材料の力学Ⅱ

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 材料の力学Ⅱ
科目番号 0232 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 「材料力学」,中島正貴著,コロナ社
担当教員 栗山 嘉文

到達目標

以下の項目を目標とする.
①片持ちはりにおける分布荷重とせん断力・曲げモーメントの関係の理解
②単純はりにおける分布荷重とせん断力・曲げモーメントの関係の理解
③各種の支持はりにおける断面2次モーメントの理解
④単純はりにおける曲げ応力の理解
⑤各種の支持はりにおけるたわみの基礎式の理解

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1片持ちはりにおいて,分布荷重に対するせん断力と曲げモーメントの式を導出でき,図示することが8割以上できる. 片持ちはりにおいて,分布荷重に対するせん断力と曲げモーメントの式を導出でき,図示することが6割以上できる. 片持ちはりにおいて,分布荷重に対するせん断力と曲げモーメントの式を導出できず,図示することもできない.
評価項目2単純はりにおいて,分布荷重に対するせん断力と曲げモーメント の式を導出でき,図示することが8割以上できる.単純はりにおいて,分布荷重に対するせん断力と曲げモーメント の式を導出でき,図示することが6割以上できる.単純はりにおいて,分布荷重に対するせん断力と曲げモーメント の式を導出できず,図示することもできない.
評価項目3各種の支持はりにおいて,分布荷重に対するせん断力と曲げモーメント の式を導出でき,図示することが8割以上できる.各種の支持はりにおいて,断面2次モーメントの計算が6割以上 できる.各種の支持はりにおいて,断面2次モーメントの計算ができない.
評価項目4単純はりにおいて集中荷重に対する曲げ応力の計算が8割以上できる.単純はりにおいて集中荷重に対する曲げ応力の計算が6割以上できる.単純はりにおいて集中荷重に対する曲げ応力の計算ができない.
評価項目5各種の支持はりにおいて,たわみの基礎式からたわみとたわみ角の計算が8割以上できる.各種の支持はりにおいて,たわみの基礎式からたわみとたわみ角の計算が6割以上できる.各種の支持はりにおいて,たわみの基礎式からたわみとたわみ角の計算ができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
材料の力学は機械・構造物の設計における材料の強度計算に不可欠の学問である.第3学年に引き続き,材料の強度計算に必要な基礎理論と計算法について広く学習する.また,はり,軸の問題に関して,基礎式の導出過程および式の持つ物理的意味を詳しく学び,工学の広範な分野への応用力を育成する.
授業の進め方・方法:
第3学年で学んだ「材料の力学」に関する講義を継承し,その本質が理解できるように身近な事項を取り上げ,精選した問題について丁寧に解説する.
注意点:
学生は,学んだ「材料の力学」が強度計算の上でどのように応用可能かについて問題意識を持って欲しい.授業内容は入門であるので,さらに教科書参考書等による自主的な勉学が望まれる.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 単純はりの断面に働く力とモーメント(集中荷重)の復習 前年度の復習と応用”(教室外学習)3年次の学習内容に関する演習に関する演習”
2週 片持ちはりの断面に働く力とモーメント(等分布荷重) 片持ちはりの断面に働く力とモーメント(等分布荷重)のせん断力と曲げモーメントのグラフの作成”(教室外学習)片持ちはりの断面に働く力とモーメント
に関する演習”
3週 片持ちはりの断面に働く力とモーメント(三角形状分布荷重) 片持ちはりの断面に働く力とモーメント(三角形状分布荷重)のせん断力と曲げモーメントのグラフの作成”(教室外学習)片持ちはりの断面に働く力とモーメントに関する演習”
4週 単純はりの断面に働く力とモーメント(集中荷重)の復習 前年度に学習した単純はりの断面に働く力とモーメント(集中荷重)の復習”(教室外学習)単純はりの断面に働く力とモーメントに関する演習”
5週 単純はりの断面に働く力とモーメント(等分布荷重) 単純はりの断面に働く力とモーメント(等分布荷重)のせん断力と曲げモーメントのグラフの作成”(教室外学習)単純はりの断面に働く力とモーメントに関する演習”
6週 単純はりの断面に働く力とモーメント(三角形状分布荷重) 単純はりの断面に働く力とモーメント(三角形状分布荷重)のせん断力と曲げモーメントのグラフの作成”(教室外学習)単純はりの断面に働く力とモーメントに関する演習”
7週 まとめ(ALのレベルC) 複合問題の実施”(教室外学習)応用問題に関する演習に関する演習”
8週 中間試験 中間試験の実施
4thQ
9週 はりの曲げ応力 はりの曲げ応力に関する基礎”(教室外学習)はりの曲げ応力に関する演習”
10週 断面2次モーメント 断面2次モーメントの算出基礎”(教室外学習)断面2次モーメントに関する演習”
11週 断面2次モーメント 断面2次モーメントの応用”(教室外学習)断面2次モーメントに関する演習”
12週 たわみの基礎式(片持ちはりに分布荷重) たわみの基礎式(片持ちはりに分布荷重)の基礎”(教室外学習)たわみの基礎式に関する演習”
13週 たわみの基礎式(単純はりに分布荷重) たわみの基礎式(単純はりに分布荷重)の基礎”(教室外学習)たわみの基礎式に関する演習”
14週 まとめ(ALのレベルC) 複合問題の実施”(教室外学習)複合問題に関する演習”
15週 期末試験問題返却,模範解答の提示,達成度評価などを実施 期末試験問題の解説”(教室外学習)に関する演習”
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。3
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。3
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。3
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。3
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。3
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。3
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。3
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。3
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。3
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。3
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。3
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。3
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。3
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。3
各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。3

評価割合

中間試験期末試験学外学習合計
総合評価割合333334100
基礎的能力333334100