情報伝送工学

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 情報伝送工学
科目番号 0147 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 回路網理論(小郷 寛著・電気学会)/伝送回路(菊池憲太郎:東京電機大学出版局)、情報伝送工学(武部幹、田中公男、橋本秀雄:オーム社)
担当教員 山田 功

到達目標

情報伝送に関する下記項目を理解し、線形システム応答・伝達関数及び二端子リアクタンス回路網、四端子回路網の解析・設計、連続信号のエントロピーの計算ができること.

具体的目標を以下に示す.
前期
① 線形システムの応答計算
② 二端子リアクタンス回路網の合成
③ 逆回路及び定抵抗回路の合成
④ 四端子回路網におけるZ,Y,Fパラメータの算出
・・・・・・・・・・・・
後期
⑤ 影像パラメータの算出
⑥ 整合回路の合成
⑦ 定K型フィルタの合成
⑧ 分布定数回路の基礎と解析
⑨ 連続信号の通信路容量

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1線形システム応答について理論的に説明でき、時間領域、S領域での計算できる。伝達関数、周波数応答が求められる。線形システムに関する基本的問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる。線形システムに関する基本的問題を解くことができない。
評価項目2フォスター、カウアーの回路合成法について理論的な説明でき、複雑な関数形についても回路合成ができる。二端子リアクタンス回路網に関する基本的な問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる二端子リアクタンス回路網に関する基本的な問題を解くことができない。
評価項目3分波器など具体的回路への応用例について理解できる逆回路、定抵抗回路に関する基本的な問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる逆回路、定抵抗回路に関する基本的な問題を解くことができない
評価項目4Z,Y,F各種パラメータ間の相互変換ができる。 T型,π型の相互変換ができる。 四端子回路網のZ,Y,Fパラメータに関する基本的な問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる。四端子回路網のZ,Y,Fパラメータに関する基本的な問題を解くことができない。
評価項目5影像パラメータとFパラメータの関係が理解でき、相互の変換ができる。影像パラメータに関する基本的な問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる。影像パラメータに関する基本的な問題を解くことができない。
評価項目6トランス、トランジスタなど具体的な整合のとり方について理解できる整合回路の合成に関する基本的な問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる。整合回路の合成に関する基本的な問題を解くことができない。
評価項目7定K型フィルタにおける低域通過型フィルタ、高域通過型フィルタ、帯域通過型フィルタ、帯域阻止型フィルタの設計方法が理解できる。定K型フィルタに関する基本的な問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる。定K型フィルタに関する基本的な問題を解くことができない。
評価項目8定K型フィルタに関する基本的な問題を解くことができない。分布定数回路に関する基本的な問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる。分布定数回路に関する基本的な問題を解くことができない。
評価項目9連続信号の通信路容量に関する問題が解ける連続信号の通信路容量に関する基本的な問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる。連続信号の通信路容量に関する基本的な問題を解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
情報伝送に関する下記項目を理解し、線形システム応答・伝達関数及び二端子リアクタンス回路網、四端子回路網の解析・設計、連続信号のエントロピーの計算ができること.
授業の進め方・方法:
内容は数式による表現が多く、数式の持つ意味の説明を重点に行う.演習問題を多く解くことで理解を深めること。
注意点:
数式よる説明および式の導出が多い。自分で計算して導出過程を理解すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 情報伝達回路網の基礎と概要 交流回路に関する基礎的問題が解ける
2週 情報伝達回路網の線形応答 線形応答に関する基礎的問題が解ける
3週 情報伝達回路網の周波数特性・伝達関数 周波数特性・伝達関数に関する基礎的問題が解ける
4週 回路網の基礎法則 回路網の基礎法則に関する基礎的問題が解ける
5週 イミタンス関数の特性 イミタンス関数の特性に関する基礎的問題が解ける
6週 回路網の合成と波形伝送 回路網の合成と波形伝送に関する基礎的問題が解ける
7週 線形応答と畳みこみ積分 線形応答と畳みこみ積分に関する基礎的問題が解ける
8週 まとめ試験
2ndQ
9週 リアクタンスニ端子網と価回路 リアクタンスニ端子網と価回路に関する基礎的問題が解ける
10週 リアクタンスニ端子網の合成(1) 回路合成(フォスター) に関する基礎的問題が解ける
11週 リアクタンスニ端子網の合成(2) 回路合成(カウアー)に関する基礎的問題が解ける.
12週 CR,LRニ端子網の合成法 CR,LRニ端子網の合成法に関する基礎的問題が解ける
13週 逆回路と定抵抗回路 逆回路と定抵抗回路に関する基礎的問題が解ける
14週 四端子回路網の基礎公式(Z,Y,F) 四端子回路網の基礎公式(Z,Y,F)に関する基礎的問題が解ける
15週 前期期末試験
16週 四端子パラメータの相互変換 四端子パラメータの相互変換に関する基礎的問題が解ける
後期
3rdQ
1週 影像パラメータ(影像インピーダンス) 影像パラメータ(影像インピーダンス)に関する基礎的問題が解ける
2週 影像パラメータ(影像伝送量) 影像パラメータ(影像伝送量)に関する基礎的問題が解ける
3週 対称四端子網と二等分定理 対称四端子網と二等分定理に関する基礎的問題が解ける
4週 整合回路 整合回路に関する基礎的問題が解ける
5週 定K型フィルタ(1) 定K型フィルタの理論に関する基礎的問題が解ける
6週 定K型フィルタ(2) 低域および高域フィルタ回路における素子の値を求める
7週 第15回から第21回のまとめ(演習)
8週 分布定数回路の基礎方程式 分布定数回路の基礎方程式に関する基礎的問題が解ける
4thQ
9週 一次定数と二次定数 一次定数と二次定数に関する基礎的問題が解ける
10週 定在波 定在波に関する基礎的問題が解ける
11週 反射係数と定在波比 反射係数と定在波比に関する基礎的問題が解ける
12週 デジタル信号のエントロピー デジタル信号のエントロピーに関する基礎的問題が解ける
13週 連続信号のエントロピー 連続信号のエントロピーに関する基礎的問題が解ける
14週 連続信号の通信路容量 連続信号の通信路容量に関する基礎的問題が解ける
15週 後期期末試験
16週 総まとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力4000002060
専門的能力400000040
分野横断的能力0000000