電子制御工学概論

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 電子制御工学概論
科目番号 0001 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 各教員作成の資料を使う.
担当教員 福永 哲也,森口 博文,北川 秀夫,遠藤 登,小林 義光,栗山 嘉文,枝本 雅史,河野 託也,青木 佳史

到達目標

電子制御工学科で学んでいく専門分野の内容を俯瞰し,専門科目や関連する基礎科目を学ぶモチベーションを説明できるようにすることが本科目の目的である.
具体的には以下の項目を目標とする.
① インターネット,メール等を利用した情報収集,発信を適切に行うことができる.
② 電気の基本を理解し,簡単な直流回路,交流回路,電子部品,直流発電などの仕組みを適切に説明できる.
③ 機械工学分野における制御システムの基本的構成を理解できる.
④ 数学や物理の基礎科学と専門分野の関わりと,数学の基礎事項を理解できる.
岐阜高専ディプロマポリシー:(A),(D)および(E)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1情報リテラシーに留意し,必要な情報の収集と発信の基礎について8割以上の的確さで行える.情報リテラシーに留意し,必要な情報の収集と発信の基礎について6割以上の的確さで行える.情報リテラシーを理解していない,または必要な情報の収集と発信ができない.
評価項目2簡単な直流回路、交流回路、電子部品、直流発電などの説明および基本的な計算を8割以上の的確さで行える.簡単な直流回路、交流回路、電子部品、直流発電などの説明および基本的な計算を6割以上の的確さで行える.簡単な直流回路、交流回路、電子部品、直流発電などの説明および基本的な計算をできない.
評価項目3機械工学分野における制御システムの基本的構成が8割以上説明できる.機械工学分野における制御システムの基本的構成が6割以上説明できる.機械工学分野における制御システムの基本的構成が説明できない.
評価項目4数学や物理の基礎科学と専門分野の関わりと,数学の複数の基礎事項を8割以上説明できる.数学や物理の基礎科学と専門分野の関わりと,数学の複数の基礎事項を6割以上説明できる.数学や物理の基礎科学と専門分野の関わりと,数学の複数の基礎事項を説明できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本学科で今後学ぶ科目の基礎として,電子制御工学科で学ぶ専門科目間,あるいは専門科目と基礎科目との関係を俯瞰する.またコンピュータを用いた情報検索・発信を適切に行うための情報リテラシーを身に付ける。
授業の進め方・方法:
コンピュータの利用方法は演習を通じて学ぶ.また工学分野で重要となる考え方の基礎や計算方法も演習を通じて学ぶ.
適宜演習課題を提示すると共に課題を課す.自ら興味を深めて課題に取り組むこと.担当者:第1回:福永,第2回:遠藤,第3回:福永,第4回:福永,第5回:枝本,第6回:枝本,第7回:青木,第8回:北川,第9回:小林,第10回:小林,第11回:栗山,第12回:栗山,第13・14回:森口・河野,第15回:福永

英語導入計画:Technical terms
注意点:
本科目では,電子制御工学科で学ぶ内容を概説する.各自で興味を持った内容をより深く学習してほしい.基礎科目を学ぶ上で,学んだことの活用方法に疑問が出た場合は,本科目に立ち戻ってその意義を再確認してほしい.
授業の内容を確実に身につけるために、予習・復習が必須である.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 (福永):概要(電子制御工学科の概要,レポートの書き方,ワープロソフトの使い方,メールシステムやLMSの利用方法等)(ALのレベルC) 本校メールシステムやコンピュータシステムおよびLMSを利用し,基本的な操作がができる.また,レポート等の基本的書き方を習得できる.
2週 (遠藤):情報リテラシー(テクニカルライティング,表計算ソフト等の利用)
(ALのレベルC)
検索テーマに沿った情報をインターネットで検索し,必要な情報を整理し体裁の整った文章を作成できる.表計算ソフト等によりデータを視覚化しまとめることができる.
3週 (福永):電気電子系(電気の基本(物質における電気とは)と直流回路の基本的性質(オームの法則、抵抗の性質、ジュール熱等)について)(ALのレベルC) 電子等の物質の構造と電気の関係,および直流回路の基本的性質(オームの法則、抵抗の性質、ジュール熱等)について理解し、それらの基本的な計算問題等をとくことができる.
4週 (福永):電気電子系(電気と磁気の関係について基本を理解し、その作用(直流電動機、直流発電機)を知る)(ALのレベルC) 電気と磁気の基本的関係とその応用(直流電動機、直流発電機)について理解し、それらの基本的な計算問題等を解くことができる.
5週 (枝本):電気電子系 交流回路の基礎
(ALのレベルC)
交流の取り扱い(正弦波交流、周波数、周期、弧度法、角周波数、最大値と瞬時値、実効値、位相)について理解し、それらの基本的な計算問題を解くことができる.
6週 (枝本):電気電子系 交流回路の基礎
(ALのレベルC)
交流の取り扱い(抵抗、コイル、コンデンサに流れる電流、誘導性リアクタンス、容量性リアクタンス、インピーダンス)について理解し、それらの基本的な計算問題を解くことができる.
7週 (青木):電気電子系
半導体を使った回路部品の基礎
アナログ回路とデジタル回路の違いを説明できる.
能動素子と受動素子の違いを説明できる.
8週 (北川):機械系
機械・制御系の研究紹介(ロボット応用の事例)(ALのレベルC)
機械系の制御システムの基本的構成を説明できる.
2ndQ
9週 (小林):機械系
機械・制御系の研究紹介(磁気浮上の事例)(ALのレベルC)
機械系の制御システムの基本的構成を説明できる.
10週 (小林):機械系
機械・制御系の研究紹介(移動ロボットの事例)(ALのレベルC)
機械系の制御システムの基本的構成を説明できる.
11週 (栗山):機械系
機械・制御系の研究紹介(ALのレベルC)
機械系の制御システムの基本的構成を説明できる.
12週 (栗山):機械系
機械・制御系の研究紹介(ALのレベルC)
機械系の制御システムの基本的構成を説明できる.
13週 (河野):数物系 電気系や機械系の専門分野における基礎科学との関わりを知る.(ALのレベルC) 電気系や機械系の専門分野について、数学や物理の基礎科学との関わりを説明できる.
14週 (森口):数物系 三角関数,ベクトル,複素数など基礎数学を専門分野に応用するのに教科書だけでなく多面的情報を試して自力で理解できる. 各用語の概念のイメージを意識して,三角関数,ベクトル,複素数などの計算を説明できる.
15週 (福永):授業のまとめ 授業を振り返り,学習内容を再確認する
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。1
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。1
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電力電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。2
情報系分野その他の学習内容オームの法則、キルヒホッフの法則を利用し、直流回路の計算を行うことができる。1
トランジスタなど、ディジタルシステムで利用される半導体素子の基本的な特徴について説明できる。1
少なくとも一つの具体的なコンピュータシステムについて、起動・終了やファイル操作など、基本的操作が行える。1
少なくとも一つの具体的なオフィススイート等を使って、文書作成や図表作成ができ、報告書やプレゼンテーション資料を作成できる。1
少なくとも一つのメールツールとWebブラウザを使って、メールの送受信とWebブラウジングを行うことができる。1
分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。1
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。1

評価割合

試験課題合計
総合評価割合0100100
得点0100100