応用数学B

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 応用数学B
科目番号 0191 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 基礎解析学(改訂版)(矢野,石原・裳華房)
担当教員 富田 勲

到達目標

①内積、外積の概念を理解し、微分演算子を用いた数学的手法を習得
②電気情報を含む工学専門分野の現象をベクトルを用いて表現できる
③周期関数としての特徴を利用した三角関数の数学的手法を習得
④多くの波動現象がフーリエ級数で表されることを理解できる
⑤ラプラス変換を用いた微分方程式の解法を習得

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ベクトルの代数、微分、積分に関する問題を正確に解くことができる。ベクトルの代数、微分、積分に関する問題をほぼ正確に解くことができる。ベクトルの代数、微分、積分に関する問題を解くことができない。
評価項目2ベクトル場に関する問題を正確に解くことができる。ベクトル場に関する問題をほぼ正確に解くことができる。ベクトル場に関する問題を解くことができない。
評価項目3ベクトル場の積分定理に関する問題を正確に解くことができる。ベクトル場の積分定理に関する問題をほぼ正確に解くことができる。ベクトル場の積分定理に関する問題を解くことができない。
評価項目4フーリエ級数に関する問題をほぼ正確に解くことができる。フーリエ級数に関する問題をほぼ正確に解くことができる。フーリエ級数に関する問題を解くことができない。
評価項目5ラプラス変換に関する問題を正確に解くことができる。ラプラス変換に関する問題をほぼ正確に解くことができる。ラプラス変換に関する問題を解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
微分積分・代数幾何等の基礎数学の知識を基にして、広範な専門分野に応用される数学的手法を習得する。幾何学的直観や物理学的感覚を重視する。計算が上達することも大切であるが、専門分野の現象を数学的に表現し、その意味を解釈できる能力を養うことに主眼を置く。
授業の進め方・方法:
プリントを使用し,授業を進める.要点を書きとめ,各自プリントやノートを充実させ,理解度向上のために(例題等を参考に)演習問題を自分の手で解くことが重要である.この演習と,理解度を確認するための課題等も評価対象となる.授業と演習を通じ,自分の数学の知識を確認しつつ,復習や予習の自宅学習が必須である.また,専門用語の英単語を板書で併記する.英語導入計画:Technical terms
注意点:
成績評価に教室外学修の内容は含まれる。総合点で6割以上が合格。
学習・教育目標:(D-1)100%
JABEE基準1(1):(c)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ベクトルの絶対値、方向余弦、内積(ALのレベルC) 低学年次のベクトルを理解する(教室外学修)低学年で学んだベクトルの内容をまとめる
2週 内積を用いる例、外積の紹介(ALのレベルC) 内積計算を理解する(教室外学修)内積計算に関する演習
3週 外積を用いる例(ALのレベルC) 外積計算を理解する(教室外学修)外積計算に関する演習
4週 ベクトルの微分・積分、スカラー場、ベクトル場(ALのレベルC) スカラー場、ベクトル場を理解する(教室外学修)スカラー場、ベクトル場の例を調べる
5週 ベクトル微分演算子、方向微分係数(ALのレベルC) ベクトル微分演算子を理解する(教室外学修)ベクトル微分演算子に関する演習
6週 勾配(ALのレベルC) 勾配を理解する(教室外学修)勾配を利用する例を調べる
7週 ベクトル場の発散と回転(ALのレベルC) ベクトル場の発散と回転を理解する(教室外学修)ベクトル場の発散と回転に関する演習
8週 中間試験
2ndQ
9週 空間曲線の長さ、接ベクトル(ALのレベルC) 空間曲線の長さ、接ベクトルを理解する(教室外学修)空間曲線の長さ、接ベクトルに関する演習
10週 線積分(ALのレベルC) 線積分を理解する(教室外学修)線積分に関する演習
11週 曲面(ALのレベルC) 曲面を理解する(教室外学修)曲面に関する演習
12週 面積分(ALのレベルC) 面積分を理解する(教室外学修)面積分に関する演習
13週 積分公式(発散定理)(ALのレベルC) 発散定理を理解する(教室外学修)発散定理に関する演習
14週 積分公式(ストークスの定理)(ALのレベルC) ストークスの定理を理解する(教室外学修)ストークスの定理に関する演習
15週 ベクトル解析に関する演問題習の解き方の講義(ALのレベルC) ベクトル解析を理解する(教室外学修)ベクトル解析に関する演問題習の解き方のまとめ
16週
後期
3rdQ
1週 フーリエ級数の定義(ALのレベルC) フーリエ級数に用いる三角関数の性質を理解する(教室外学修)フーリエ級数に用いる三角関数の性質についてまとめる
2週 一般周期のフーリエ級数とフーリエ積分(ALのレベルC) 一般周期のフーリエ級数とフーリエ積分を理解する(教室外学修)一般周期のフーリエ級数とフーリエ積分に関する演習
3週 フーリエ変換(ALのレベルC) フーリエ変換を理解する(教室外学修)フーリエ変換に関する演習
4週 フーリエ積分・フーリエ変換のまとめ(ALのレベルC) パーセバルの恒等式を理解する(教室外学修)パーセバルの恒等式などに関する演習
5週 フーリエ解析と偏微分方程式(ALのレベルC) フーリエ解析で解ける偏微分方程式の分類を理解する(教室外学修)フーリエ解析で解ける偏微分方程式の分類に関する演習
6週 フーリエ解析と双曲型偏微分方程式(ALのレベルC) 変数分離法を用いた双曲型偏微分方程式の解法を理解する(教室外学修)変数分離法を用いた双曲型偏微分方程式に関する演習
7週 フーリエ解析と放物型偏微分方程式(ALのレベルC) 変数分離法を用いた放物型偏微分方程式の解法を理解する(教室外学修)変数分離法を用いた放物型偏微分方程式に関する演習
8週 中間試験
4thQ
9週 フーリエ解析の復習・ラプラス変換の紹介(ALのレベルC) フーリエ解析を復習し、ラプラス変換を理解する(教室外学修)フーリエ解析を復習し、ラプラス変換を紹介する
10週 ラプラス変換の定義(ALのレベルC) ラプラス変換の定義と計算方法を理解する(教室外学修)ラプラス変換の定義と計算に関する演習
11週 ラプラス逆変換、様々なラプラス変換公式(ALのレベルC) ラプラス逆変換と様々なラプラス変換公式を理解する(教室外学修)ラプラス逆変換と様々なラプラス変換公式に関する演習
12週 ラプラス変換による常微分方程式の解法(1(ALのレベルC) ラプラス変換で常微分方程式の解法(1)を理解する(教室外学修)ラプラス変換で常微分方程式を解く演習(1)
13週 ラプラス変換による常微分方程式の解法(2(ALのレベルC) ラプラス変換で常微分方程式の解法(2)を理解する(教室外学修)ラプラス変換で常微分方程式を解く演習(2)
14週 ラプラス変換による常微分方程式の解法(3(ALのレベルC) ラプラス変換で常微分方程式の解法(3)を理解する(教室外学修)ラプラス変換で常微分方程式を解く演習(3)
15週 デルタ関数と合成積(ALのレベルC) デルタ関数と合成積を理解する(教室外学修)デルタ関数と合成積に関する演習
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学積の法則と和の法則を利用して、簡単な事象の場合の数を数えることができる。3
簡単な場合について、順列と組合せの計算ができる。3
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。4
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。4
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。4
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。4
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。4
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。4
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。4
合成関数の導関数を求めることができる。4
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。4
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。4
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。4
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。4
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。4
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。4
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。4
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。4
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。4
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。4
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。4
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。4
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。4
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。4
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。4
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。4
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。4
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。4
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。4
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。4
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。4
独立試行の確率、余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解し、簡単な場合について、確率を求めることができる。3
条件付き確率、確率の乗法定理、独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。3
1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。3

評価割合

試験課題・小テスト合計
総合評価割合40050450
得点40050450