到達目標
1.過去の歴史の流れ、各時代・時期の思想文化的特質やその背景を具体的に理解でき説明できる。
2.記述内容を読み取り、相互に比較して、共通点や相違点、違いが生じた理由を考察し説明できる。
3.情報を鵜吞みにせずソースを検討するなど批判的に考えた上で、自らの主張の根拠として用いられる。
4.過去の出来事と現代の問題との関連を、具体的な事例を用いて考え、説明できる。
岐阜高専ディプロマシー:(A)および(C)
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安(優) | 標準的な到達レベルの目安(良) | 未到達レベルの目安(不可) |
到達目標1 | 過去の歴史の流れ、各時代・時期の思想文化的特質やその背景を具体的に理解でき説明できる。 | 過去の歴史の流れ、各時代・時期の思想文化的特質やその背景を理解できる。 | 過去の歴史の流れ、各時代・時期の思想文化的特質やその背景を理解できない。 |
到達目標2 | 記述内容を読み取り、相互に比較して、共通点や相違点、違いが生じた理由を考察し説明できる。 | 記述内容を読み取り、相互に比較して、共通点や相違点を見つけることができる。 | 記述内容を読み取り、相互に比較して、違いを見つけるということができない。 |
到達目標3 | 情報を鵜吞みにせずソースを検討するなど批判的に考えた上で、自らの主張の根拠として用いられる。 | 情報を鵜吞みにせずソースを検討するなど批判的に考えられるがそれを説明・活用できないことがある。 | 情報を鵜吞みにせずソースを検討するなど批判的に考えた上で説明・活用する、ということができない。 |
到達目標4 | 過去の出来事と現代の問題との関連を、具体的な事例を用いて考え、説明できる。 | 過去の出来事と現代の問題との関連を、理解できるが適切に説明できない。 | 過去の出来事と現代の問題との関連について、理解できていない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
歴史教科では、資料における記述を客観的に捉え、広い視野に立ち、主体的に生きる平和な社会の形成者として必要な資質・教養を身につけることを目標とします。特に日本史においては、以下の3点を目標とします。➀日本の歴史展開に関わる諸事象について、総合的に捉え、諸資料から様々な情報を適切かつ効果的に調べまとめる力をつける。➁我が国の歴史の展開に関わる事象の意味や意義、伝統と文化、思想の特色などを、時期や相互連関、外国との関わりや、現在へのつながりなどに考慮して、多角的に理解し、説明・議論する力をつける。➂以上を通して、自分が今後、よりよい未来のためにどのように生き、何をすべきかを考え、実現していくための資質・教養を身につける。そして特に、江戸時代までと西洋近代化以降における大きな文明的転換の意味を深く認識した上で、現代社会の諸問題を理解し、未来社会に向けて自分なりの貢献をするという意識を形成することを重視します。
授業の進め方・方法:
授業は、初めは講義式を主体としますが、その中で講義する側と生徒の双方が学習のプロセスに関わるように行い、受け身ではなく、各自が自身につながる問題として過去の事績を主体的に理解できるように進めます。また、学習が進む中で、グループや各人の問題意識によって選んだ歴史的な出来事や問題についてのプレゼンテーションを行ってもらいます。グループあるいは個人で調べて、分かり易くまとめ、皆に理解してもらえるよう工夫して発表する中で、発表内容だけでなく、背景や関連事項なども広く理解して表現力も身につけられるように意識して取り組みましょう。「教室における誰もが敬意を持って扱われる」「教室の学びは個人だけでなく周囲との関わりによって促進される」ということを常に念頭に置き、互いに敬意を持ち合って、授業に取り組みましょう。
(事前準備の学習)「授業計画」の各回のタイトルに関係する部分について教科書を読み、分からない用語があれば調べておこう。また折を見て復習し、内容の定着を図ろう。
英語導入計画:なし
注意点:
授業内容や発表内容は、ノートやプリントに記し、ファイルするなど必ず整理して、いつも復習・参照のために通読できる状態にしておきましょう。グループワークなどでは、講師の指示をよく聞き、それに対応することで、効果的に進め、授業の習得目標をその時間に実現できるよう取り組みましょう。
授業の内容を確実に身につけるために、予習・復習が必須である。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
前期イントロダクションと現代の諸問題、及び「歴史」とは (ALのレベルC) |
この授業の目標・進め方・評価方法、および現代日本の諸問題、「歴史」の意義と問題点を理解する。
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2週 |
旧石器時代 (ALのレベルC) |
➀旧石器時代の日本について理解する。 ➁旧石器捏造事件について知り、考察する。
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3週 |
縄文・弥生・古墳時代⑴ (ALのレベルC) |
日本古代史の要点と、製鉄に関する諸研究内容を理解する。
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4週 |
縄文・弥生・古墳時代⑵ (ALのレベルC) |
『古事記』の概略と、西濃一宮南宮大社の成立を見ることにより、神話的世界観と史実が交差する一例を理解する。
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5週 |
飛鳥・奈良時代・平安時代 (ALのレベルC) |
飛鳥・奈良・平安時代の概要と、仏教伝来、および行基の事績について理解する。
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6週 |
鎌倉時代⑴ (ALのレベルC) |
鎌倉幕府の成立と、元寇への朝廷・幕府の対応、および仏教戒律復興運動における律僧の活動について理解する。
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7週 |
鎌倉時代⑵ (ALのレベルC) |
元寇への朝廷・鎌倉幕府の対応、および仏教戒律復興運動における律僧の活動について理解する。
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8週 |
中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
室町(戦国)時代⑴ (ALのレベルC) |
戦国期における日本社会の極限状況について理解する。
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10週 |
江戸時代前期⑴ (ALのレベルC) |
徳川幕藩体制成立過程の概要および「大須観音真福寺」と「松平信綱の才知」を例に幕府の統治のあり方を具体的に理解する。
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11週 |
江戸時代前期⑵ (ALのレベルC) |
17世紀の思想・文化の発展、および仏教戒律復興運動について理解する。
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12週 |
江戸時代の文化 (ALのレベルC) |
江戸時代の思想・文化について、鎖国の中での海外交流を中心に理解する。
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13週 |
江戸時代における危機と対処 (ALのレベルC) |
江戸時代の飢饉・疫病・災害について、その背景を含めて理解する。
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14週 |
江戸時代の循環型社会と私たち (ALのレベルC) |
江戸時代の資源利用やリサイクルについて具体的に学ぶことを通して、現代社会の問題と今後の方のあり方も考察する。
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
後期イントロダクションと日本の古代から江戸時代のまとめ、およびプレゼン準備➀ (ALのレベルA) |
後期の学習課題や目標を理解し、古代から江戸時代に関する任意の問題をグループでプレゼン準備をし、理解を深める。
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2週 |
古代から江戸時代に関するプレゼンテーション➁ (ALのレベルA) |
古代から江戸時代までの任意の問題をグループで調べ発表することを通して、内容を深く理解し、プレゼン力をつける。
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3週 |
古代から江戸時代に関するプレゼンテーション➂ (ALのレベルA) |
古代から江戸時代までの任意の問題をグループで調べ発表することを通して、内容を深く理解し、プレゼン力をつける。
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4週 |
明治時代 (ALのレベルC) |
開国と明治政府樹立の経緯を概観し、神仏分離政策を例にとって明治近代化の初期状況について理解する。
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5週 |
明治・大正時代 (ALのレベルC) |
西洋近代思想・文化・制度の受容と問題について、特に岡倉天心、夏目漱石、柳宗悦の言説・活動を軸に理解する。
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6週 |
昭和 (ALのレベルⅭ) |
第二次世界大戦における人々の状況を、諸記録や大岡昇平『野火』などを通して、深く理解する
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7週 |
昭和・平成・令和 (ALのレベルC) |
高度経済成長から停滞へ、また現代の高度情報化社会、および科学技術の進歩と問題について理解する。
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8週 |
中間試験
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4thQ |
9週 |
平成・令和⑴ (ALのレベルC) |
大震災やコロナ禍における互助・ボランティアをめぐる諸事例を基に、社会の中で生きることについて考察する。
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10週 |
平成・令和⑵ (ALのレベルC) |
社会福祉政策、農業政策に注目して、現代の問題について考察する。
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11週 |
日本の諸問題に関するプレゼンテーション➀ (ALのレベルA) |
各自の問題意識に沿って調べて発表することで、主体的に深く理解し、人に分かり易く伝える力をつけ、互いに学び合う。
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12週 |
日本の諸問題に関するプレゼンテーション➁ (ALのレベルA) |
各自の問題意識に沿って調べて発表することで、主体的に深く理解し、人に分かり易く伝える力をつけ、互いに学び合う。
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13週 |
日本の諸問題に関するプレゼンテーション➂ (ALのレベルA) |
各自の問題意識に沿って調べて発表することで、主体的に深く理解し、人に分かり易く伝える力をつけ、互いに学び合う。
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14週 |
プレゼンテーション総括 (ALのレベルC) |
プレゼンテーションの報告内容を総括し、日本の歴史に関する知識の整理を行う。
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 社会 | 地理歴史的分野 | 民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。 | 3 | |
近代化を遂げた欧米諸国が、19世紀に至るまでに、日本を含む世界を一体化していく過程について、その概要を説明できる。 | 3 | |
帝国主義諸国の抗争を経て二つの世界大戦に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、平和の意義について考察できる。 | 3 | |
第二次世界大戦後の冷戦の展開からその終結に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、そこで生じた諸問題を歴史的に考察できる。 | 3 | |
19世紀後期以降の日本とアジア近隣諸国との関係について、その概要を説明できる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 課題・提出 | コメントシート | 合計 |
総合評価割合 | 120 | 60 | 20 | 200 |
前期 | 60 | 30 | 10 | 100 |
後期 | 60 | 30 | 10 | 100 |