化学A

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 化学A
科目番号 0016 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:化学基礎,化学(数研出版)/問題集:リードα化学基礎+化学(数研出版)
担当教員 上原 敏之,池上 尚

到達目標

以下の各項目を到達目標とする。
①化学結合の理解
②物質量の理解
③化学反応の量的関係の理解
④気体の体積と圧力・温度の関係の理解
⑤希薄溶液の性質の理解

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1化学結合を理解し,それに関する問題をほぼ正確に解くことができる。化学結合を理解し,それに関する問題を6割以上解くことができる。化学結合を理解していない。
評価項目2物質量を理解し,それに関する問題をほぼ正確に解くことができる。物質量を理解し,それに関する問題を6割以上解くことができる。物質量を理解していない。
評価項目3化学反応の量的関係を理解し,それに関する問題をほぼ正確に解くことができる。化学反応の量的関係を理解し,それに関する問題を6割以上解くことができる。化学反応の量的関係を理解していない。
評価項目4気体の体積と圧力・温度の関係を理解し,それに関する問題をほぼ正確に解くことができる。気体の体積と圧力・温度の関係を理解し,それに関する問題を6割以上解くことができる。気体の体積と圧力・温度の関係を理解していない。
評価項目5希薄溶液の性質を理解し,それに関する問題をほぼ正確に解くことができる。希薄溶液の性質を理解し,それに関する問題を6割以上解くことができる希薄溶液の性質を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
目に見えない原子や分子などの微視的概念を通して正しい物質観を身につける。さらに,実験の過程を観察して科学的な見方を養い,それらの現象の根底に内在する原理や法則を見出す能力を習得すると同時に,危険物や劇物の取り扱いを通して化学物質に対する安全意識を高める。

授業の進め方・方法:
授業は教科書を中心に進め,演習には相当の時間を当てる。
注意点:
よく聞いていれば理解できるはずであるので,板書したことだけでなく理解できたこともノートにメモし,授業時間内に理解するよう努めること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 化学と人間生活 化学が人間生活に深く関わっていることを理解する。
2週 混合物と純物質 物質が混合物と純物質に分類されることを理解する。
3週 物質とその成分 物質は,その成分となる元素からできていることを理解する。
4週 物質の三態と熱運動 物質には三つの状態が存在することを理解し,熱運動とのかかわりを理解する。
5週 原子とその構造 原子の構造を理解する。
6週 イオン 原子からイオンができる仕組みを理解する。
7週 周期表 元素の周期律を理解する。
8週 演習 第7週までの内容の問題を6割以上解くことができる。
2ndQ
9週 イオン結合 イオン結合を理解する。
10週 分子と共有結合 分子は共有結合によってできていることを理解する。
11週 分子間にはたらく力 分子間にはたらく力を理解する。
12週 共有結合結晶,金属結合 共有結合や金属結合によって,物質ができることを理解する。
13週 原子量・分子量・式量 原子量を理解し,分子量,式量が計算できる。
14週 物質量 物質量にかかわる計算ができる。
15週 期末試験
16週 復習(答案返却)
後期
3rdQ
1週 化学反応式と物質量 化学反応式を書いて,物質量にかかわる計算ができる。
2週 演習 化学反応式を書いて,物質量にかかわる計算ができる。
3週 実験 基本操作 理化学器具や化学物質の正しい取り扱いの方を体得する。
4週 気液平衡と蒸気圧 気液平衡と蒸気圧を理解する。
5週 気体の体積 圧力や温度によって気体の体積が変化することを理解する。
6週 気体の状態方程式 気体の状態方程式を理解し,この式を使うことができる。
7週 演習 気体の状態方程式を理解し,この式を使うことができる。
8週 中間試験
4thQ
9週 混合気体の圧力 分圧の法則を理解し,分圧を計算できる。
10週 実在気体 実在気体と理想気体に違いを理解する。
11週 実験 分子量の測定 気体の状態方程式を使って,シクロヘキサンの分子量を求められる。
12週 溶解とそのしくみ 溶解の仕組みを理解する。
13週 希薄溶液の性質 希薄溶液の性質を理解する。
14週 反応熱 反応熱を理解する。
15週 期末試験
16週 復習(答案返却)

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。3
洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて説明できる。3前6
物質が原子からできていることを説明できる。3
単体と化合物がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。3
同素体がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。3
純物質と混合物の区別が説明できる。3
混合物の分離法について理解でき、分離操作を行う場合、適切な分離法を選択できる。3
物質を構成する分子・原子が常に運動していることが説明できる。3後14
水の状態変化が説明できる。3
物質の三態とその状態変化を説明できる。3
ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。3
気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。3
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。3
同位体について説明できる。3
放射性同位体とその代表的な用途について説明できる。3
原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。3
価電子の働きについて説明できる。3
原子のイオン化について説明できる。3
代表的なイオンを化学式で表すことができる。3
原子番号から価電子の数を見積もることができ、価電子から原子の性質について考えることができる。3
元素の性質を周期表(周期と族)と周期律から考えることができる。3
イオン式とイオンの名称を説明できる。3
イオン結合について説明できる。3
イオン結合性物質の性質を説明できる。3
イオン性結晶がどのようなものか説明できる。3
共有結合について説明できる。3
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。3
自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。3
金属の性質を説明できる。3
原子の相対質量が説明できる。3
天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを説明できる。3
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。3
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。3
気体の体積と物質量の関係を説明できる。3
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。3
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。3
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。3
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。3
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。3
化学実験化学実験実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。2
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。2
測定と測定値の取り扱いができる。3
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。3
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。2
ガラス器具の取り扱いができる。2
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。2
試薬の調製ができる。3
代表的な気体発生の実験ができる。2
代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。3

評価割合

試験小テスト・課題合計
総合評価割合200120320
前期10080180
後期10040140