現代社会と法

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 現代社会と法
科目番号 0108 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 テキストとして『スタンダード法学』を、資料集として3年次の政治経済の資料集を使用する
担当教員 菅原 崇,空 健太,小早川 裕悟

到達目標

①社会における法の役割と意義を自らの言葉で説明することができる。
②法(憲法・民法・刑法・労働法・会社法など)の趣旨や内容を適切に理解することができる
③時事問題を法的な観点から考察し、社会のあり方を考えることができる
④論述の構造を理解し、自分の主張を論理的に伝えることができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
到達目標①現代社会における法の意義を問う説明問題を正確(8割以上)に解くことができる現代社会における法の意義を問う説明問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる現代社会における法の意義を問う説明問題を解くことができない
到達目標②法(法律)の趣旨や内容に関する知識確認問題を正確(8割以上)に解くことができる法(法律)の趣旨や内容に関する知識確認問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる法(法律)の趣旨や内容に関する知識確認問題をあまり(6割未満)解くことができない
到達目標③時事問題を取り上げ、その内容を適切に理解し要約するとともに、法的な観点から考察した結果を論理的に伝えることができる時事問題を取り上げ、その内容を適切に理解し要約しているが、考察や伝え方のいずれかに改善の余地がある時事問題を取り上げ、その内容を適切に理解し要約しているが、考察と伝え方の両方に改善の余地がある
到達目標④明確な主張とそれを支える根拠が複数ある説得力のある一貫した論述を行うことができる明確な主張とそれを支える根拠が複数ある論述を行うことができるが,全体の一貫性に課題がある論述としての構成に大きな課題がある

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本授業は,これまでの社会系教科目の学習の総まとめとして位置付ける。法社会における市民として,法を正しく理解し,法を適切に活用して問題を解決する力を養うことを目的とする。
この目標を達成するために,主に授業では次の4点を具体的な目標とする。
1.法が社会において果たしている役割を説明することができる。
2.法が想定する社会のあり方を,具体的な法をもとに考察することができる。
3.法を主張の根拠として適切に使用することができる。
4.民主主義社会の市民として,法を活用して論理的な意見を論述で表現することができる。
これらが達成されたかどうかは,授業中の質疑応答や課題,定期考査によって評価する。
授業の進め方・方法:
・授業は基本的に学生の活動と発表を中心とします.提示した課題を実施して来ないと授業に十分に参加することはできないので注意してください.
・授業中は正解不正解を恐れず,論理的に自らの考えを答えるように努力してください.また,対話や議論に参加することを求めます.
注意点:
学習・教育目標:(A-1)100%
英語導入計画:なし

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 前期授業ガイダンス
(ALのレベルC)
この授業の目標・進め方・評価方法を理解する。課題1を提示
2週 法の目的
(ALのレベルC)
テキスト第1章を理解する。Quizで理解度チェック
3週 法の特徴/学び方
(ALのレベルC)
テキスト第3章を理解する。Quizで理解度チェック
4週 法の適用/論理的な思考
(ALのレベルA)
現代社会の考察を発表する/テキスト第7章を理解する。Quizで理解度チェック
5週 論述トレーニング(1)
(ALのレベルC)
現代社会の考察を発表する/論述の要素と構成を理解する。課題2提示
6週 法の解釈
(ALのレベルC)
現代社会の考察を発表する/テキスト第8章を理解する。Quizで理解度チェック
7週 法の効力/民主主義と決め方(1)
(ALのレベルC)
テキスト第9章を理解する。Quizで理解度チェック/民主主義社会における「決め方」の重要性を理解する
8週 裁判と法/民主主義と決め方(2)
(ALのレベルC)
テキスト第10章を理解する。Quizで理解度チェック/民主的な「決め方」のバリエーションを理解する。課題3提示
2ndQ
9週 民主主義と決め方(3)
(ALのレベルC)
民主的な「決め方」の背景にある思想を理解する。
10週 民主主義と決め方(4)
(ALのレベルC)
民主義社会における「決め方」について自分の考えを整理し共有する
11週 国家と法(1)
(ALのレベルC)
憲法の成立経緯と基本原理を理解する。Quizで理解度チェック
12週 国家と法(2)
(ALのレベルC)
統治の仕組みについて理解する。Quizで理解度チェック
13週 国家と法(3)
(ALのレベルC)
統治の仕組みについて理解する。Quizで理解度チェック
14週 犯罪と法(1)
(ALのレベルC)
犯罪と刑罰について理解する。Quizで理解度チェック。課題4を提示
15週 犯罪と法(2)
(ALのレベルC)
刑罰に関する手続きについて理解する。Quizで理解度チェック。到達度評価について理解する。
16週 到達度評価(前期期末試験)
後期
3rdQ
1週 犯罪と法(3)
(ALのレベルC)
犯罪と法についての映像教材を視聴し考える。課題5を提示
2週 犯罪と法(4)
(ALのレベルC)
犯罪と法についての映像教材を視聴し考える。
3週 市民と法(1)
(ALのレベルC)
現代社会の考察を発表する/取引関係をめぐる規律について理解する。Quizで理解度チェック
4週 市民と法(2)
(ALのレベルC)
現代社会の考察を発表する/取引関係をめぐる規律について理解する。Quizで理解度チェック。課題6を提示
5週 市民と法(3)
(ALのレベルC)
現代社会の考察を発表する/取引関係をめぐる規律について理解する。Quizで理解度チェック
6週 市民と法(4)
(ALのレベルC)
家族関係をめぐる規律について理解する。Quizで理解度チェック。課題4を提示
7週 市民と法(5)
(ALのレベルC)
紛争と裁判について理解する。Quizで理解度チェック
8週 ビジネスと法(1)
(ALのレベルC)
知的財産法について理解する。Quizで理解度チェック
4thQ
9週 ビジネスと法(2)
(ALのレベルC)
労働をめぐる規律について理解する。Quizで理解度チェック
10週 ビジネスと法(3)
(ALのレベルC)
労働をめぐる規律について理解する。Quizで理解度チェック
11週 ビジネスと法(4)
(ALのレベルC)
労働をめぐる規律について理解する。Quizで理解度チェック
12週 国際社会と法
(ALのレベルC)
国際社会における法の意義と課題について理解する。Quizで理解度チェック
13週 現代社会と法(1)
(ALのレベルC)
現代社会と法の関係について分析する
14週 現代社会と法(2)
(ALのレベルC)
現代社会と法の関係について分析する
15週 現代社会と法(3)
(ALのレベルC)
現代社会と法の関係について分析する
16週 到達度評価(後期期末試験)

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地理歴史的分野世界の資源、産業の分布や動向の概要を説明できる。3
民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。3
近代化を遂げた欧米諸国が、19世紀に至るまでに、日本を含む世界を一体化していく過程について、その概要を説明できる。3
帝国主義諸国の抗争を経て二つの世界大戦に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、平和の意義について考察できる。3
第二次世界大戦後の冷戦の展開からその終結に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、そこで生じた諸問題を歴史的に考察できる。3
19世紀後期以降の日本とアジア近隣諸国との関係について、その概要を説明できる。3
公民的分野人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について考察できる。3
自己が主体的に参画していく社会について、基本的人権や民主主義などの基本原理を理解し、基礎的な政治・法・経済のしくみを説明できる。4
現代社会の考察現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。4
工学基礎グローバリゼーション・異文化多文化理解グローバリゼーション・異文化多文化理解それぞれの国の文化や歴史に敬意を払い、その違いを受け入れる寛容さが必要であることを認識している。3
様々な国の生活習慣や宗教的信条、価値観などの基本的な事項について説明できる。3
異文化の事象を自分たちの文化と関連付けて解釈できる。3
それぞれの国や地域の経済的・社会的な発展に対して科学技術が果たすべき役割や技術者の責任ある行動について説明できる。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3
他者の意見を聞き合意形成することができる。3
合意形成のために会話を成立させることができる。3
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3
複数の情報を整理・構造化できる。3
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3
事実をもとに論理や考察を展開できる。3
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3

評価割合

試験課題/論述参加/関与合計
総合評価割合404020100
前期20201050
後期20201050