情報工学実験

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 情報工学実験
科目番号 0125 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 実験指導書(プリント)を用いる。
担当教員 田島 孝治,堀内 咲江

到達目標

 「プログラミング(2、3年)」、「数値計算(4年)」や「データ構造とアルゴリズム(4年)」等で学んだ知識の応用力を身につけることを目標とする。具体的には、次の目標に対して評価を行う。

①IDEを活用した実践的なプログラミングスキルの育成
②オブジェクト指向言語を利用した、データ構造と探索アルゴリズムの実践
③ネットワークを利用した応用アプリケーションのプログラミング
④サーバの構築およびセキュリティを考慮したファイアウォールの設定
⑤数値計算
⑥3次元コンピュータグラフィックス
⑦結果をレポートとしてまとめ、伝える

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1IDEの使い方を覚え、これまでに学んだプログラミングの知識との対応付けが行える。IDEの使い方を覚え、これを使ってプログラミングを行うことができる。IDEを使ってのプログラム作成ができない。
評価項目2各種データ構造を理解し、これらを利用するクラスを活用して、探索アルゴリズムの応用プログラムを作成できる。データ構造を持ったクラスの使い方を理解し、探索アルゴリズムの応用プログラムを作成できる。データ構造の理解ができず、応用プログラムが作成できない。
評価項目3ネットワークの応用プログラムを作成できるとともに、Socketによるプロセス間通信の仕組みを説明できる。ネットワークの応用プログラムを作成できる。ネットワークの応用プログラムを作成できない。
評価項目4サーバの原理を正確に理解してサーバを構築できる。セキュリティを考慮してファイアウォールを設定できるとともに、ファイアウォールによって防げる危険と防げない危険について説明できる。サーバの原理をほぼ正確に理解してサーバを構築し、セキュリティを考慮してファイアウォールを設定できる。サーバの原理を理解せずサーバを構築できない。また,セキュリティを考慮してファイアウォールを設定できない。
評価項目5数値計算のアルゴリズムを理解し、応用プログラムを自由に作成できる。数値計算の応用プログラムを作成できる。数値計算の応用プログラムが作成できない。
評価項目6とともに、3次元コンピュータグラフィックスの基本原理を説明できる。3次元コンピュータグラフィックスの応用プログラムを作成できる。3次元コンピュータグラフィックスの応用プログラムを作成できない。
評価項目7実験結果を共通知識のない他者が読んでもわかる形式で実験レポートとしてまとめることができる。実験結果を共通知識のある者どうしであれば理解できるような実験レポートとしてまとめることができる。結果をレポートにまとめる能力が身についていない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
これまでに学んできたプログラミングやデータ構造とアルゴリズムに関する知識を用いて、より実践的なプログラムの作成演習を行う。
授業の進め方・方法:
授業は実験実習を中心に行う。各テーマ終了時には口頭試問を行なう。実験実習に積極的に参加し、レポートを作成すること。必要な情報については自ら調べること。
英語導入計画:Documents(20%),Technical terms
注意点:
学習・教育目標:(E)50% (D-3 安全)50%,
別表 1 対象科目

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 前半のガイダンス・
開発ツールの導入(A)
前半の実験内容を確認し、以後で利用する開発ツールをセットアップする。
2週 検索アルゴリズムとデータ構造(A) リスト構造、キューとスタックのクラスについて使い方を習得する。
3週 ファイルの入出力(A) ファイルの入出力を習得する。
4週 数値計算(A) 数値微分について実装方法を習得する。
5週 GUIの設計と実装(A) GUIを用いたプログラミング手法について理解する。
6週 マルチスレッド、ネットワーク通信1(A) マルチスレッド、ネットワーク通信を利用したアプリケーションの作成方法を習得する。
7週 マルチスレッド、ネットワーク通信2(A) マルチスレッド、ネットワーク通信を利用したアプリケーションの作成方法を習得する。
8週 正規表現と応用プログラム 正規表現の実装方法を学び、応用的なプログラムを構築する
4thQ
9週 サーバ構築1(A) 標準的なLinux環境を構築する
10週 サーバ構築2(A) サーバ上に応用ソフトウェアを導入し動作確認を行う
11週 画像処理(A) 画像変換と基本的なライブラリの使い方を習得する。
12週 Webプログラミング1(A) LAMP環境におけるプログラミング方法を理解する
13週 Webプログラミング2(A) LAMP環境におけるプログラミング方法を理解する
14週 セキュリティ演習(A) セキュリティに関するシミュレーション課題をグループで実施し、知識を習得する。
15週 総まとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野情報通信ネットワーク主要なサーバの構築方法を説明できる。4
情報通信ネットワークを利用したアプリケーションの作成方法を説明できる。4
分野別の工学実験・実習能力情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】標準的な開発ツールを用いてプログラミングするための開発環境構築ができる。4
要求仕様にあったソフトウェア(アプリケーション)を構築するために必要なツールや開発環境を構築することができる。4
要求仕様に従って標準的な手法によりプログラムを設計し、適切な実行結果を得ることができる。4

評価割合

レポート発表合計
総合評価割合81090900
得点81090900