高電圧工学

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 高電圧工学
科目番号 0115 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気情報工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 高電圧工学(日高邦彦・数理工学社)
担当教員 所 哲郎

到達目標

高電圧工学について、安全に配慮した学習を進める。電気回路や電気磁気学のまとめを実施しつつ、電力系科目の集大成となる学力(計算能力や思考能力)を修得する。 ① 高電圧の基礎概念と電界計算 ② 絶縁体と誘電体 ③ 絶縁劣化現象と絶縁物の破壊 ④ 非線形伝導機構 ⑤ 高電圧の発生・測定と高電圧応用機器 ⑥ 高電圧の障害と安全

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
電界計算に関しては点電荷・線電荷・面電荷および立体シート状 体積電荷からの電界を求めることができること 電界計算に関しては点電 荷・線電荷・面電荷およ び立体シート状体積電荷 からの電界を求めること ができること、授業で示 した例題を 8 割以上正確 に解くことができる。 電界計算に関しては点電 荷・線電荷・面電荷および 立体シート状体積電荷から の電界を求めることができ ること、授業で示した例題 をほぼ正確(6割以上)に解く ことができる。 電界計算に関しては点電 荷・線電荷・面電荷および立 体シート状体積電荷からの 電界を求めることができる が、授業で示した例題を 6 割 未満しか解くことができな い。
絶縁体と誘電体に関しては二相誘電体の電界分布と電位分布が計 算できること 絶縁体と誘電体に関して は二相誘電体の電界分布 と電位分布が計算できる こと、授業で示した例題 を 8 割以上正確に解くこ とができる。 絶縁体と誘電体に関しては 二相誘電体の電界分布と電 位分布が計算できること、授 業で示した例題をほぼ正確 (6 割以上)に解くことができ る。 絶縁体と誘電体に関しては 二相誘電体の電界分布と電 位分布が計算できるが、授業 で示した例題を6割未満しか 解くことができない。
絶縁劣化現象と絶縁物の破壊に関しては、教科書のまとめの図の 意味を理解できること 絶縁劣化現象と絶縁物の 破壊に関しては、教科書 のまとめの図の意味を理 解でき、授業で示した例 題を 8 割以上正確に解く ことができる。 絶縁劣化現象と絶縁物の破 壊に関しては、教科書のまと めの図の意味を理解でき、授 業で示した例題をほぼ正確 (6 割以上)に解くことができ る。絶縁劣化現象と絶縁物の破 壊に関しては、教科書のまと めの図の意味を理解できる が、授業で示した例題を 6 割 未満しか解くことができな い。
非線形伝導機構に関しては、それらの発現機構を図と式により理 解すること 非線形伝導機構に関して は、それらの発現機構を 図と式により理解するこ と、授業で示した例題を 8 割以上正確に解くことが できる。 非線形伝導機構に関しては、 それらの発現機構を図と式 により理解し、授業で示した 例題をほぼ正確(6 割以上)に 解くことができる。 非線形伝導機構に関しては、 それらの発現機構を図と式 により理解することや授業 で示した例題を6割未満しか 解くことができない。
高電圧の発生・測定と高電圧応用機器に関しては、それらの回路 の動作説明ができること 高電圧の発生・測定と高 電圧応用機器に関して は、それらの回路の動作 説明ができること、授業 で示した回路の動作を 8 割以上正確に説明でき る。高電圧の発生・測定と高電圧 応用機器に関しては、それら の回路の動作説明がほぼ正 確(6 割以上)にできる。 高電圧の発生・測定と高電圧 応用機器に関しては、それら の回路の動作説明が6割未満 しかできない。
高電圧の障害と安全に関しては、以上の各項目が安全の立場から どの様な配慮を実施し、必要としているか考察できること 高電圧の障害と安全に関 しては、以上の各項目が 安全の立場からどの様な 配慮を実施し、必要とし ているか考察できる。 高電圧の障害と安全に関し ては、以上の各項目が安全 の立場からどの様な配慮を 実施し、必要としているか ほぼ正確(6割以上)に考察で きる。高電圧の障害と安全に関し ては、以上の各項目が安全の 立場からどの様な配慮を実 施し、必要としているか考察 できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
専門科目。電気電子コースの電気主任技術者用選択科目の1つ。
授業の進め方・方法:
 教科書に記述されている各項目に関して、数学的な部分や、電気回路・電気磁気学に関係 した部分を詳細に説明する。また、最新のこの分野の学会活動についても、英語の論文などを用いて紹介する。電気磁 気学・電気回路と、電気数学の実力をあらかじめ育成しておくこと。 英語の論文や教材ビデオ等、最新の話題を適宜紹介するのでノートをしっかりまとめること。
注意点:

成績評価の方法: 中間のまとめ 100 点+期末試験 100 点+課題レポート 50 点とし,合 計 250 点の得点率(%)で評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 高電圧工学とは(1章 学ぶ意義の理解・電中研のビデオ紹介) 高電圧工学を学ぶ意義を理解する。
2週 放電現象(2章 目で見える高電圧現象の理解) 目で見える高電圧現象の理解として、放電現象を理解する。
3週 電界とは(静電界の基本・ガウスの定理) 静電界の基本であるガウスの定理を理解する。
4週 電極間の電界とは(電極間の電界)* 電極間の電界の計算方法を理解する。*
5週 電極間の電界とは(誘電体の存在する電極間の電界)* 誘電体の存在する電極間の電界について理解する。*
6週 荷電粒子の発生と消滅 (気体の性質) 荷電粒子の発生と消滅について理解する。
7週 非線形電気伝導機構(固体の各種非線形電気伝導) 固体の各種非線形電気伝導機構について理解する。
8週 中間のまとめ(課題試験) 60%以上の合格率を目指す。
2ndQ
9週 タウンゼントの理論とパッシェンの法則(3章 気体の電気伝導と絶縁破壊) 3章 気体の電気伝導と絶縁破壊について、タウンゼントの理論とパッシェンの法則を理解する。
10週 いろいろな放電形態と部分放電の理解(6章 放電現象とPDの観測) 6章 放電現象とPDの観測について、いろいろな放電形態と部分放電の理解をする。
11週 高電圧の発生(7章 高電圧発生方法) 7章 高電圧発生方法を理解する。
12週 高電圧と大電流の測定(8章 高電圧の測定方法) 8章 高電圧の測定方法について理解する。
13週 高電圧機器(9章 がいしとブッシング) 9章 がいしとブッシングなどの高電圧機器について理解する。
14週 高電圧の解析(10 章 数値電界計算)* 10 章 数値電界計算について、高電圧の解析を実施してみる。*
15週 期末試験 60%以上の合格率を目指す。
16週 高電圧応用(安全についてと表面物性についての AL) 安全についてと表面物性についての ALを実施する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合200500000250
基礎的能力100250000125
専門的能力6015000075
分野横断的能力4010000050