応用物理Ⅰ

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 応用物理Ⅰ
科目番号 0199 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 初歩から学ぶ基礎物理学 力学Ⅱ(小橋有子編集、大日本図書)(参考書)、物理学基礎(第4版)(原 康夫・学術図書)(参考書)、新編物理学(藤城敏幸,東京教学社)(参考書)、物理学入門(宮下精二 サイエンス社)(参考書)、物理学演習テキスト(物理学演習テキスト編集委員会 学術図書)(参考書)、物理学(小出昭一郎 裳華房)(参考書)。
担当教員 富田 勲

到達目標

(1) 力学の物理の概念を理解し、その応用として具体的な問題を説明することができる。
(2) 電磁気学の物理の概念を理解し、その応用として具体的な問題を説明することができる。
(3) 熱統計物理の基礎の概念を理解し、その応用として具体的な問題を説明することができる。
(4) 物性物理学の初歩の概念を理解し、その応用として具体的な問題を説明することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1力学の物理の概念を理解し、その応用として具体的な問題を正確(8 割以上)の正答率で説明することができる。力学の物理の概念を理解し、その応用として具体的な問題をほぼ正確(6 割以上)の正答率で説明することができる。力学の物理の概念を理解し、その応用として具体的な問題を解くことができない。
評価項目2電磁気学の物理の概念を理解し、その応用として具体的な問題を正確(8 割以上)の正答率で説明することができる。電磁気学の物理の概念を理解し、その応用として具体的な問題をほぼ正確(6 割以上)の正答率で説明することができる。電磁気学の物理の概念を理解し、その応用として具体的な問題を解くことができない。
評価項目3熱統計物理の基礎の概念を理解し、その応用として具体的な問題を正確(8割以上)の正答率で説明することができる。熱統計物理の基礎の概念を理解し、その応用として具体的な問題をほぼ正確(6 割以上)の正答率で説明することができる。熱統計物理の基礎の概念を理解し、その応用として具体的な問題を解くことができない。
評価項目4現代物理学の初歩の概念を理解し、その応用として具体的な問題を正確(8割以上)の正答率で説明することができる。現代物理学の初歩の概念を理解し、その応用として具体的な問題をほぼ正確(6 割以上)の正答率で説明することができる。現代物理学の初歩の概念を理解し、その応用として具体的な問題を解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
講義受講者は、環境システムデザイン工学の学習目標の習得を目指し、前期は運動現象の理解のために力学を学習し、後期は、電磁気学、熱統計物理学、現代物理学の初歩を習得する。これらの力学、電磁気学、熱統計力学、現代物理学を含む応用物理の学習によって、各物理現象をより深く理解すると共に、それらの工学への応用法を身に付ける。
授業の進め方・方法:
講義受講者は、力学、電磁気学、熱統計力学、現代物理学の初歩の幅広い領域の現象について熟考して理解を深めると良い。受身ではなく、講義に参加する積極性が重要である。
注意点:
成績評価に教室外学修の内容は含まれる。
学習・教育目標:(D-2力学系)100%
JABEE基準1(1):(d)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 運動の表し方(ALのレベルC) 力学法則を理解する(教室外学修)力学法則のまとめ
2週 自由落下、慣性運動(ALのレベルC) 自由落下、慣性運動を理解する(教室外学修)自由落下、慣性運動のまとめ
3週 ニュートン力学による運動の見方(ALのレベルC) ニュートン力学を理解する(教室外学修)ニュートン力学のまとめ
4週 運動量とエネルギー(ALのレベルC) 運動量とエネルギーを理解する(教室外学修)運動量とエネルギーのまとめ
5週 摩擦のある運動(ALのレベルC) 摩擦のある運動を理解する(教室外学修)摩擦のある運動のまとめ
6週 慣性力(ALのレベルC) 慣性力を理解する(教室外学修)慣性力のまとめ
7週 振動現象(ALのレベルC) 振動現象を理解する(教室外学修)振動現象のまとめ
8週 中間試験
2ndQ
9週 力学に関する演習問題の解き方の講義(ALのレベルC) 運動の力学を理解する(教室外学修)運動の力学のまとめ
10週 物体の回転運動、慣性モーメント(ALのレベルC) 物体の回転運動を理解する(教室外学修)物体の回転運動のまとめ
11週 斜面のころがり運動(ALのレベルC) 斜面のころがり運動を理解する(教室外学修)斜面のころがり運動のまとめ
12週 弾性体、圧力の向きと伝達(ALのレベルC) 弾性体、圧力の向きと伝達を理解する(教室外学修)弾性体、圧力の向きと伝達のまとめ
13週 静止流体の圧力(ALのレベルC) 静止流体の圧力を理解する(教室外学修)静止流体の圧力のまとめ
14週 流体の運動(ALのレベルC) 流体の運動を理解する(教室外学修)流体の運動のまとめ
15週 複合的な力学現象(ALのレベルC) 複合的な力学現象を理解する(教室外学修)複合的な力学現象のまとめ
16週
後期
3rdQ
1週 電気現象に関するガウスの法則(ALのレベルC) 電気現象に関するガウスの法則を理解する(教室外学修)電気現象に関するガウスの法則のまとめ
2週 磁気現象に関するガウスの法則(ALのレベルC) 磁気現象に関するガウスの法則を理解する(教室外学修)磁気現象に関するガウスの法則のまとめ
3週 ファラデーの法則(ALのレベルC) ファラデーの法則を理解する(教室外学修)ファラデーの法則のまとめ
4週 アンペールの法則(ALのレベルC) アンペールの法則を理解する(教室外学修)アンペールの法則のまとめ
5週 マックスウェル方程式(ALのレベルC) マックスウェル方程式を理解する(教室外学修)マックスウェル方程式のまとめ
6週 熱力学の第1 法則(ALのレベルC) 熱力学の第1法則を理解する(教室外学修)熱力学の第1法則のまとめ
7週 熱力学の第2 法則(ALのレベルC) 熱力学の第2法則を理解する(教室外学修)熱力学の第2法則のまとめ
8週 中間試験
4thQ
9週 電磁気学・熱力学に関する演習問題の解き方の講義(ALのレベルC) 電磁気学・熱力学を理解する(教室外学修)電磁気学・熱力学に関する演習問題の解き方のまとめ
10週 熱力学の第3 法則(ALのレベルC) 熱力学の第3法則を理解する(教室外学修)熱力学の第3法則のまとめ
11週 物性物理学入門(1)(ALのレベルC) 物性物理学(1)を理解する(教室外学修)物性物理学(1)のまとめ
12週 物性物理学入門(2)(ALのレベルC) 物性物理学(2)を理解する(教室外学修)物性物理学(2)のまとめ
13週 物性物理学入門(3)(ALのレベルC) 物性物理学(3)を理解する(教室外学修)物性物理学(3)のまとめ
14週 物性物理学と最先端技術(ALのレベルC) 物性物理学と最先端技術を理解する(教室外学修)物性物理学と最先端技術のまとめ
15週 熱統計力学・物性物理学に関する演習問題の解き方の講義(ALのレベルC) 熱統計力学・物性物理学を理解する(教室外学修)熱統計力学・物性物理学に関する演習問題の解き方のまとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。4
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。4
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。4
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。4
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。4
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。4
鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。4
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。4
物体に作用する力を図示することができる。4
力の合成と分解をすることができる。4
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。4
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。4
慣性の法則について説明できる。4
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。4
運動方程式を用いた計算ができる。4
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。4
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。4
最大摩擦力に関する計算ができる。4
動摩擦力に関する計算ができる。4
仕事と仕事率に関する計算ができる。4
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。4
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。4
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。4
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。4
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。4
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。4
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。4
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。4
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。4
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。4
力のモーメントを求めることができる。4
角運動量を求めることができる。4
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。4
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。4
重心に関する計算ができる。4
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。4
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。4
原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。4
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。4
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。4
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。4
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。4
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。4
気体の内部エネルギーについて説明できる。4
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。4
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。4
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。4
熱機関の熱効率に関する計算ができる。4
波動波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。4
横波と縦波の違いについて説明できる。4
波の重ね合わせの原理について説明できる。4
波の独立性について説明できる。4
2つの波が干渉するとき、互いに強めあう条件と弱めあう条件について計算できる。4
定常波の特徴(節、腹の振動のようすなど)を説明できる。4
ホイヘンスの原理について説明できる。4
波の反射の法則、屈折の法則、および回折について説明できる。4
弦の長さと弦を伝わる波の速さから、弦の固有振動数を求めることができる。4
気柱の長さと音速から、開管、閉管の固有振動数を求めることができる(開口端補正は考えない)。4
共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。4
光の反射角、屈折角に関する計算ができる。4
電気導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。4
クーロンの法則を説明し、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。4
オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。4
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。4
ジュール熱や電力を求めることができる。4

評価割合

試験課題合計
総合評価割合40050450
得点40050450