情報工学実験

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 情報工学実験
科目番号 0080 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 実験指導書(プリントまたはスライド)を用いる。
担当教員 田島 孝治,堀内 咲江

到達目標

 「プログラミング(2、3年)」、「数値計算(4年)」や「データ構造とアルゴリズム(4年)」等で学んだ知識の応用力を身につけることを目標とする。具体的には、次の目標に対して評価を行う。

①IDEを活用した実践的なプログラミングスキルの育成
②オブジェクト指向言語を利用した、データ構造と探索アルゴリズムの実践
③ネットワークを利用した応用アプリケーションのプログラミング
④サーバの構築およびセキュリティを考慮したファイアウォールの設定
⑤セキュリティや暗号化
⑥3次元コンピュータグラフィックス
⑦クラスタリング
⑧結果をレポートとしてまとめ、伝える
岐阜高専ディプロマポリシー:(D)および(E)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1IDEの使い方を覚え、これまでに学んだプログラミングの知識との対応付けが行える。IDEの使い方を覚え、これを使ってプログラミングを行うことができる。IDEを使ってのプログラム作成ができない。
評価項目2各種データ構造を理解し、これらを利用するクラスを活用して、探索アルゴリズムの応用プログラムの構築を実践できる。データ構造を持ったクラスの使い方を理解し、探索アルゴリズムの応用プログラムを作成できる。データ構造の理解ができず、応用プログラムが作成できない。
評価項目3ネットワークの応用プログラムを作成できるとともに、Socketによるプロセス間通信の仕組みを説明できる。ネットワークの応用プログラムを作成できる。ネットワークの応用プログラムを作成できない。
評価項目4サーバの原理や構築方法を80%以上理解したうえで、適切な設定のサーバを構築を実践できる。サーバの原理や構築方法を60%以上理解してサーバを構築できる。サーバの原理を理解できない。
評価項目5セキュリティや暗号化の原理を80%以上理解し、サーバのファイアウォールを設定できるとともに、ファイアウォールによって防げる危険と防げない危険について説明できる。セキュリティや暗号化の原理を60%以上理解し、セキュリティを考慮してファイアウォールを設定できる。セキュリティや暗号化に対する理解度が60%未満であり、ファイアウォールなどの設定ができない。
評価項目63次元コンピュータグラフィックスの基本原理を80%以上説明でき、応用プログラムの構築を実践できる。3次元コンピュータグラフィックスの応用プログラムを作成できる。3次元コンピュータグラフィックスの応用プログラムを作成できない。
評価項目7クラスタリングのアルゴリズムを理解し、応用プログラムを自由に作成できる。クラスタリングの応用プログラムを作成できる。クラスタリングの応用プログラムを作成できない。
評価項目8実験結果を共通知識のない他者が読んでもわかる形式で実験レポートとしてまとめることができる。実験結果を共通知識のある者どうしであれば理解できるような実験レポートとしてまとめることができる。結果をレポートにまとめる能力が身についていない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
これまでに学んできたプログラミングやデータ構造とアルゴリズムに関する知識を用いて、より実践的なプログラムの作成演習を行う。
授業の進め方・方法:
前半のガイダンス・開発ツールの導入(ALのレベルA)
英語導入計画:Documents(30%)
注意点:
実験の内容を理解し、レポートを記述するためには予習・復習が必須である。
成績評価,進級及び卒業に関する内規 第 19 条 4 項(別表1)に該当する科目

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス・IDEの導入・リスト構造(B) 実験内容を確認し、以後で利用する開発ツールをセットアップできる。
2週 検索アルゴリズムとデータ構造(A) リスト構造、キューとスタックのクラスについて使い方を習得し、実践的なプログラムを作成できる。
3週 ファイルの入出力と正規表現(A) ファイルの入出力と正規表現の使い方を習得し、実践的なプログラムを作成できる。
4週 GUIとイベント処理(A) GUIを用いたプログラミング手法について理解し、実践的なプログラムを作成できる。
5週 JavaによるSocket通信(A)
ネットワーク通信を利用したアプリケーションの作成方法を習得し、実践的なプログラムを作成できる。
6週 WindowsおよびLinuxの環境構築(A) 標準的なWindowsおよびLinux環境を構築できる。
7週 ミドルウェアとサーバセキュリティ2(A) サーバ上に応用ソフトウェアを導入し、設定と動作確認ができる。
8週 ヒューリスティックの応用(A) 探索アルゴリズムについて学び、ヒューリスティックサーチを使った応用プログラムを構築できる。
4thQ
9週 コンピュータグラフィックス(A) 画像変換と基本的なライブラリの使い方を習得し、応用的なプログラムを作成できる。
10週 情報セキュリティ(B) 情報セキュリティに関する課題を実施し、知識を習得する。また、修得した知識を説明できる。(外部講師による講演会を計画している)
11週 2次元データのクラスタリング(A) 基本的なクラスタリングに関するプログラミング方法を理解し、応用的なプログラムを作成できる。
12週 選択テーマ型実習1(A) 機械学習、情報ネットワーク、情報教育に関する課題から1つを選択しプログラムなどを開発する
13週 選択テーマ型実習2(A) 機械学習、情報ネットワーク、情報教育に関する課題から1つを選択しプログラムなどを開発する(上記の続き)
14週 選択テーマ型実習3(A) 機械学習、情報ネットワーク、情報教育に関する課題から1つを選択しプログラムなどを開発する(発表会)
15週 総まとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野情報通信ネットワーク主要なサーバの構築方法を説明できる。4
情報通信ネットワークを利用したアプリケーションの作成方法を説明できる。4
分野別の工学実験・実習能力情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】標準的な開発ツールを用いてプログラミングするための開発環境構築ができる。4
要求仕様にあったソフトウェア(アプリケーション)を構築するために必要なツールや開発環境を構築することができる。4
要求仕様に従って標準的な手法によりプログラムを設計し、適切な実行結果を得ることができる。4

評価割合

レポート実験スキルの確認(開発物の発表)合計
総合評価割合9010100
得点9010100