応用物理Ⅰ

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 応用物理Ⅰ
科目番号 0132 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 初歩から学ぶ基礎物理学 力学Ⅱ(小橋有子編集、大日本図書)(参考書)、物理学基礎(第4版)(原 康夫・学術図書)(参考書)、新編物理学(藤城敏幸,東京教学社)(参考書)、物理学入門(宮下精二 サイエンス社)(参考書)、物理学演習テキスト(物理学演習テキスト編集委員会 学術図書)(参考書)、物理学(小出昭一郎 裳華房)(参考書)。
担当教員 富田 勲

到達目標

(1) 力学の概念を理解し、その応用として具体的な問題を説明することができる。
(2) 流体の概念を理解し、その応用として具体的な問題を説明することができる。
(3) 電気磁気学の概念を理解し、その応用として具体的な問題を説明することができる。
(4) 半導体物理の概念を理解し、その応用として具体的な問題を説明することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1力学の物理の概念を理解し、その応用として具体的な問題を正確に説明することができる。力学の物理の概念を理解し、その応用として具体的な問題をほぼ正確に説明することができる。力学の物理の概念を理解し、その応用として具体的な問題を解くことができない。
評価項目2流体の物理の概念を理解し、その応用として具体的な問題を正確に説明することができる。流体の物理の概念を理解し、その応用として具体的な問題をほぼ正確に説明することができる。流体の物理の概念を理解し、その応用として具体的な問題を解くことができない。
評価項目3電気磁気学の基礎の概念を理解し、その応用として具体的な問題を正確に説明することができる。電気磁気学の基礎の概念を理解し、その応用として具体的な問題をほぼ正確に説明することができる。電気磁気学の基礎の概念を理解し、その応用として具体的な問題を解くことができない。
評価項目4半導体物理の諸概念を理解し、その応用として具体的な問題を正確に説明することができる。半導体物理の諸概念を理解し、その応用として具体的な問題をほぼ正確に説明することができる。半導体物理の諸概念を理解し、その応用として具体的な問題を解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
授業受講者は、工学や産業界で重要な半導体物理、電磁気学、力学等を学習していく。このような工業物理の学習によって、物理的側面から工学現象をより深く理解し、工学の各分野での展開に貢献することができる。当該分野の英語もマスターし、学習で得た知識を世界に出て使えるようにする。
*実務との関係
本科目では、企業で半導体とレーザー等の研究開発を行った教員がその経験を活かし、これらの基礎となる応用物理について講義形式で授業を行う。
授業の進め方・方法:
プリントを使用し,授業を進める.ノートを充実させ,理解度向上のため(例題等を参考にして)演習問題を自分の手で解いていく.この演習と,理解度を確認するための課題等も評価対象となる.授業と演習を通じ,自分の理解度を確認しつつ,復習・予習等の自宅学習が重要である.また,専門的内容の英語理解も大変重要である.英語導入計画:Documents, Technical terms
注意点:
成績評価に教室外学修の内容は含まれる。総合点で6割以上が合格。
学習・教育目標:(D-2力学系)100%

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 運動の表し方(ALのレベルC) 力学法則を理解する(教室外学修)力学法則のまとめ
2週 自由落下、慣性運動(ALのレベルC) 自由落下、慣性運動を理解する(教室外学修)自由落下、慣性運動のまとめ
3週 古典力学による運動の見方(ALのレベルC) 古典力学を理解する(教室外学修)古典力学のまとめ
4週 運動量とエネルギー(ALのレベルC) 運動量とエネルギーを理解する(教室外学修)運動量とエネルギーのまとめ
5週 摩擦のある運動(ALのレベルC) 摩擦のある運動を理解する(教室外学修)摩擦のある運動のまとめ
6週 慣性力(ALのレベルC) 慣性力を理解する(教室外学修)慣性力のまとめ
7週 振動現象(ALのレベルC) 振動現象を理解する(教室外学修)振動現象のまとめ
8週 古典力学の各法則(第1法則、第2法則、第3法則)のまとめ(中間確認)(ALのレベルC) 古典力学の各法則を理解する(教室外学修)古典力学の各法則のまとめ
2ndQ
9週 力学に関する演習問題の解き方の講義(ALのレベルC) 運動の力学を理解する(教室外学修)運動の力学のまとめ
10週 物体の回転運動、慣性モーメント(ALのレベルC) 物体の回転運動を理解する(教室外学修)物体の回転運動のまとめ
11週 斜面のころがり運動(ALのレベルC) 斜面のころがり運動を理解する(教室外学修)斜面のころがり運動のまとめ
12週 弾性体、圧力の向きと伝達(ALのレベルC) 弾性体、圧力の向きと伝達を理解する(教室外学修)弾性体、圧力の向きと伝達のまとめ
13週 静止流体の圧力(ALのレベルC) 静止流体の圧力を理解する(教室外学修)静止流体の圧力のまとめ
14週 流体の運動(ALのレベルC) 流体の運動を理解する(教室外学修)流体の運動のまとめ
15週 複合的な力学現象(ALのレベルC) 複合的な力学現象を理解する(教室外学修)複合的な力学現象のまとめ
16週 期末試験 期末試験実施
後期
3rdQ
1週 電気現象に関するガウスの法則(ALのレベルC) 電気現象に関するガウスの法則を理解する(教室外学修)電気現象に関するガウスの法則のまとめ
2週 磁気現象に関するガウスの法則(ALのレベルC) 磁気現象に関するガウスの法則を理解する(教室外学修)磁気現象に関するガウスの法則のまとめ
3週 ファラデーの法則(ALのレベルC) ファラデーの法則を理解する(教室外学修)ファラデーの法則のまとめ
4週 アンペールの法則(ALのレベルC) アンペールの法則を理解する(教室外学修)アンペールの法則のまとめ
5週 マックスウェル方程式(ALのレベルC) マックスウェル方程式を理解する(教室外学修)マックスウェル方程式のまとめ
6週 光線(幾何光学)の屈折・反射の法則(ALのレベルC) 光線(幾何光学)の屈折・反射の法則を理解する(教室外学修)光線(幾何光学)の屈折・反射の法則のまとめ
7週 電磁波(波動光学)の屈折・反射の法則(ALのレベルC) 電磁波(波動光学)の屈折・反射の法則を理解する(教室外学修)電磁波(波動光学)の屈折・反射の法則のまとめ
8週 中間まとめ 中間まとめ実施
4thQ
9週 電気磁気学に関する演習問題の解き方の講義(ALのレベルC) 電気磁気学を理解する(教室外学修)電気磁気学に関する演習問題の解き方のまとめ
10週 レーザーの諸性質(ALのレベルC) レーザーの諸性質を理解する(教室外学修)レーザーの諸性質のまとめ
11週 半導体物理Ⅰ(ALのレベルC) 半導体物理Ⅰを理解する(教室外学修)半導体物理Ⅰのまとめ
12週 半導体物理Ⅱ(ALのレベルC) 半導体物理Ⅱを理解する(教室外学修)半導体物理Ⅱのまとめ
13週 半導体物理Ⅲ(ALのレベルC) 半導体物理Ⅲを理解する(教室外学修)半導体物理Ⅲのまとめ
14週 半導体物理と最先端技術(ALのレベルC) 半導体物理と最先端技術を理解する(教室外学修)半導体物理と最先端技術のまとめ
15週 半導体物理全般に関する演習問題の解き方の講義(ALのレベルC) 半導体物理全般を理解する(教室外学修)半導体物理に関する演習問題の解き方のまとめ
16週 期末試験 期末試験実施

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。3
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
物体に作用する力を図示することができる。3
力の合成と分解をすることができる。3
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。3
慣性の法則について説明できる。3
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3
運動方程式を用いた計算ができる。3
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3
運動の法則について説明できる。3
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。3
最大摩擦力に関する計算ができる。3
動摩擦力に関する計算ができる。3
仕事と仕事率に関する計算ができる。3
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。3
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.3
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
力のモーメントを求めることができる。3
角運動量を求めることができる。3
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。3
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。3
重心に関する計算ができる。3
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。3
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。3
原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。3
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。3
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。3
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。3
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。3
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。3
気体の内部エネルギーについて説明できる。3
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。3
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。3
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。3
熱機関の熱効率に関する計算ができる。3
波動波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。3
横波と縦波の違いについて説明できる。3
波の重ね合わせの原理について説明できる。3
波の独立性について説明できる。3
2つの波が干渉するとき、互いに強めあう条件と弱めあう条件について計算できる。3
定常波の特徴(節、腹の振動のようすなど)を説明できる。3
ホイヘンスの原理について説明できる。3
波の反射の法則、屈折の法則、および回折について説明できる。3
弦の長さと弦を伝わる波の速さから、弦の固有振動数を求めることができる。3
気柱の長さと音速から、開管、閉管の固有振動数を求めることができる(開口端補正は考えない)。3
共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。3
一直線上の運動において、ドップラー効果による音の振動数変化を求めることができる。3
自然光と偏光の違いについて説明できる。3
光の反射角、屈折角に関する計算ができる。3
波長の違いによる分散現象によってスペクトルが生じることを説明できる。3
電気導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。3
電場・電位について説明できる。3
クーロンの法則が説明できる。3
クーロンの法則から、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。3
オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。3
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。3
ジュール熱や電力を求めることができる。3

評価割合

試験課題合計
総合評価割合200200400
得点200200400