電子計算機Ⅱ

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 電子計算機Ⅱ
科目番号 0262 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 コンピュータ工学入門 (鏡慎吾ら著,コロナ社,2015. 3)
担当教員 黒山 喬允

到達目標

以下の各項目を到達目標とする.
① プロセッサについて理解する.
② コンパイラついて理解する.
③ オペレーティングシステムについて理解する.
④ 入出力システムや計算機に関連する規格について理解する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1計算機の高速化に関する技術を用いることができる.計算機の高速化に関する技術を理 解し説明することができる.計算機の高速化に関する技術を理解できない.
2種々のプログラミング・パラ ダイムを状況に応じて適切に 使い分けることができる.種々のプログラミング・パラダイ ムをについて理解し,説明するこ とができる.プログラミング・パラダイムにつ いて説明することができない.
3簡単なコンパイラの構成を作成することができる.コンパイラの構成を理解し,説明 することができる.コンパイラの構成を説明することができない.
4オペレーティングシステム固 有の機能を用いることができる.オペレーティングシステムの構成 を理解し,説明することができる.オペレーティングシステムの構成を説明することができない.
5リレーショナルデータベース の概念を理解し,簡単なデー タベースを設計することができる.リレーショナルデータベースの概 念を理解し,簡単な SQL を設計 することができる.リレーショナルデータベースの概念を理解できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電子計算機Iで学んだ内容を基礎に,実用的な計算機ハードウェアと,ソフトウェアについて学ぶ.現代のコンピュータの構成について理解することが目標である.
授業の進め方・方法:
電子計算機 I で学んだ知識を前提に,主としてソフトウェアに関連する応用的な内容について講義を行う.
注意点:
講義の内容について予習・復習を十分に行うとともに,実際に計算機を動かし演習を行いながら授業に臨んで欲しい.
なお,成績評価に教室外学修の内容は含まれる.
学習・教育目標:(E)100% 
JABEE基準1(1):(c)(d)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 現代の計算機・高性能計算機の基礎 高性能計算機の必要性について説明出来る.
2週 パイプライン・ベクトル計算・並列処理 高性能計算機を実現する手法について説明出来る.
3週 プログラミング・パラダイム 1 プログラミング・パラダイムについて説明出来る.
4週 プログラミング・パラダイム 2
(AL レベル C)
手続き型,オブジェクト指向プログラミングの違いを説明出来る.
(教室外学習)オブジェクト指向プログラミングに関する演習
5週 コンパイラ プログラムの解析 コンパイルの手順について説明出来る.
6週 コンパイラ コード生成と最適化
(AL レベル C)
コード最適化について説明出来る.
(教室外学習)コンパイラに関する演習
7週 オペレーティングシステム その役割と構成要素 コンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの位置づけを説明できる.
8週 オペレーティングシステム ファイルシステム ファイルシステムの役割を説明できる.
4thQ
9週 オペレーティングシステム マルチタスクと仮想記憶 タスク管理と仮想記憶の役割を説明できる.
10週 リレーショナルデータベース 役割と仕組み リレーショナルデータベースの役割を説明できる.
11週 リレーショナルデータベース SQL 簡単なSQLを発行できる.
12週 リレーショナルデータベース 設計
(AL レベル C)
簡単なリレーショナルデータベースを設計できる.
(教室外学習)リレーショナルデータベース に関する演習
13週 計算機の性能とコスト 計算機の性能指標を求めることができる.
14週 入出力と関連する規格 代表的な入出力規格について説明出来る.
15週 期末試験の解説 これからの計算機
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。3
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。3
コンピュータにおける初歩的な演算の仕組みを理解できる。3
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。4
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。3
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。3
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。3
コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて説明できる。3
コンピュータシステム処理形態の面でのコンピュータシステムの分類である集中処理システムと分散処理システムについて、それぞれの特徴と代表的な例を説明できる。2
ネットワークコンピューティングや組込みシステムなど、実用に供せられているコンピュータシステムの利用形態について説明できる。2
デュアルシステムやマルチプロセッサシステムなど、コンピュータシステムの信頼性や機能を向上させるための代表的なシステム構成について説明できる。3
システムプログラムコンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの位置づけを説明できる。3
プロセス管理やスケジューリングなどCPUの仮想化について説明できる。3後7
コンパイラの役割と仕組みについて説明できる。2
その他の学習内容少なくとも一つの具体的なコンピュータシステムについて、起動・終了やファイル操作など、基本的操作が行える。4
データモデル、データベース設計法に関する基本的な概念を説明できる。2
データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。2

評価割合

試験課題合計
総合評価割合6040100
得点6040100