電子計測

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電子計測
科目番号 0149 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 電子計測と制御 田所嘉昭著(森北出版)を教科書として用いる。
担当教員 熊﨑 裕教

到達目標

① 電子計測の目的と特長に関する理解
② 計測データの評価に関する事項の理解
③ 最小二乗法に関する理解
④ 周波数変換およびV/F・F/V変換に関する理解
⑤ A/D変換、D/A 変換に関する理解
⑥ 各種の物理量から電気量への変換方法、電子計測器の原理および特長の理解

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電子計測の目的と特長および計測方法の原理(偏位法、置換法,零位法)について理解し、8 割以上正確に説明できる。電子計測の目的と特長および計測方法の原理(偏位法、置換法,零位法)について理解し、6 割以上正確に説明できる。電子計測の目的と特長および計測方法の原理(偏位法、置換法,零位法)について理解できず、説明できない。
評価項目2計測器の確度、相対誤差、デシベル(dB)表示、分散、標準偏差など計測に関する基礎的な事項を理解し、8割以上正確に計算できる。計測器の確度、相対誤差、デシベル(dB)表示、分散、標準偏差など計測に関する基礎的な事項を理解し、6 割以上正確に計算できる。計測器の確度、相対誤差、デシベル(dB)表示、分散、標準偏差など計測に関する基礎的な事項を理解できず、計算できない。
評価項目3最小二乗法について理解し、具体的な数値データを対象として8割以上正確に適用できる。最小二乗法について理解し、具体的な数値データを対象として6 割以上正確に適用できる。最小二乗法について理解できず、具体的な数値データを対象として適用できない。
評価項目4周波数変換およびV/F 変換の動作原理を理解し、8 割以上正確に説明できる。周波数変換およびV/F 変換の動作原理を理解し、6 割以上正確に説明できる。周波数変換およびV/F 変換の動作原理を理解できず、説明できない。
評価項目5A/D 変換、D/A 変換について理解し、具体的な数値データを対象として8 割以上正確に適用できる。A/D 変換、D/A 変換について理解し、具体的な数値データを対象として6 割以上正確に適用できる。A/D 変換、D/A 変換について理解できず、具体的な数値データを対象として適用できない。
評価項目6各種の物理量から電気量への変換方法、代表的な電子計測器について原理および特長を理解し、8 割以上正確に説明できる。各種の物理量から電気量への変換方法、代表的な電子計測器について原理および特長を理解し、6 割以上正確に説明できる。各種の物理量から電気量への変換方法、代表的な電子計測器について原理および特長を理解できず、説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 電子計測は、各種の物理量をどのような方法で認識するかを考え、産業に不可欠な「信頼できる測定」のポイントを習得する学問である。具体的には、計測システムの構成、データ処理法、計測量の変換法、電子計測器の動向、ディジタル計測法など、工学の分野で活用できる能力を身につける。
※実務との関係
 この科目は、企業で半導体製造装置の設計を担当していた教員が、その経験を活かし、計測に関する重要なポイント、計測の原理等について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
 授業は教科書と板書を中心に行い、適宜、演習も取り入れていく。
英語導入計画:なし
注意点:
 授業に集中するとともに実験や他の科目で学んだ内容と結びつけて理解することが大切である。なお,成績評価に教室外学修の内容は含まれる。
学習・教育目標:(D-3 計測・制御系)100%

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 電子計測とは、電子計測の目的と特長 計測方法の原理と、その適用例に関する問題を解くことができる。
(教室外学修)計測方法の原理と、その適用例に関する演習
2週 電子計測システムの構成、SI単位系(デシベルを含む) 単位換算、デシベルに関するに関する問題を解くことができる。
(教室外学修)単位換算、デシベルに関する演習
3週 アナログ計測とディジタル計測 誤差の伝播に関する問題を解くことができる。
(教室外学修)誤差の伝播に関する演習
4週 データ処理Ⅰ 誤差、分散、標準偏差、計測器の確度 分散、標準偏差、確度に関する問題を解くことができる。
(教室外学修)分散、標準偏差、確度に関する演習
5週 データ処理Ⅱ 最小二乗法 最小二乗法に関する問題を解くことができる。
(教室外学修)最小二乗法に関する演習
6週 計測量の変換Ⅰ 電気量への変換(1) 物理量から電気量への変換に関する問題を解くことができる。
(教室外学修)物理量から電気量への変換に関する演習(1)
7週 計測量の変換Ⅱ 電気量への変換(2) 物理量から電気量への変換に関する問題を解くことができる。
(教室外学修)物理量から電気量への変換に関する演習(2)
8週 中間のまとめ 各種物理量センサに関する問題を解くことができる。
(教室外学修)各種物理量センサに関する演習
4thQ
9週 計測量の変換Ⅲ アナログ変換(周波数変換を含む) レベル変換や周波数変換に関する問題を解くことができる。
(教室外学修)レベル変換、周波数変換に関する演習
10週 計測量の変換Ⅳ A/D 変換、D/A 変換 A/D 変換やD/A 変換に関する問題を解くことができる。
(教室外学修)A/D 変換、D/A 変換に関する演習
11週 計測量の変換Ⅴ V/F 変換、F/V 変換 V/F 変換やF/V 変換に関する問題を解くことができる。
(教室外学修)V/F 変換、F/V 変換に関する演習
12週 電子計測器Ⅰ 電圧・電流・インピーダンス・電力測定器 電圧・電流・電力測定器に関する問題を解くことができる。
(教室外学修)電圧・電流・電力測定器に関する演習
13週 電子計測器Ⅱ 波形分析器(スペクトラムアナライザ、FFT) フーリエ変換い関する問題を解くことができる。
(教室外学修)フーリエ変換に関する演習
14週 ディジタル計測法 計測システム、標準インターフェース ディジタル計測システムに関する問題を解くことができる。
(教室外学修)ディジタル計測システムに関する演習
15週 期末試験の解答の解説と総まとめ (教室外学修)期末試験で不正解であった問題など,理解不十分な内容に関する問題を解く。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野計測計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。4
精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。4
SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。4
計測標準とトレーサビリティの関係について説明できる。4
A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。4

評価割合

平常試験期末試験教室外学修合計
総合評価割合10010070270
得点10010070270