自動制御

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 自動制御
科目番号 0218 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 Scilab で学ぶシステム制御の基礎(橋本洋志・石井千春・小林裕之・大山恭弘共著,オーム社)
担当教員 長谷川 勝,内藤 治夫,冨田 睦雄,羽渕 仁恵

到達目標

具体的には以下の項目を到達目標とする。
①伝達関数とブロック線図についての理解
②時間応答・周波数応答についての特性の理解
③フィードバック制御系についての理解
④状態方程式についての理解
⑤状態フィードバックとオブザーバについての理解
⑥最適制御についての理解

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1伝達関数とブロック線図に関する問題を正確(8割以上)に解くことができる伝達関数とブロック線図に関する問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる伝達関数とブロック線図に関する問題を解くことができない
評価項目2時間応答・周波数応答に関する問題を正確(8割以上)に解くことができる 時間応答・周波数応答に関する問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる 時間応答・周波数応答に関する問題を解くことができない
評価項目3フィードバック制御系に関する問題を正確(8割以上)に解くことができるフィードバック制御系に関する問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができるフィードバック制御系に関する問題を解くことができない
評価項目4状態方程式に関する問題を正確(8割以上)に解くことができる状態方程式に関する問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる状態方程式に関する問題に関する問題を解くことができない
評価項目5状態フィードバックとオブザーバに関する問題を正確(8割以上)に解くことができる状態フィードバックとオブザーバに関する問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる状態フィードバックとオブザーバに関する問題を解くことができない
評価項目6最適制御に関する問題を正確(8割以上)に解くことができる最適制御に関する問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる最適制御に関する問題を解くことができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本授業では、身の回りの家電機器、工業機器や産業界など幅広い分野において用いられている自動制御の理論である「古典制御理論」と「現代制御理論」を習得する。
授業の進め方・方法:
(前期)授業は、教科書とプリントと板書を中心に行う。
(後期)授業は、教科書とパワーポイントスライドを中心に行う。
注意点:
各自学習ノートを充実させること。授業で用いる制御理論に必要な数学については、教科書にまとめてあるので、必要に応じて復習しながら進める。
なお,成績評価に教室外学修の内容は含まれる。
(D− 2 設計系)100%
JABEE基準1(1):(d)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 システム制御概論 システム制御概論を理解する。(教室外学修)システム制御についてまとめる。
2週 伝達関数 伝達関数を理解する。(教室外学修)電気− 機械系の伝達関数を求める
3週 ブロック線図 ブロック線図を理解する。(教室外学修)ブロック線図の等価変換の例題を解く
4週 システムの時間応答,極・零点との関係(1) システムの時間応答,極・零点との関係を理解する。(教室外学修)1次遅れ要素の時間応答,ならびに極配置との関係についてまとめる
5週 システムの時間応答,極・零点との関係(2) システムの時間応答,極・零点との関係を理解する。(教室外学修)2次遅れ要素の時間応答,ならびに極配置との関係についてまとめる
6週 周波数応答 周波数応答を理解する。(教室外学修)伝達関数のゲインと位相についてまとめる
7週 ボード線図(1) ボード線図を理解する。(教室外学修)1次遅れ要素,2次遅れ要素,その他のボード線図を描く
8週 ボード線図(2) ボード線図を理解する。(教室外学修)複数要素を合成したシステムのボード線図を描く
2ndQ
9週 フィードバック系の安定性と安定判別 フィードバック系の安定性と安定判別を理解する。(教室外学修)ラウスの安定判別法についてまとめる
10週 フィードバック系の安定余裕の評価 フィードバック系の安定余裕の評価を理解する。(教室外学修)ボード線図を用いて安定余裕の評価を行う
11週 フィードバック制御系の目的と基本要素 フィードバック制御系の目的と基本要素を理解する。(教室外学修)P動作,I動作,D動作についてまとめる
12週 フィードバック制御系の実際(1) フィードバック制御系の実際を理解する。(教室外学修)安定なフィードバック制御系を設計する
13週 フィードバック制御系の実際(2) フィードバック制御系の実際を理解する。(教室外学修)位相補償による高応答な制御系を設計する
14週 フィードバック制御系の実際(3) フィードバック制御系の実際を理解する。(教室外学修)フィードバック制御系のカスケード構造についてまとめる
15週 期末試験 古典制御理論を理解する。
16週 期末試験の解答の解説・古典制御理論のまとめ 古典制御理論を理解する。
後期
3rdQ
1週 現代制御理論概説 現代制御理論概説を理解する。(教室外学修)現代制御理論の適用事例をまとめる
2週 状態方程式 状態方程式を理解する。(教室外学修)システムを状態方程式で表す
3週 古典制御と現代制御の関係(C) 古典制御と現代制御の関係を理解する。(教室外学修)状態方程式で表されるシステムの
伝達関数を求める
4週 状態方程式の解(C) 状態方程式の解を理解する。(教室外学修)状態方程式の解を求める例題を解く
5週 線形システムの安定性(C) 線形システムの安定性を理解する。(教室外学修)システムの安定性を求める例題を解く
6週 可制御性と可観測性(C) 可制御性と可観測性を理解する。(教室外学修)可制御性と可観測性を判定する
7週 状態フィードバック(1)(C) 状態フィードバックを理解する。(教室外学修)を理解する。(教室外学修)状態フィードバックについてまとめる
8週 状態フィードバック(2)(C) 状態フィードバックを理解する。(教室外学修)状態フィードバックの制御器の設計を行う
4thQ
9週 状態オブザーバ(1)(C) 状態オブザーバを理解する。(教室外学修)状態オブザーバについてまとめる
10週 状態オブザーバ(2)(C) 状態オブザーバを理解する。(教室外学修)状態オブザーバのオブザーバゲインを求める
11週 状態オブザーバを用いたフィードバック系の安定性(C) 状態オブザーバを用いたフィードバック系の安定性を理解する。(教室外学修)状態オブザーバを用いたフィードバック系の極配置を求める
12週 最適制御及び最適レギュレータ(C) 最適制御及び最適レギュレータを理解する。(教室外学修)最適レギュレータを求める
13週 最適サーボ系 最適サーボ系を理解する。(教室外学修)最適サーボ系についてまとめる
14週 最適ロバストサーボ系(C) 最適ロバストサーボ系を理解する。(教室外学修)最適ロバストサーボ系についての例題を解く
15週 期末試験 現代制御理論を理解する。
16週 期末試験の解答の解説・現代制御理論のまとめ 現代制御理論を理解する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野制御伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。2前2,後3
ブロック線図を用いてシステムを表現することができる。2前3,後2
システムの過渡特性について、ステップ応答を用いて説明できる。2前4,前5
システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。2前11
システムの周波数特性について、ボード線図を用いて説明できる。2前6,前7,前8
フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。2前9,前10,後11

評価割合

前期期末試験前期教室外学習提出後期期末試験後期毎回の講義で行う理解度試験合計
総合評価割合100306040230
前期50%1003000130
後期50%006040100