電子計算機Ⅰ

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 電子計算機Ⅰ
科目番号 0235 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 図解コンピュータアーキテクチャ入門 第2版(堀圭太郎著,森北出版,2011.11)
担当教員 福永 哲也

到達目標

以下の各項目を到達目標とする.
① 計算機における数の表現とその演算について理解する.
② 計算機に用いられる論理回路について理解する.
③ 計算機の基本構成とオペレーティングシステムの役割を理解する.
④ 命令セットアーキテクチャについて理解する.
⑤ 演算・制御アーキテクチャについて理解する.
⑥ データベースの構造とSQLについて理解する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1計算機における数の表現とそ の演算方法を説明し計算できる.計算機における数の表現とその演 算方法を説明できる。計算機における数の表現とその演 算方法を理解できない。
2計算機の基本構成とオペレーティングシステムの役割を説明し既存のコンピュータシステムについて構成を理解できる.計算機の基本構成とオペレーティングシステムの役割を説明できる.計算機の基本構成とオペレーティングシステムの役割を説明できない.
3命令セットアーキテクチャを説明しコンピュータの実問題に適用できる。命令セットアーキテクチャを説明できる。命令セットアーキテクチャが説明できない。
4演算アーキテクチャを説明し演算を行うことができる。演算アーキテクチャを説明できる。演算アーキテクチャを説明できない。
5制御アーキテクチャを説明しコンピュータの動作を理解できる。制御アーキテクチャを説明できる。制御アーキテクチャを説明できない。
6データベースを設計・構築し,SQLを利用できる.データベースとSQLについて説明できる.データベースとSQLについて説明できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
4年次にまでに学んだ電子・情報系科目を基礎として主にハードウェアの観点から計算機の基本的な構成を学ぶ.単純な論理回路を組み合わせていくことで,計算機を実現できることを理解することが目標である.
授業の進め方・方法:
計算機に関する基礎知識について講義するとともに,机上でのアーキテクチャ設計実習等を適宜行う.
英語導入計画:Technical terms
注意点:
ディジタル回路や C 言語の知識を前提として授業を進める.特に,ブール代数や論理回 路はよく復習し,習熟しておくこと.ディジタル計算機の基本である 2 進数と論理回路についてよく理解し,複雑な 計算機がこれらによって実現されていることを理解してほしい.
なお,成績評価に教室外学修の内容は含まれる.
学習・教育目標:(E)100% 
JABEE基準1(1):(c)(d)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 計算機の歴史 アナログ計算機とディジタル計算機の違いを説明出来る.
2週 計算機の基本構成とオペレーティングシステムの役割 計算機の基本構成とオペレーティングシステムの役割を説明出来る.
3週 計算機とプログラミング プログラムがどのように実行されるか説明出来る.
4週 命令セットアーキテクチャ 命令セットアーキテクチャの概念を説明出来る.
5週 ハーバードアーキテクチャ・CISCとRISC ノイマン型とハーバード型のアーキテクチャの違い,CISCとRISCの違いを説明出来る.
6週 命令セットアーキテクチャの設計
(AL レベル C)
簡単な命令セットアーキテクチャを設計できる.
(教室外学習)命令セットアーキテクチャの設計に関する演習
7週 演算アーキテクチャ 演算アーキテクチャの概念を説明出来る.
8週 算術論理演算装置の設計
(AL レベル C)
ディジタル計算機における加減乗除の原理を説明出来る.
(教室外学習)算術論理演算装置の設計に関する演習
2ndQ
9週 制御アーキテクチャ 制御アーキテクチャの概念を説明出来る.
10週 制御アーキテクチャと命令デコーダの設計1
(AL レベル C)
CPUに用いられる論理回路について説明し簡単なCPUを設計できる。
11週 制御アーキテクチャと命令デコーダの設計2
(AL レベル C)
簡単なCPUを設計できる.
(教室外学習)命令デコーダの設計に関する演習
12週 リレーショナルデータベース 役割と仕組み リレーショナルデータベースの概念を説明できる.
13週 リレーショナルデータベース SQL SQLを使い、データベースにアクセスできる.
14週 リレーショナルデータベース 設計
(AL レベル C)
データベースを設計できる.
15週 期末試験
16週 期末試験の解説 計算機の実際

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。3
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。3
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。3
コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。2
システムプログラムコンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの位置づけを説明できる。2
その他の学習内容データモデル、データベース設計法に関する基本的な概念を説明できる。3
データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。3

評価割合

試験課題小テスト合計
総合評価割合1001010120
得点1001010120