電子物性

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 電子物性
科目番号 0147 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気情報工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 応用物性論 (基礎工業物理講座 6) (青木 昌治 著,朝倉書店 )
担当教員 富田 勲

到達目標

①水素原子模型・水素原子の量子論による扱い
②原子内の電子配列
③化学結合と結晶構造
④帯理論
⑤誘電体と分極
⑥磁性体と磁化

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1水素原子模型・水素原子の量子論による扱いに関する問題を正確に解くことができる。水素原子模型・水素原子の量子論による扱いに関する問題をほぼ正確に解くことができる。水素原子模型・水素原子の量子論による扱いに関する問題を解くことができない。
評価項目2原子内の電子配列に関する問題を正確に解くことができる。原子内の電子配列に関する問題をほぼ正確に解くことができる。原子内の電子配列に関する問題を解くことができない。
評価項目3化学結合と結晶構造に関する問題を正確に解くことができる。化学結合と結晶構造に関する問題をほぼ正確に解くことができる。化学結合と結晶構造に関する問題を解くことができない。
評価項目4帯理論に関する問題を正確に解くことができる帯理論に関する問題をほぼ正確に解くことができる。帯理論に関する問題を解くことができない。
評価項目5誘電体と分極に関する問題を正確に解くことができる。誘電体と分極に関する問題をほぼ正確に解くことができる。 誘電体と分極に関する問題を解くことができない。
評価項目6磁性体と磁化に関する問題を正確(8割以上)に解くことができる。磁性体と磁化に関する問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる。磁性体と磁化に関する問題を解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本授業では、電子の物性を中心に水素原子模型やバンド理論および誘電体や磁性体まで学ぶ。電気回路を形成するデバイスの性質を理解する物性的な基礎学力を養うことが目的である。
授業の進め方・方法:
化学や物理学の内容を基礎とし応用物理や応用数学への橋渡しとなる科目である。授業は、教科書及び配布するプリントと板書を中心に行うので、各自学習ノートを充実させること。なお、半導体デバイスに関しては、電子工学で学ぶ。また,専門用語の英単語を板書で併記する.英語導入計画:Technical terms
注意点:
成績評価に教室外学修の内容は含まれる。総合点で6割以上が合格。
学習・教育目標:(D-2)100%
JABEE基準1(1):(d)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ニュートン力学と量子力学(ALのレベルC) ニュートン力学と量子力学を理解する(教室外学修)ニュートン力学と量子力学のまとめ
2週 水素原子模型(ALのレベルC) 水素原子模型を理解する(教室外学修)水素原子模型のまとめ
3週 水素原子の量子論による扱い(ALのレベルC) 水素原子の量子論を理解する(教室外学修)水素原子の量子論による扱い
4週 原子の量子論による扱い(ALのレベルC) 原子の量子論を理解する(教室外学修)原子の量子論による扱いのまとめ
5週 原子内の電子配列(ALのレベルC) 原子内の電子配列を理解する(教室外学修)原子内の電子配列のまとめ
6週 結晶構造と物質構造の解析(ALのレベルC) 結晶構造と物質構造の解析を理解する(教室外学修)結晶構造と物質構造の解析のまとめ
7週 化学結合と結晶構造(ALのレベルC) 化学結合と結晶構造を理解する(教室外学修)化学結合と結晶構造のまとめ
8週 中間試験
4thQ
9週 帯理論(ALのレベルC) 帯理論を理解する(教室外学修)帯理論のまとめ
10週 帯理論と導体・半導体・絶縁体(ALのレベルC) 帯理論と導体・半導体・絶縁体を理解する(教室外学修)帯理論と導体・半導体・絶縁体のまとめ
11週 誘電体と分極(ALのレベルC) 誘電体と分極を理解する(教室外学修)誘電体と分極のまとめ
12週 分極の分類と誘電分散(ALのレベルC) 分極の分類と誘電分散を理解する(教室外学修)分極の分類と誘電分散のまとめ
13週 磁化と磁性体の分類(ALのレベルC) 磁化と磁性体の分類を理解する(教室外学修)磁化と磁性体の分類のまとめ
14週 原子の磁性モーメント(ALのレベルC) 原子の磁性モーメントを理解する(教室外学修)原子の磁性モーメントのまとめ
15週 期末試験の解答の解説・電子物性のまとめ(ALのレベルC) 期末試験の解答と電子物性を理解する(教室外学修)期末試験の解答の解説・電子物性のまとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。4
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。4
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。4
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。4
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。4
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。4
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。4
物体に作用する力を図示することができる。4
力の合成と分解をすることができる。4
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。4
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。4
慣性の法則について説明できる。4
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。4
運動方程式を用いた計算ができる。4
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。4
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。4
最大摩擦力に関する計算ができる。4
動摩擦力に関する計算ができる。4
仕事と仕事率に関する計算ができる。4
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。4
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。4
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。4
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。4
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。4
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。4
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。4
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。4
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。4
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。4
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.4
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。4
力のモーメントを求めることができる。4
角運動量を求めることができる。4
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。4
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。4
重心に関する計算ができる。4
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。4
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。4
原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。4
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。4
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。4
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。4
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。4
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。4
気体の内部エネルギーについて説明できる。4
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。4
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。4
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。4
熱機関の熱効率に関する計算ができる。4
波動波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。4
横波と縦波の違いについて説明できる。4
波の重ね合わせの原理について説明できる。4
波の独立性について説明できる。4
2つの波が干渉するとき、互いに強めあう条件と弱めあう条件について計算できる。4
定常波の特徴(節、腹の振動のようすなど)を説明できる。4
ホイヘンスの原理について説明できる。4
波の反射の法則、屈折の法則、および回折について説明できる。4
弦の長さと弦を伝わる波の速さから、弦の固有振動数を求めることができる。4
気柱の長さと音速から、開管、閉管の固有振動数を求めることができる(開口端補正は考えない)。4
共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。4
光の反射角、屈折角に関する計算ができる。4
電気導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。4
オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。4
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。4
ジュール熱や電力を求めることができる。4

評価割合

試験課題合計
総合評価割合20050250
得点20050250
000