機械運動学Ⅰ

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 機械運動学Ⅰ
科目番号 0155 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「工業力学(改訂版)」、吉村靖夫・米内山誠 著、コロナ社
担当教員 小林 義光

到達目標

下記の各項目を到達目標とする。
①力とモーメント、力のつり合いの理解
②重心の理解
③直線運動と平面運動の理解
④運動方程式の理解
⑤剛体の運動の理解
⑥仕事、動力、エネルギーの理解

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1力とモーメント、力のつり合いの応用問題が解ける。力とモーメント、力のつり合いの基本問題が解ける。力とモーメント、力のつり合いの問題が解けない。
評価項目2重心の応用問題が解ける。重心の基本問題が解ける。重心の問題が解けない。
評価項目3直線運動と平面運動の応用問題が解ける。直線運動と平面運動の基本問題が解ける。直線運動と平面運動の問題が解けない。
評価項目4運動方程式の応用問題が解ける。運動方程式の基本問題が解ける。運動方程式の問題が解けない。
評価項目5剛体の運動の応用問題が解ける。剛体の運動の基本問題が解ける。剛体の運動の問題が解けない。
評価項目6仕事、動力、エネルギーの応用問題が解ける。仕事、動力、エネルギーの基本問題が解ける。仕事、動力、エネルギーの問題が解けない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電子制御設計において、制御対象の運動についての理解や運動方程式の導出が必要である。本授業は、第1、2学年の物理学で学んだ力学の知識を基にして、特に機械の運動に関わる力学の習得を目標とする。
授業の進め方・方法:
授業は、教科書と板書を中心に講義と演習で進める。
英語導入計画:Technical terms
注意点:
講義ノートを充実させ、演習問題に取り組むことで、理解を深めることを期待している。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 静力学の基礎:力とベクトル(ALレベルC) 力とベクトルが理解でき演習問題が解ける。
2週 静力学の基礎:1点に働く力の合成と分解(ALレベルC) 1点に働く力の合成と分解が理解でき演習問題が解ける。
3週 静力学の基礎:1点に働く力のつり合い(ALレベルC) 1点に働く力のつり合いトが理解でき演習問題が解ける。
4週 静力学の基礎:力のモーメント(ALレベルC) 力のモーメンが理解でき演習問題が解ける。
5週 剛体に働く力:着力点の異なる力の合成、偶力と偶力のモーメント(ALレベルC) 着力点の異なる力の合成、偶力と偶力のモーメントが理解でき演習問題が解ける。
6週 剛体に働く力:着力点の異なる力のつり合い(ALレベルC) 着力点の異なる力のつり合い理解でき演習問題が解ける。
7週 前期中間の復習(ALレベルC) 第1~6週の授業内容が総合的に理解でき応用問題が解ける。
8週 中間試験
2ndQ
9週 摩擦(ALレベルC) 重心の基礎が理解でき演習問題が解ける。
10週 重心:重心の基礎(ALレベルC) 重心の計算が理解でき演習問題が解ける。
11週 重心:重心の計算(ALレベルC) 並進運動が理解でき演習問題が解ける。
12週 運動学:直線運動(ALレベルC) 回転運動が理解でき演習問題が解ける。
13週 運動学:放物運動(ALレベルC) ニュートンの運動の法則、慣性力が理解でき演習問題が解ける。
14週 前期期末の復習(ALレベルC) 求心力と遠心力が理解でき演習問題が解ける。
15週 講義のまとめ
16週
後期
3rdQ
1週 運動学:回転運動(ALレベルC) 回転運動が理解でき演習問題が解ける。
2週 物体の運動学:ニュートンの運動の法則(ALレベルC) ニュートンの運動の法則が理解でき演習問題が解ける。
3週 物体の運動学:慣性力(ALレベルC) 慣性力が理解でき演習問題が解ける。
4週 物体の運動学:求心力と遠心力(ALレベルC) 求心力と遠心力が理解でき演習問題が解ける。
5週 剛体の運動学:角運動方程式と慣性モーメント(ALレベルC) 角運動方程式と慣性モーメントが理解でき演習問題が解ける。
6週 剛体の運動学:慣性モーメントの計算(ALレベルC) 慣性モーメントの計算が理解でき演習問題が解ける。
7週 後期中間の復習(ALレベルC) 第1~6週の授業内容が総合的に理解でき応用問題が解ける。
8週 中間試験
4thQ
9週 剛体の運動学:剛体の平面運動(ALレベルC) 剛体の平面運動が理解でき演習問題が解ける。
10週 運動力と力積:運動量と力積、運動量保存の法則(ALレベルC) 運動量と力積、運動量保存の法則が理解でき演習問題が解ける。
11週 運動力と力積:角運動量と力積のモーメント(ALレベルC) 角運動量と力積のモーメントが理解でき演習問題が解ける。
12週 仕事、動力、エネルギーの基礎(ALレベルC) 仕事、動力、エネルギーの基礎が理解でき演習問題が解ける。
13週 エネルギー保存の法則(ALレベルC) 摩擦が理解でき演習問題が解ける。
14週 後期期末の復習(ALレベルC) 第9~13週の授業内容が総合的に理解でき応用問題が解ける。
15週 講義のまとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3前12,前13,後1
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3前12,前13,後1
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3後2,後3
力のモーメントを求めることができる。3後10,後11
角運動量を求めることができる。3後10,後11
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。3後10,後11
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。3前5,前6
重心に関する計算ができる。3前10,前11
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。3後5,後6
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。3後9
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。2前1
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。3前2
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。3前3
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。2前4
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。3前5
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。3前6
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。2前12,前13
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。2前12,前13
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。3後2
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。3後2
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。3後2
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。2後1
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。3後4
仕事の意味を理解し、計算できる。2後12
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。3後12
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。2後13
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。3後13
動力の意味を理解し、計算できる。3後13

評価割合

試験課題・小テスト合計
総合評価割合400100500
前期20050250
後期20050250