情報処理Ⅱ

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 情報処理Ⅱ
科目番号 0050 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 新・明解C言語 入門編(柴田望洋著,ソフトバンククリエイティブ)
担当教員 遠藤 登

到達目標

以下の各項目を到達目標とする。
① 関数を用いたプログラミングができる。
② ポインタを用いたプログラミングができる。
③ 構造体を用いたプログラミングができる。
④ ファイル処理のプログラミングができる。
⑤ PICマイコンの基本プログラミングができる。
岐阜高専ディプロマポリシー:(D)および(E)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ポインタを十分に理解し、メモリイメージを持ってプログラムを8割以上の正確さで作成できる。ポインタの基礎を理解し,ポインタを利用したプログラムが6割以上の正確さで作成できる。ポインタの基礎を理解していない。
評価項目2問題解決のために必要とされるデータ構造を自ら考え8割以上の正確さでプログラムを作成できる。構造体の基礎を理解し、要求される構造体を利用したプログラムを6割以上の製作さで作成できる。構造体の基礎が理解できていない。
評価項目3外部ファイルへの入出力を利用したプログラミングが8割以上の正確さでできる。外部ファイルへの入出力を利用したプログラミングが6割以上の正確さでできる。外部ファイルへの入出力を利用したプログラミングができない。
評価項目4Arduinoマイコンにより割込み処理等の複雑な処理の制御を8割以上の正確さでプログラミングできる。Arduinoマイコンを用いてLEDの点灯プログラムなど、基本的な周辺機器の制御プログラムが作成できる。Arduinoマイコンを用いたプログラムができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
2年で学習したC言語の基本を踏まえ、関数,ポインタ,構造体を使った高度なプログラミングの能力をつける。また基本的なマイコンプログラミングの能力をつける。
授業の進め方・方法:
授業では,講義だけでなく自らプログラムを作成・実行・エラー処理をすることでプログラミング技術を身に付けるように進める。
英語導入計画:Technical Terms
(事前準備の学習)情報処理Ⅰの復習をしておくこと
注意点:
プログラミングに参考となる資料は,LMSに置くので適宜参照すること。
授業の内容を確実に身につけるために,予習・復習が必須である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 関数形式マクロ
(ALのレベルC)
関数形式マクロを理解する
2週 ソートアルゴリズム
(ALのレベルC)
バブルソート,セレクションソード,インサーションソートについて理解する
3週 列挙体と再帰関数
(ALのレベルC)
列挙体と再帰関数について基本的な使い方を理解する
4週 入出力と文字
(ALのレベルC)
getchar関数を使った基本的なプログラムを作成できる
5週 再帰関数と文字入力の演習
(ALのレベルC)
やや応用的なプログラムの演習
6週 文字列操作
(ALのレベルC)
文字列を扱う基本的なプログラムを作成できる
7週 ポインタの基礎
(ALのレベルC)
ポインタの基礎を理解する
8週 中間試験
2ndQ
9週 ポインタの利用
(ALのレベルC)
ポインタを使った基礎的なプログラムを作成できる
10週 配列とポインタの演習
(ALのレベルC)
配列とポインタの関係について理解する
11週 文字列とポインタ
(ALのレベルC)
配列、文字列、ポインタを利用した基本的なプログラムを作成できる
12週 ポインタによる文字列関数
(ALのレベルC)
ポインタを使った文字列に関するライブラリ関数の動作を理解する
13週 構造体1
(ALのレベルC)
構造体の基礎を理解する
14週 構造体2
(ALのレベルC)
構造体を利用した基本プログラムを理解する
15週 前期のまとめ
16週
後期
3rdQ
1週 前期の復習
(ALのレベルC)
前期の内容を確認し,理解を深める
2週 構造体3
(ALのレベルC)
構造体を利用した応用プログラムを理解する
3週 ファイル処理1
(ALのレベルC)
ファイル処理の基本を理解する
4週 ファイル処理2
(ALのレベルC)
ファイル処理を利用したプログラムが作成できる
5週 マイコンプログラミングについて
(ALのレベルC)
マイコンプログラミングの基礎(ポートアクセス)について理解する
6週 LED点灯制御
(ALのレベルC)
ダイナミック点灯制御について理解する
7週 マイコン内部でのプログラムの実行過程
(ALのレベルC)
マイコン内部でのプログラム実行の様子について理解する
8週 中間試験
4thQ
9週 スイッチ信号入力
(ALのレベルC)
スイッチによるデータ入力と,それに対応してLED表示を変更するプログラムが作成できる
10週 割り込み処理
(ALのレベルC)
割込み処理の考え方を理解する
11週 A/Dコンバータ
(ALのレベルC)
マイコン内蔵のA/D変換器を利用したプログラムを作成できる
12週 タイマー割込み1
(ALのレベルC)
タイマー割込みを利用したプログラムを作成できる
13週 タイマー割込み2
(ALのレベルC)
PWM信号によりLEDの輝度制御プログラムを作成できる
14週 自由課題
(ALのレベルC)
これまでの学習内容を踏まえ,各自で仕様を検討しプログラムを作成できる
15週 学年のまとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。3
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。3
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。3
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。3
専門的能力分野別の専門工学機械系分野情報処理プログラムを実行するための手順を理解し、操作できる。3
定数と変数を説明できる。3
整数型、実数型、文字型などのデータ型を説明できる。3
演算子の種類と優先順位を理解し、適用できる。3
算術演算および比較演算のプログラムを作成できる。3
データを入力し、結果を出力するプログラムを作成できる。4
条件判断プログラムを作成できる。4
繰り返し処理プログラムを作成できる。4
一次元配列を使ったプログラムを作成できる。4
情報系分野プログラミング代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。3
プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。3
変数の概念を説明できる。4
データ型の概念を説明できる。4
制御構造の概念を理解し、条件分岐を記述できる。4
制御構造の概念を理解し、反復処理を記述できる。4
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。3
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。3
与えられたソースプログラムを解析し、プログラムの動作を予測することができる。3
ソフトウェアアルゴリズムの概念を説明できる。3
与えられたアルゴリズムが問題を解決していく過程を説明できる。3
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを説明できる。2
整列、探索など、基本的なアルゴリズムについて説明できる。2
計算機工学整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。4
小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。3
基本的な論理演算を行うことができる。3
情報数学・情報理論コンピュータ上での数値の表現方法が誤差に関係することを説明できる。2
コンピュータ上で数値計算を行う際に発生する誤差の影響を説明できる。2
分野別の工学実験・実習能力情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。3
ソフトウェア生成に利用される標準的なツールや環境を使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。3
ソフトウェア開発の現場において標準的とされるツールを使い、生成したロードモジュールの動作を確認できる。2
フローチャートなどを用いて、作成するプログラムの設計図を作成することができる。2
問題を解決するために、与えられたアルゴリズムを用いてソースプログラムを記述し、得られた実行結果を確認できる。2

評価割合

試験小テスト・レポート合計
総合評価割合300240540
前期20070270
後期100170270