到達目標
第3学年で学んだバンド理論をもとに半導体の基礎と応用を学ぶ。半導体を設計・開発するために不可欠である。以下の目標を達成すれば、この科目に関係した技術士の一次試験合格、電験2種合格、国際教科書の演習問題の6割以上正答のレベルまで達している。
①半導体の基本的事項が理解できる。
②半導体の電気伝導及びキャリヤの振る舞いが理解できる。
③pn接合及び金属―半導体接合が理解できる。
④各種半導体デバイスの原理が理解できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 半導体の基礎の説明、基本問題に関する計算をほぼ正確(8割以上)に解くことができる。 | 半導体の基礎の説明、基本問題に関する計算をほぼ正確(6割以上)に解くことができる。 | 半導体の基礎の説明、基本問題に関する計算をほぼ正確(6割未満)に解くことができない。 |
評価項目2 | 半導体の電気伝導及びキャリヤの振る舞い等の説明、基本問題に関する計算をほぼ正確(8割以上)に解くことができる。 | 半導体の電気伝導及びキャリヤの振る舞い等の説明、基本問題に関する計算をほぼ正確(6割以上)に解くことができる。 | 半導体の電気伝導及びキャリヤの振る舞い等の説明、基本問題に関する計算をほぼ正確(6割未満)に解くことができない。 |
評価項目3 | ダイオードやトランジスタの動作原理の説明、基本問題に関する計算をほぼ正確(8割以上)に解くことができる。 | ダイオードやトランジスタの動作原理の説明、基本問題に関する計算をほぼ正確(6割以上)に解くことができる。 | ダイオードやトランジスタの動作原理の説明、基本問題に関する計算をほぼ正確(6割未満)に解くことができない。 |
評価項目4 | 各種半導体デバイスの動作原理の説明、関連の基本問題に関する計算をほぼ正確(8割以上)に解くことができる。 | 各種半導体デバイスの動作原理の説明、関連の基本問題に関する計算をほぼ正確(6割以上)に解くことができる。 | 各種半導体デバイスの動作原理の説明、関連の基本問題に関する計算をほぼ正確(6割未満)に解くことができない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
第3学年で学んだバンド理論をもとに半導 体の基礎と応用を学ぶ。半導体を設計・開発 するために不可欠である。以下の目標を達成 すれば、この科目に関係した技術士の一次試 験合格、電験2種合格、国際教科書の演習問 題の 6 割以上正答のレベルまで達している。 ①半導体の基本的事項が理解できる。 ②半導体の電気伝導及びキャリヤの振る舞い が理解できる。 ③pn接合及び金属―半導体接合が理解でき る。 ④各種半導体デバイスの原理が理解できる。
授業の進め方・方法:
パワーポイント及び板書による授業を行う。パワーポイント資料は一部穴あきで配布する。
授業の最後に必ず課題を科す。難解な式はできるだけ省き、物理的な意味などを定性的に理解できるように授業を行う。最先端の電子デバイスおよびその原理などについて解説する。演習問題及び課題はその日のうちに解くことが大切である。
技術士の一次試験、電験、教科書演習問題に相当した出題の 6 割 以上正答すること。成績評価への重みは均等である。 ①半導体の基礎を説明でき、基本問題に関する計算が6割以上でき る。 ②半導体の電気伝導及びキャリヤの振る舞い等を説明でき、基本問 題に関する計算が6割以上できる。 ③ダイオードやトランジスタの動作原理を説明でき、基本問題に関 する計算が6割以上できる。 ④各種半導体デバイスの動作原理を説明でき、関連の基本問題に関 する計算が6割以上できる。
注意点:
前期:中間試験 100 点+期末試験 100 点+教室外学修 50 点の合計の 得点率(%) 後期:中間試験 100 点+期末試験 100 点+教室外学修 50 点の合計の 得点率(%) 学年:前・後期の重みを等しくして合計し得点率(%)で成績をつけ る。
学習・教育目標 (D-2 材料・バイオ系)100% JABEE 基準1(1):(d)
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
半導体とその種類 元素半導体、化合物半導体、真性半導体、不純物半導体など用語の定義 |
半導体とその種類 元素半導体、化合物半導体、真性半導体、不純物半導体など用語の定義について理解する
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2週 |
ボーアの理論 ボーアの仮説から水素モデルまでを復習 |
ボーアの理論 ボーアの仮説から水素モデルについて理解する
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3週 |
固体のエネルギー帯 帯理論を復習 |
固体のエネルギー帯、帯理論について理解する
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4週 |
結晶内電子の速度と有効質量 負の有効質量の概念を説明 |
結晶内電子の速度と有効質量 負の有効質量の概念について理解する
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5週 |
電気伝導による固体の分類 導体、半導体、絶縁体のバンド理論からの説明 |
電気伝導による固体の分類 導体、半導体、絶縁体のバンド理論からの説明について理解する
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6週 |
半導体のキャリヤ フェルミ・ディラックの物理関数の物理的な意味 |
半導体のキャリヤ フェルミ・ディラックの物理関数の物理的な意味について理解する
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7週 |
キャリヤ密度とフェルミ準位 温度依存性 np積が一定であることの物理的な意味 |
キャリヤ密度とフェルミ準位 温度依存性 np積が一定であることの物理的な意味について理解する
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8週 |
中間試験 |
以上の達成目標を達成していること
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2ndQ |
9週 |
外因性半導体のキャリヤ密度とフェルミ準位 |
外因性半導体のキャリヤ密度とフェルミ準位について理解する
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10週 |
半導体の電気伝導 ドリフト電流 |
半導体の電気伝導 ドリフト電流について理解する
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11週 |
半導体の抵抗率 |
半導体の抵抗率について理解する
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12週 |
半導体の電気伝導 拡散電流 |
半導体の電気伝導 拡散電流について理解する
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13週 |
キャリヤ連続の式 |
キャリヤ連続の式について理解する
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14週 |
ホール効果・磁気抵抗素子 |
ホール効果・磁気抵抗素子について理解する
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15週 |
期末試験 |
以上の達成目標を達成していること
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16週 |
期末試験の解答・解説 pn接合 |
期末範囲の理解とpn接合について理解する
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後期 |
3rdQ |
1週 |
pn接合の電流電圧特性 |
pn接合の電流電圧特性について理解する
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2週 |
pn接合容量 |
pn接合容量について理解する
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3週 |
pn接合の空乏層容量と拡散容量 |
pn接合の空乏層容量と拡散容量について理解する
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4週 |
バイポーラトランジスタの動作原理 |
バイポーラトランジスタの動作原理について理解する
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5週 |
バイポーラトランジスタの電流増幅率 |
バイポーラトランジスタの電流増幅率について理解する
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6週 |
接合形FETの動作原理 |
接合形FETの動作原理について理解する
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7週 |
中間試験 |
以上の達成目標を達成していること
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8週 |
接合形FETの相互コンダクタンス |
接合形FETの相互コンダクタンスについて理解する
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4thQ |
9週 |
金属―半導体接触とショットキー障壁 |
金属―半導体接触とショットキー障壁について理解する
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10週 |
金属―半導体接触のオーミック接触 |
金属―半導体接触のオーミック接触について理解する
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11週 |
MIS FET構造ゲートの動作 |
MIS FET構造ゲートの動作について理解する
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12週 |
MIS FET構造ゲートの反転層の解析 |
MIS FET構造ゲートの反転層の解析について理解する
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13週 |
光導電効果と光起電力効果 |
光導電効果と光起電力効果について理解する
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14週 |
発光デバイス |
発光デバイスについて理解する
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15週 |
期末試験 |
以上の達成目標を達成していること
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16週 |
期末試験の解答・解説 最新の半導体の紹介 |
期末試験の解答・解説 最新の半導体の紹介について理解する
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電子工学 | 結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。 | 3 | |
金属の電気的性質を説明し、移動度や導電率の計算ができる。 | 3 | |
真性半導体と不純物半導体を説明できる。 | 3 | |
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。 | 3 | |
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。 | 3 | |
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。 | 3 | |
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 課題発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 400 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 500 |
基礎的能力 | 200 | 50 | 0 | 0 | 0 | 0 | 250 |
専門的能力 | 200 | 50 | 0 | 0 | 0 | 0 | 250 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |