システム制御Ⅰ

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 システム制御Ⅰ
科目番号 0242 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 演習で学ぶ現代制御理論(森 泰親,森北出版,2014,10)
担当教員 遠藤 登

到達目標

以下の各項目を到達目標とする。
①基本的な機械系・電気系の制御システムを状態方程式により記述できる
②状態方程式に対する各種計算ができる
③可制御性,可観測性を理解し、システムが可制御、可観測であるかを判別できる
④安定性がシステムの挙動にどう関係するかを理解する
⑤状態フィードバック則と極配置の関係を理解する

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1行列の基本演算を正確(8割以上)に解くことができる。行列の積、逆行列、行列式などの基本演算ができる行列の基本演算を解くことができない。
評価項目2基本的な制御系の形式化に関する問題を正確(8割以上)に解くことができる。基本的な制御系の形式化に関する問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる。基本的な制御系の形式化に関する問題を解くことができない。
評価項目3可制御性、可観測性に関する問題を正確(8割以上)に解くことができる。可制御性、可観測性に関する問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる。可制御性、可観測性に関する問題を解くことができない。
評価項目4安定性に関する問題を正確(8割以上)に解くことができる。安定性に関する問題をほっぼ正確(6割以上)に解くことができる。安定性に関する問題を解くことができない。
評価項目5状態フィードバックに関する問題を正確(8割以上)に解くことができる。状態フィードバックに関する問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる。状態フィードバックに関する問題を解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
現代制御理論で利用される可制御、可観測性の概念や、入出力応答など、制御システムの解析に関する能力を養う。
授業の進め方・方法:
授業では4年次の制御工学(古典制御)の拡張として現代制御理論について講義を行う。特に、線形系の現代制御論は行列、微分方程式等の基本的知識から系統的に導き出されことから授業ではこの考え方を重視した説明を行う。
英語導入計画:Technical terms
注意点:
現代制御では状態方程式と呼ばれる行列微分方程式を扱うため、学生は予備知識として行列の基本的な計算を復習しておくとよい。特に、線形系の現代制御論は行列、微分方程式等の基本的知識から系統的に導き出されることに注意。
なお、成績評価に教室外学修の内容は含まれる。
学習・教員目標:(D-3 計測・制御系)100%
JABEE基準1 (1):(d)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 古典制御と現代制御 古典制御と現代制御の違いについて理解する
(教室外学修)回路方程式、運動方程式の導出に関する演習
2週 各種制御系の運動方程式 各種制御系の運動方程式の導出基礎を理解する
(教室外学修)回路方程式、運動方程式の導出に関する演習
3週 状態方程式と状態方程式の解(ALレベルC) 状態方程式の解を導出できる
(教室外学修)状態方程式、行列指数関数、伝達関数に関する演習
4週 行列指数関数 行列指数関数を理解し計算できる
(教室外学修)状態方程式、行列指数関数、伝達関数に関する演習
5週 伝達関数と状態方程式 伝達関数を導出でき状態方程式との関係を理解する
(教室外学修)状態方程式、行列指数関数、伝達関数に関する演習
6週 可制御性1(ALレベルC) 可制御性について理解する
(教室外学修)可制御性と可観測性に関する演習
7週 可制御性2 可制御性の条件を理解し、システムが可制御であるか判別できる
(教室外学修)可制御性と可観測性に関する演習
8週 可観測性と双対システム,同値変換 可観測性、双対システムについて理解する
同値変換による変数変換ができる
(教室外学修)可制御性と可観測性に関する演習
2ndQ
9週 可制御正準形1(ALレベルC) 可制御正準形の基本的なアイデアを理解する
(教室外学修)可制御正準形に関する演習
10週 可制御正準形2 可制御なシステムを可制御正準形に変換できる
(教室外学修)可制御正準形に関する演習
11週 システムの安定性
安定性について理解する
(教室外学修)安定性に関する演習
12週 漸近安定性と特性方程式 安定性と固有値の関係を理解する
(教室外学修)安定性に関する演習
13週 状態フィードバックによる極配置(ALレベルC) 状態フィードバックが極配置と関係があることを理解する
(教室外学修)状態フィードバックに関する演習
14週 アッカーマン法によるフィードバックゲインの導出 アッカーマン法を利用したフィードバックゲインの導出ができる
(教室外学修)状態フィードバックに関する演習
15週 まとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題・小テスト合計
総合評価割合1000100
得点10050~70100