応用数学C

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 応用数学C
科目番号 0088 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 基礎解析学(改訂版)(矢野,石原・裳華房)
担当教員 森口 博文

到達目標

直接測定可能な量の実数と異なるが,多くの工学的分野や他の応用数学に応用される複素関数の微分や積分を理解し計算できる力を身につける.具体的には以下の項目を目標とする.微分積分や線形代数を含む数学は基礎知識として関連あり,微分積分などの応用事例としての理解が深まることも期待できる.
(1)正則とコーシー・リーマン方程式の理解
(2)いろいろな基本的な正則関数の理解
(3)複素積分の定義とコーシーの積分公式による計算
(4)留数と留数定理による複素積分の計算
(5)複素積分の応用としての実積分の計算
(6)関数の等角写像やローラン展開などの計算

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1複素関数の微分と正則、その条件であるコーシー・リーマン方程式に関する問題を 8 割以上解く ことができる.複素関数の微分と正則、その条件であるコーシー・リーマン方程式に関する問題をほぼ正確(6 割以上)に解くことができる.複素関数の微分と正則、その条件であるコーシー・リーマン方程式に関する問題を解くことができない.
評価項目2いろいろな基本的な正則関数に関する問題を 8 割以上解くことができる.いろいろな基本的な正則関数に関する問題をほぼ正確(6 割以上)に解くことができる.いろいろな基本的な正則関数に関する問題を解くことができない.
評価項目3複素積分の定義,コーシーの定理や積分公式を利用した複素積分に関する計算問題を 8 割以上解く ことができる.複素積分の定義,コーシーの定理や積分公式を利用した複素積分に関する計算問題をほぼ正確(6 割以上)に解くことができる.複素積分の定義,コーシーの定理や積分公式を利用した複素積分に関する計算問題を解くことができない.
評価項目4ローラン展開と留数定理の関係を理解し,留数定理による複素積分に関する計算問題を 8 割以上解くことができる.ローラン展開と留数定理の関係を理解し,留数定理による複素積分に関する計算問題をほぼ正確(6 割以上)に解くことができる.ローラン展開と留数定理の関係を理解し,留数定理による複素積分に関する計算問題を解くことができない.
評価項目5複素積分の応用としての実積分に関する計算問題を 8 割以上解くことができる.複素積分の応用としての実積分に関する計算問題をほぼ正確(6 割以上)に解くことができる.複素積分の応用としての実積分に関する計算問題を解くことができない.
評価項目6複素関数の等角写像やテイラー展開・ローラン展開の計算問題を 8 割以上解くことができる.複素関数の等角写像やテイラー展開・ローラン展開の計算問題をほぼ正確(6 割以上)に解くことができる.複素関数の等角写像やテイラー展開・ローラン展開の計算問題を解くことができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
授業の進め方・方法:
授業で教科書,画像配信とプリントを利用する.(例題等を参考に)多くの演習問題を自分の手で解いて,自然科学特有の思考の流れをつかみ他に適用できるように努めてもらいたい.また単に公式適用の練習で済ませるのではなく,本質にある不可欠な概念とそれらの関係を考えてもらいたい.授業と演習を通じて自分の数学の知識を確認して,復習や予習の自宅学習も必要である.1~3年数学の教科書を持参して利用すると良い.
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 複素関数の微分(微分の定義,正則,導関数)
2週 複素関数の微分(コーシー・リーマンの方程式,正則)
3週 複素関数の微分(調和関数,基本的な正則関数)
4週 複素関数の微分(基本的な正則関数,逆関数,対数関数)
5週 複素関数の積分(複素積分の定義,不定積分,コーシーの定理)
6週 複素関数の積分(コーシーの積分公式(表示) )
7週 複素関数の積分(コーシーの積分公式(表示) の拡張)
8週 中間試験
4thQ
9週 複素関数の積分(テイラー展開とローラン展開)
10週 複素関数の積分(特異点の分類と極・留数)
11週 複素関数の積分(留数定理による複素積分)
12週 複素関数の応用(三角関数を含む実定積分)
13週 複素関数の応用(有理関数の無限積分)
14週 複素関数の応用(等角写像)
15週 期末試験の解答の解説など,複素関数の応用
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題・小テスト合計
総合評価割合20016216
得点20016216