1. 青年期の心の在り方や青年期の課題を学ぶことによって、生きるということについて自覚を深める。
2. 世界や日本の思想家・宗教家などの先人の、さまざまな考え方や生き方を理解する。
3. 現代のさまざまな倫理的問題について、自らの考えをまとめ、発表する。
岐阜高専ディプロマポリシー:(A)及び(C)
概要:
「倫理」とは、社会との関わりにおいて、人間とはなにか、生きるということはなにかを問いかける学問である。
そのため倫理の授業では、①青年期の心のあり方や、青年期の課題を理解し、②世界および日本の先人たちの生き方や考え方を理解することを目標とする。それらの学習の上にたって、③現代社会における倫理的諸問題について、主体的に考え、意見を発表する力、さらには他の意見を聴き、より思索を深める態度を育成することを目指す。
授業の進め方・方法:
授業は講師による講義と、それに対する質疑応答、意見交流を中心とする<ALのレベルC>。随時、グループ討議などの体験的な学習に取り組む<ALのレベルB><ALのレベルA>。
英語導入計画:なし
注意点:
学習・教育目標(A-1)100%
授業は、一年を通じて連続し、相互に関連した内容となっている。考査では、以前の既習部分も出題されることもあるため、不断の授業記録作成と整理を期待する。授業記録については、課題・レポートに関する評価項目とする。
授業内容を確実に身につけるため、予習復習が必須である。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス及びイントロダクション「倫理とは……?」<ALのレベルC> |
シラバスに基づいて,授業の目標などを、理解する。
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2週 |
青年期の課題と生き方①-青年期の特徴<ALのレベルC> |
青年期の位置づけや特徴について理解する。
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3週 |
青年期の課題と生き方②-<ALのレベルC> |
アイデンティティの確立など、青年期の課題について理解する。
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4週 |
古代ギリシャの思想①-自然哲学とソフィスト<ALのレベルC> |
自然哲学やソフィストからソクラテスの登場までの流れを理解する。
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5週 |
古代ギリシャの思想②-ソクラテス<ALのレベルC> |
ソクラテスの思想を理解するとともに「哲学」の意味を考える。
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6週 |
古代ギリシャの思想③-プラトン・アリストテレス<ALのレベルC> |
ソクラテスを受け継いだプラトンとアリストテレスの思想を理解する。
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7週 |
中間試験 |
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8週 |
キリスト教の教え①-成立<ALのレベルC> |
キリスト教の成立とその基本的思想を理解する。
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2ndQ |
9週 |
キリスト教の教え②-展開<ALのレベルC> |
キリスト教の展開とヨーロッパ世界に及ぼした影響について理解する。
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10週 |
イスラ-ム-成立と展開<ALのレベルC> |
イスラームの成立とその基本的思想を理解すするとともに、中東世界に及ぼした影響について理解する。
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11週 |
仏教の教え①-成立<ALのレベルC> |
仏教の成立とその基本的思想を理解する。
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12週 |
仏教の教え②-展開<ALのレベルC> |
仏教の展開と東アジア世界に及ぼした影響について理解する。
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13週 |
中国の思想①-儒家の思想<ALのレベルC> |
孔子の思想と、その後の儒家の流れを理解する。
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14週 |
中国の思想②-道家の思想など<ALのレベルC> |
道家の思想など理解するとともに、中国の思想が日本など周辺諸国に与えた影響について理解する。
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
現代の課題を考える①-「宗教と現代」(グループ討議)<ALのレベルB> |
文化と宗教に関わる現代の課題について、身近なテーマを設定して考える。
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後期 |
3rdQ |
1週 |
後期ガイダンス→日本人の精神風土<ALのレベルC> |
日本の風土と精神文化について理解する。
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2週 |
前近代の日本人の思想①-仏教・儒教の受容(古代)<ALのレベルC> |
日本における仏教の受容とその後の日本仏教の流れについて理解する。
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3週 |
前近代の日本人の思想②-日本仏教の発展(中世)<ALのレベルB> |
日本仏教の展開について、グループでの共同作業などにより、関心を深める。
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4週 |
前近代の日本人の思想③-儒教の流れ(近世)<ALのレベルC> |
日本における儒教の受容と展開について理解する。
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5週 |
前近代の日本人の思想④-国学+洋学・庶民の思想(近世)<ALのレベルC> |
江戸時代の国学や諸学問の発達について理解し、前近代の日本の思想のまとめとする。
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6週 |
現代の課題を考える②-(グループ討議)<ALのレベルB> |
文化と宗教、地域社会。国際化などの現代の課題について、身近なテーマを設定して考える。
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7週 |
中間試験 |
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8週 |
ヨーロッパ近代の思想の原点(ルネサンスと宗教改革)<ALのレベルC> |
ルネサンスと宗教改革について理解する。
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4thQ |
9週 |
近代科学の成立(デカルト、ベーコン)<ALのレベルC> |
近代科学の成立をデカルトやベーコンの思想から理解する。
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10週 |
社会契約説(ホッブズ、ロック、ルソー)<ALのレベルC> |
市民革命の理論となった社会契約説の考え方を理解する。
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11週 |
人格の尊厳(カント、ヘーゲル)<ALのレベルC> |
カント、ヘーゲルの思想を理解し、現代の人権思想に結びつける。
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12週 |
社会変革の倫理-功利主義から社会主義・実証主義・プラグマティズムへ<ALのレベルC> |
功利主義やその後の社会主義、プラグマティズムなどの思想を理解する。
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13週 |
現代の思想-実存哲学を中心に<ALのレベルC> |
キルケゴールやニーチェなどの実存哲学を中心に現代の思想を概観する。
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14週 |
近現代の日本人の思想-西洋思想と日本人の近代化<ALのレベルC> |
西洋思想の影響をうけた近代以降の日本人の思想や考え方について理解する。
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
現代の課題を考える③-(ディベート)<ALのレベルA> |
現代の諸課題のうち、身近なテーマを選んで、ディベートを行い、成果を発表する。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 社会 | 地理歴史的分野 | 民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。 | 3 | |
近代化を遂げた欧米諸国が、19世紀に至るまでに、日本を含む世界を一体化していく過程について、その概要を説明できる。 | 3 | |
帝国主義諸国の抗争を経て二つの世界大戦に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、平和の意義について考察できる。 | 3 | |
第二次世界大戦後の冷戦の展開からその終結に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、そこで生じた諸問題を歴史的に考察できる。 | 3 | |
19世紀後期以降の日本とアジア近隣諸国との関係について、その概要を説明できる。 | 3 | |