解すること
④ 関数近似法と補間法を理解すること
⑤ 数値積分法を理解すること
⑥ 常微分方程式の解法を理解すること
岐阜高専ディプロマポリシー:(D)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1数値計算における誤差にについて正確に(8割以上)説明できる。数値計算における誤差についてほぼ正確に(6割以上)説明できる。数値計算における誤差について説明できない。
評価項目2連立一次方程式の解法の各手法について正確に(8割以上)説明できる。連立一次方程式の解法の各手法についてほぼ正確に(6割以上)説明できる。連立一次方程式の解法の各手法について説明できない。
評価項目3非線型方程式の解法の各手法について正確に(8割以上)説明できる。非線型方程式の解法の各手法についてほぼ正確に(6割以上)説明できる。非線型方程式の解法の各手法について説明できない。
評価項目4関数近似と補間の各手法について正確に(8割以上)説明できる。関数近似と補間の各手法についてほぼ正確に(6割以上)説明できる。関数近似と補間の各手法について説明できない。
評価項目5数値積分の各手法について正確に(8割以上)説明できる。数値積分の各手法についてほぼ正確に(6割以上)説明できる。数値積分の各手法について説明できない。
評価項目6常微分方程式の解法の各手法について正確に(8割以上)説明できる。常微分方程式の解法の各手法についてほぼ正確に(6割以上)説明できる。常微分方程式の解法の各手法について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 数値計算法のアルゴリズムについて学ぶと共に,数値計算法をC言語やPythonによるプログラミングで実現できる力を身につける。
授業の進め方・方法:
 授業では各種の数値計算法におけるアルゴリズムの解説を中心に行う。ただ単に解が得られれば良いのではなく,用いる手法の本質を理解するように努めてもらいたい。
 (事前準備の学習)数学AI(2年)、数学AII(2年)、数学B(2年)、プログラミング(2年・3年)の復習をしておくこと。
 英語導入計画:Technical terms
注意点:
 授業の内容を確実に身につけるために、予習・復習が必須である。
 なお、成績評価には教室外学習の内容は含まれる。
学習・教育目標:(D-1)100%

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 数値計算における基礎知識(データ表現と誤差)(ALのレベルC) 数値計算における誤差にについて説明できる。
(授業外学習・事前)数学AI・AII・B、プログラミングについて復習しておく(約1時間)。
(教室外学習・事後)数値計算における誤差に関する基礎的問題を解く(約3時間)。
2週 数値計算における基礎知識(データ表現と誤差)(ALのレベルC) 数値計算における誤差にについて説明できる。
(授業外学習・事前)データ表現と誤差について復習しておく(約1時間)。
(教室外学習・事後)数値計算における誤差に関する基礎的問題を解く(約3時間)。
3週 連立一次方程式の直接解法(ガウスの消去法)(ALのレベルC) ガウスの消去法について説明できると共に、アルゴリズムに従って計算できる。
(授業外学習・事前)データ表現と誤差について復習しておく(約1時間)。
(教室外学習・事後)ガウスの消去法に関する基礎的問題を解くと共に、プログラムを作成し連立一次方程式を解く(約3時間)。
4週 連立一次方程式の直接解法(LU分解)(ALのレベルC) LU分解について説明できる。
(授業外学習・事前)ガウスの消去法について復習しておく(約1時間)。
(教室外学習・事後)LU分解に関する基礎的問題を解くと共に、プログラムを作成し連立一次方程式を解く(約3時間)。
5週 非線形方程式の解法(2分法,ニュートン法)(ALのレベルC) 2分法,ニュートン法のアルゴリズムについて説明できる。
(授業外学習・事前)LU分解について復習しておく(約1時間)。
(教室外学習・事後)非線型方程式に関する基礎的問題を解くと共に、プログラムを作成し非線形方程式を解く(約3時間)。
6週 連立非線形方程式の解法(ALのレベルC) 連立非線形方程式の解法について説明できる。
(授業外学習・事前)2分法,ニュートン法について復習しておく(約1時間)。
(教室外学習・事後)連立非線型方程式に関する基礎的問題を解くと共に、プログラムを作成し連立非線形方程式を解く(約3時間)。
7週 連立一次方程式の反復解法(ALのレベルC) 連立一次方程式の反復解法について説明できる。
(授業外学習・事前)連立非線形方程式の解法について復習しておく(約1時間)。
(教室外学習・事後)ヤコビ法,ガウス・ザイデル法,SOR法に関する基礎的問題を解くと共に、プログラムを作成し連立一次方程式を解く(約3時間)。
8週 中間試験 (授業外学習・事前)前半の内容について復習しておく(約3時間)。
(教室外学習・事後)中間試験で不正解であった問題など,理解不十分な内容に関する問題を解く(約1時間)
2ndQ
9週 関数近似と補間(最小2乗法)(ALのレベルC) 最小2乗法について説明できる。
(授業外学習・事前)連立一次方程式の反復解法について復習しておく(約1時間)。
(教室外学習・事後)最小2乗法に関する基礎的問題を解くと共に、プログラムを作成し関数近似する(約3時間)。
10週 関数近似と補間(ラグランジュ補間、ニュートン補間)(ALのレベルC) ラグランジュ補間、ニュートン補間について説明できる。
(授業外学習・事前)最小2乗法について復習しておく(約1時間)。
(教室外学習・事後)ニュートン補間に関する問題を解くと共に、プログラムを作成し補間値を求める(約3時間)。
11週 数値積分(ニュートン・コーツ公式,台形公式,シンプソン公式)(ALのレベルC) ニュートン・コーツ公式,台形公式,シンプソン公式について説明できる。
(授業外学習・事前)ラグランジュ補間、ニュートン補間について復習しておく(約1時間)。
(教室外学習・事後)数値積分に関する問題を解くと共に、プログラムを作成し数値積分する(約3時間)。
12週 常微分方程式の解法(オイラー法,ホイン法)(ALのレベルC) オイラー法,ホイン法について説明できる。
(授業外学習・事前)ニュートン・コーツ公式,台形公式,シンプソン公式について復習しておく(約1時間)。
(教室外学習・事後)1階常微分方程式の解法に関する基礎的問題を解くと共に、プログラムを作成し常微分法廷思惟を解く(約3時間)。
13週 常微分方程式の解法(ルンゲ・クッタ法)(ALのレベルC) ルンゲ・クッタ法について説明できる。
(授業外学習・事前)オイラー法,ホイン法について復習しておく(約1時間)。
(教室外学修)1階常微分方程式の解法に関する基礎的問題を解くと共に、プログラムを作成し常微分方程式を解く(約3時間)。
14週 高階常微分方程式と連立微分方程式の解法(ALのレベルC) 行列の固有値の解法について説明できる。
(授業外学習・事前)ルンゲ・クッタ法について復習しておく(約1時間)。
(教室外学習・事後)高階常微分方程式と連立微分方程式の解法に関する基礎的問題を解くと共に、プログラムを作成し連立微分方程式を解く(約3時間)。
15週 期末試験
16週 行列の固有値の解法 (ALのレベルC)
期末試験の解答の解説と総まとめ
(授業外学習・事前)高階常微分方程式の解法について復習しておく(約1時間)。
(教室外学習・事後)行列の固有値に関する基礎的問題を解くと共に、プログラムを作成し固有値を求める(約3時間)。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野情報数学・情報理論コンピュータ上での数値の表現方法が誤差に関係することを説明できる。4
コンピュータ上で数値計算を行う際に発生する誤差の影響を説明できる。4
コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。4

評価割合

中間試験期末試験課題合計
総合評価割合10010050250
得点10010050250