機械運動学Ⅰ

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 機械運動学Ⅰ
科目番号 0093 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 工業力学入門 第2版,(伊藤勝悦 著,森北出版)
担当教員 小林 義光

到達目標

電子制御設計において,制御対象の運動についての理解や運動方程式の導出が必要である.本授業は,第1,2学年の物理学で学んだ力学の知識を基にして,特に機械の運動に関わる力学の習得を目標とする.
① 力とモーメント,力のつり合いについての理解
② 重心についての理解
③ 直線運動と平面運動についての理解
④ 運動方程式についての理解
⑤ 剛体の運動についての理解
⑥ 力積,運動量についての理解

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1力とモーメント、力のつり合いに関する問題を正確(8割以上)に解くことができる。力とモーメント、力のつり合いに関する問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる。力とモーメント、力のつり合いに関する問題を解くことができない。
評価項目2重心に関する問題を正確(8割以上)に解くことができる。重心に関する問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる重心に関する問題を解くことができない。
評価項目3直線運動と平面運動に関する問題を正確(8割以上)に解くことができる。直線運動と平面運動に関する問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる。直線運動と平面運動に関する問題を解くことができない。
評価項目4運動方程式に関する問題を正確(8割以上)に解くことができる。運動方程式に関する問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる運動方程式に関する問題を解くことができない。
評価項目5剛体の運動に関する問題を正確(8割以上)に解くことができる。剛体の運動に関する問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる剛体の運動に関する問題を解くことができない。
評価項目6力積・運動量に関する問題を正確(8割以上)に解くことができる。力積・運動量に関する問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる力積・運動量に関する問題を解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
授業の進め方・方法:
授業は,教科書と板書を中心に講義と演習で進めるので,講義ノートを充実させること.より理解を深めるため,授業の最後に適宜問題演習を行う.
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 力とモーメント(1):力の定義,単位,大きさと向き,つり合い
2週 力とモーメント(2):力の合成と分解
3週 力とモーメント(3):力のモーメント,偶力と偶力のモーメント
4週 力とつり合い(1):力のつり合いとは,3力のつり合い
5週 力とつり合い(2):力のつり合い条件式
6週 力とつり合い(3):トラスの解法
7週 前期中間の復習
8週 中間試験
2ndQ
9週 重心(1)重心の定義と代表的な図形の重心
10週 重心(2)重心の計算
11週 直線運動(1)変位,速度,加速度
12週 直線運動(2)落下運動,等加速度運動
13週 平面運動(1)変位,速度,加速度
14週 平面運動(2)円運動
15週 前期の総復習(期末試験解答解説など)
16週
後期
3rdQ
1週 運動方程式(1):運動の法則,ダランベールの原理
2週 運動方程式(2):運動方程式の導出
3週 運動方程式(3):向心力と遠心力
4週 剛体の運動(1):慣性モーメントの基礎
5週 剛体の運動(2):平行軸の定理,直交軸の定理
6週 剛体の運動(3):慣性モーメントの計算
7週 後期中間の復習
8週 中間試験
4thQ
9週 剛体の運動(4):角運動方程式
10週 剛体の運動(5):角運動方程式
11週 力積と運動量
12週 仕事、エネルギー動力
13週 摩擦
14週 滑車
15週 後期の総復習(期末試験解答解説など)
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。2
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。2
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。2
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。2
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。2
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。2
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。2
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。2
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。2
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。2
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。2
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。2
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。2
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。2
仕事の意味を理解し、計算できる。2
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。2
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。2
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。2
動力の意味を理解し、計算できる。2
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。2
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。2
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。2

評価割合

試験課題・小テスト合計
総合評価割合400100500
前期20050250
後期20050250