概要:
ディジタル回路で使われる2進数やブール代数の基礎を理解し、実際のディジタル回路で使用される基本論理素子を理解した上で、組み合わせ論理回路、順序論理回路を中心としたディジタル回路の構成や仕組み、更にはその設計法を習得する。
授業の進め方・方法:
教科書と板書を中心に行なうので,各自学習ノートを充実させること。演習問題を配布するので,この問題を解くことで理解を深める。配布する演習問題の解答をレポートにして提出すること。時間的な余裕がある場合には、ディジタル回路キットを組立てて,その回路構成を解析・理解し,動作確認を行ってレポートにまとめるなどの作業を行う。
英語導入計画:Technical terms
注意点:
単に問題の解き方だけを覚え、テストができればよいと考えるのではなく、実際に使われているディジタル回路の機能や回路構成などの本質を理解するよう努力してもらいたい。演習課題にも丁寧に取り組んで、ディジタル回路の理解を深めてほしい。なお、成績評価に教室外学修の内容も含まれる。
学習・教育目標:(Dー4)100%
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ディジタル回路とは何か |
ディジタル回路とアナログ回路の違い、およびディジタル回路の特徴を理解する。
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2週 |
ディジタル回路の数体系及び基数変換法 |
ディジタル回路で扱われる数体系(2進数、8進数、16進数)と基数変換法について理解する。
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3週 |
情報交換用符号,ディジタル回路の基礎 (2進数の四則演算と負数表現) (ALのレベルC) |
2進数の四則演算と2進数で負数を表す補数表現について理解する。
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4週 |
ブール代数と論理式,基本論理素子と真理値表 |
基本論理素子と真理値表及びブール代数による論理式表現について理解する。
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5週 |
論理回路記号(MIL記号)による表現,論理式による表現 (ALのレベルC) |
論理式を、基本論理ゲート記号(MIL記号)によって表現することを理解する。
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6週 |
真理値表と論理式表現1 (加法標準形:最小項形式) |
真理値表から加法標準形(最小項形式)による論理式を導く手法を理解する。
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7週 |
真理値表と論理式表現2 (乗法標準形:最大項形式) (ALのレベルC) |
真理値表から乗法標準形(最大項形式)による論理式を導く手法を理解する。
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8週 |
前期中間試験 |
ー
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2ndQ |
9週 |
論理式とタイミングチャート |
論理式で表現された回路に対して、入力信号を加えた時の出力信号を表したタイミングチャートについて理解する。
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10週 |
ブール代数の諸定理とド・モルガンの定理 |
ブール代数の諸定理及び、正論理と負論理の関係を示すド・モルガンの定理を理解する。
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11週 |
ブール代数の諸定理とそれを用いた論理式の簡単化 (ALのレベルC) |
ブール代数の諸定理を用いて論理式を簡単化する手法を理解する。
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12週 |
カルノー図による論理式の簡単化,ドントケアを用いた簡単化 (ALのレベルC) |
カルノー図の描き方、カルノー図を用いた論理式の簡単化の手法について理解する。
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13週 |
ディジタル回路の設計法,ディジタル回路の実現 |
真理値表を書いて論理式を求め、簡単化することによりディジタル回路が設計できることを理解する。
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14週 |
組合せ論理回路の基礎 (ALのレベルC) |
基本的な組合せ論理回路の仕様を与えてからディジタル回路を設計する手法を理解する。
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15週 |
組合せ論理回路のまとめ |
組合せ論理回路の設計とディジタル回路化に至るプロセスを理解する。
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16週 |
前期期末試験 |
ー
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後期 |
3rdQ |
1週 |
フリップフロップ(RSフリップフロップ,RSTフリップフロップ) |
順序論理回路の基礎としてのフリップフロップの機能とその回路構成の理解、非同期式回路としてのRSフリップフロップについて理解する。
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2週 |
フリップフロップ(Dフリップフロップ) |
同期式RSフリップフロップ及びD型フリップフロップの機能と回路構成について理解する。
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3週 |
フリップフロップ(JKフリップフロップ) (ALのレベルC) |
同期式JKフリップフロップの機能と回路構成について理解する。
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4週 |
フリップフロップの応用回路 (ALのレベルC) |
D型フリップフロップとJKフリップフロップを用いた応用回路の例について理解する。
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5週 |
簡単な順序論理回路の設計 |
順序論理回路の特徴と、状態遷移図について理解する。
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6週 |
順序論理回路の応用1(非同期式カウンタ,同期式カウンタ) |
非同期式カウンタ及び同期式カウンタの種類とその回路の作り方について理解する。
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7週 |
順序論理回路の応用2(同期式2n進カウンタの設計) (ALのレベルC) |
同期式2n進カウンタの機能と回路構成について理解する。
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8週 |
後期中間試験 |
―
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4thQ |
9週 |
順序論理回路の応用3 (同期式n進カウンタの設計) (ALのレベルC) |
同期式n進カウンタの機能と回路構成について理解する。
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10週 |
順序論理回路の応用4 (シフトレジスタ,ジョンソンカウンタ,リングカウンタ) (ALのレベルC) |
シフトレジスタ,ジョンソンカウンタ,リングカウンタについてその機能と回路構成について理解する。
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11週 |
組合せ論理回路の応用1(エンコーダ・デコーダ) |
エンコーダ,デコーダについてその機能と回路構成について理解する。
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12週 |
組合せ論理回路の応用2(マルチプレクサ・デマルチプレクサ) |
マルチプレクサ・デマルチプレクサについてその機能と回路構成について理解する。
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13週 |
組合せ論理回路の応用3(大小比較回路,一致・不一致回路,パリティ回路) (ALのレベルC) |
大小比較回路,一致・不一致回路,パリティ回路についてその機能と回路構成について理解する。
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14週 |
組合せ論理回路の応用4(2進加算・減算,半加算器,全加算器,並列加算器) (ALのレベルC) |
2進加算・減算のための半加算器,全加算器,並列加算器及び、半減算器、全減算器、並列減算器についてその機能と回路構成について理解する。
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15週 |
後期期末試験 |
ー
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16週 |
ディジタル回路の総まとめ |
ディジタル回路システムの設計に関する基本を理解する。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | 計算機工学 | 整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。 | 2 | |
基数が異なる数の間で相互に変換できる。 | 3 | |
基本的な論理演算を行うことができる。 | 2 | |
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。 | 3 | |
論理式の簡単化の概念を説明できる。 | 3 | |
簡単化の手法を用いて、与えられた論理関数を簡単化することができる。 | 3 | |
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。 | 3 | |
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。 | 3 | |
組合せ論理回路を設計することができる。 | 2 | |
フリップフロップなどの順序回路の基本素子について、その動作と特性を説明することができる。 | 3 | |
レジスタやカウンタなどの基本的な順序回路の動作について説明できる。 | 3 | |
与えられた順序回路の機能を説明することができる。 | 2 | |
順序回路を設計することができる。 | 2 | |