電子回路

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 電子回路
科目番号 0040 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 電子回路(和田ら,実教出版)
担当教員 小木曽 里樹

到達目標

以下の項目を目標とする。
①半導体の特性を理解する
②バイアス回路の計算法を理解する
③小信号増幅回路の計算法を理解する
④負帰還の概念を理解する
⑤オペアンプ回路の計算法を理解する

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ダイオード、トランジスタの静特性を(8割以上)理解し、応用できること。ダイオード、トランジスタの静特性を(6割以上)理解し、応用できること。ダイオード、トランジスタの静特性を理解し、応用できない。
評価項目2トランジスタの各種バイアス回路の計算が(8割以上)できること。トランジスタの各種バイアス回路の計算が(6割以上)できること。トランジスタの各種バイアス回路の計算ができない。
評価項目3hパラメータを用いた小信号増幅回路の計算が(8割以上)できること。hパラメータを用いた小信号増幅回路の計算が(6割以上)できること。hパラメータを用いた小信号増幅回路の計算ができない。
評価項目4負帰還の概念を(8割以上)理解し、説明できること。負帰還の概念を(6割以上)理解し、説明できること。負帰還の概念を理解し、説明できない。
評価項目5各種オペアンプ回路の入出力特性を(8割以上)計算できること各種オペアンプ回路の入出力特性を(6割以上)計算できること各種オペアンプ回路の入出力特性を計算できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
半導体の基本特性を理解し、増幅回路を主体とした回路に応用する方法を習得する
授業の進め方・方法:
授業はLMS上の動画配信を主とし,Teams・ミニットペーパーでの疑問点に答える.各自学習ノートを充実させること。
注意点:
学習・教育目標:(D-4)100%

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電子回路とは アナログとディジタルの違いを理解する
2週 線形と非線形 電子回路の非線形性を理解する
3週 テブナンの定理 テブナンの定理を理解する
4週 ダイオードとその働き ダイオードの特性を理解する
5週 整流回路 ダイオードを用いる整流回路の動作を説明できる
6週 トランジスタとその働き トランジスタの特性を理解する
7週 FETとその働き FETの特性を理解する
8週 直流・交流の分離と増幅回路 カップリングコンデンサの働きと増幅回路の基礎について説明できる
2ndQ
9週 トランジスタを用いる増幅回路と直流増幅度 増幅回路の増幅度について理解する
10週 交流信号の増幅 適切なバイアスがあると仮定したとき,交流信号の増幅度を計算できる
11週 バイアス回路 バイアス回路の必要性を説明でき,バイアスを計算できる.
12週 トランジスタ増幅回路の入出力抵抗 トランジスタ増幅回路の入出力抵抗の概念を説明でき,計算できる
13週 トランジスタの小信号等価回路 トランジスタのhパラメータを理解する
14週 小信号等価回路の簡略化 hパラメータ等価回路による増幅度の計算ができる
15週 前期のまとめ
16週
後期
3rdQ
1週 オペアンプの働き
オペアンプの差動増幅特性を理解する
2週 オペアンプと負帰還
オペアンプを負帰還で使用する方法、オペアンプによる反転増幅回路を理解する
3週 オペアンプで増幅する オペアンプによる非反転増幅回路の計算ができる
4週 オペアンプで演算する オペアンプの演算回路を理解する
5週 帰還回路の基礎(ALのレベルC) 帰還回路について増幅度を計算でき、その利得変動が小さくなることを計算できる
6週 周波数特性の改善 負帰還による周波数特性の改善を理解する
7週 オペアンプの性能 オペアンプの各種特性を理解する
8週 中間試験
4thQ
9週 非線形演算器 オペアンプによる非線形演算を理解する
10週 フィルタ回路 オペアンプを用いるフィルタ回路の計算ができる
11週 発振回路の基礎とRC発振回路の働き 正帰還による発振条件を理解し、RC発振回路の発振条件を導くことができる
12週 LC発振回路の働きと水晶振動子 RC発振回路の発振条件を導くことができ、水晶振動子を用いる場合周波数を精度良く決められる理由を説明できる
13週 AM変調 AM変調の原理を理解し、計算ができる
14週 AM復調 AM復調の原理を理解し、同期検波の計算ができる
15週 後期のまとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子回路ダイオードの特徴を説明できる。4前4,前5,後9
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。3前6,前13,前14
FETの特徴と等価回路を説明できる。3前7
利得、周波数帯域、入力・出力インピーダンス等の増幅回路の基礎事項を説明できる。3前9,前10,前11,前12,前14,後5,後6,後7,後10
トランジスタ増幅器のバイアス供給方法を説明できる。3前11,前14
演算増幅器の特性を説明できる。3後1,後2,後7
演算増幅器を用いた基本的な回路の動作を説明できる。3後3,後4,後5,後6,後9,後10
発振回路の特性、動作原理を説明できる。3後11,後12,後13,後14
電子工学電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。2前7

評価割合

前期期末試験後期期末試験課題・小テスト合計
総合評価割合100100150350
得点100100150350